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譲は味噌汁を温めていた火を止め、私の方に向き直る。
薄萌黄色の瞳からは戸惑いと、そしてほんの少しの怒りが見え隠れしている。
いつもは穏やかな譲だけど。一度怒らせると怖いところがある。
望美や将臣は知らないかも知れないけど、そういう激情を譲は内包しているのだ。
「源氏軍を離れてどうするつもりですか?何処か行く宛てでもあるんですか?それに九郎さん達には話したんですか?封印の力自体は白龍の神子である春日先輩には劣るとはいえ、戦力面でいえば奏多先輩の方が上だ。貴女という逸材を彼らが簡単に手放すとは思えない」
捲し立てるように、譲は一気に告げる。
だけど、譲にこう言われるであろうことは既に予想済みだ。
何年付き合いがあると思っているのだ。
譲が考えそうなことくらいは手に取るように分かる。
「九郎さん達に話すつもりはない。弁慶さん辺りにばれたらどんな手を使っても引き止められるだろうから」