あの遠き海へ願う
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よくもまあ、いけしゃあしゃあとそんな事が言えたものだ。
相変わらずよく回る口だと、色んな意味で感心する。
どう足掻いてみた所で、私には到底真似出来ない技能である事に間違いはないから。
私が右手で一撃を放とうとすれば、それを察したヒノエは身を捩りひらりとかわす。
さすがはヒノエといったところか。
やはり体術面は敵いそうにない。
「私は人の寝顔を盗み撮りをするような男は嫌い」
「ふふ、奏多は手厳しいね」
「これが、普通。この時代には肖像権ってものもあるんだよ」
私がきっ、と睨みつければ、ヒノエは不敵な笑みを浮かべる。
自信満々で、余裕たっぷりな。
ヒノエは携帯で撮った、私のお世辞にも可愛いとは言えないような寝顔の写真を待ち受け画面に設定して、誇らしげな表情で私に見せ付ける。
「この世界の法律とやらはまだ良く分からないけれど、奏多の写真はオレの待ち受けとして使うだけだからね。奏多の可愛らしい寝顔を他の誰かに見せてやるなんて勿体無いにもほどがあるだろ?」
ウィンクを一つこちらに寄越すヒノエに、私は盛大な溜息を零した。