あなたは私の世界の中心
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いつも一緒にいた
いつだって一緒にいてくれた
それでも私は君との
別れを選ぶ
君を苦しめるだけの私なら
いない方がいいから──
《君とさよならするために》
私が死ぬ夢を見る。
彼──譲は私にそう告げた。
だから、何が何でも私を守るのだと。
真剣な譲の瞳に、その時は思わず頷いてしまったけれど。
でも、死ぬかも知れない私を守るということは、つまり私の傍にいる譲自身にも危険が及ぶということになる。
大切だから、守りたい。
大切だから、傍にいたい。
それでも傍にいることで彼を苦しめるのなら、私は離れる方を選ぶ。
守りたい、だから離れる。
「本気ですか、奏多先輩!?」
「本気。私が本気じゃないことなんて今まであった?」
「……」
朝食の支度に勤しむ譲に、私は何の前触れもなく唐突に告げた。
源氏の軍を抜ける、と。
幼馴染みである譲は私の性格をよく理解している。
私の言葉に嘘偽りがないことも分かっているはずだ。
だからこそ譲は私に言い返す言葉をなくしたのだ。