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奏多先輩がそう言えば、兄さんはにやりと唇を釣り上げる。
あの顔をしている時の兄さんは何かしら悪巧みを企んでいることが多い。
そんな兄さんの考えていることだから、きっとろくでもないことに違いない。
ともかくここは早く、奏多先輩を兄さんから引き離さなければ──
そう考えて口を開こうとした時、その行動は兄さんによって遮られた。
どうやら一歩遅かったらしい。
先手を打つのはどんな時でも、いつだって兄さんだ。
「せっかく奏多が家に来てるんだし、ちょうどいいぜ。奏多、俺にも勉強教えてくれよ」
やっぱりそうきたか。
何となく、そう言うんじゃないかとは予測してた。
兄さんはどういう思惑があってか、悉く俺と奏多先輩が二人きりになるのを阻止しようとしてくる。
兄さんには春日先輩がいるじゃないか。
付き合ったりしているわけじゃないけど、二人の雰囲気を見ていれば特別仲がいいことくらい、俺にだって分かる。
幼馴染み、というだけではなくて、もっとそれ以上に。