人ならざるものであっても
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雨の日はいつも
貴女はいつも表情を曇らせる
私はその理由を知りえない
それでも儚く美しい貴女の
ほんの少しでも
支えになれたらいいのに──
《差し出した傘》
しとしとしと…
激しいものではないが、長く静かに雨は降り続いていた。
曇り空を見上げながら、敦盛は小さく溜息を零した。
雨の日は、どうも気分が滅入る。
自分には不釣り合いなものであると分かっているが、それでも願う事を許されるなら太陽を見たいと思う。
烏滸がましいと理解しているけど。
「敦盛、奏多知らないか?」
かけられた声に振り返れば、其処には還内府──将臣殿。
「奏多殿ですか?いえ、私は……」
「そうか…あいつにちょっと渡したいものがあって探してるんだけどな」
「あの、将臣殿、宜しければ私も奏多殿を探すお手伝いを──」
致しましょうか?
敦盛はそう言おうとしたのが、続きの言葉は、将臣によって遮られた。
「ほんとか!?サンキュな、敦盛。助かるぜ」