何よりも優先すべきは
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リズ先生のことを、大切に思っているんだっていう気持ち。
恥ずかしくて、なかなか普段は感謝の気持ちやら好意やらを伝えられないから。
だから、少し卑怯だけれど物に頼ることにした。
そんな私の魂胆なんて、リズ先生にはお見通しかも知れない。
でも、リズ先生は優しく微笑んでくれた。
「奏多、ありがとう」
「いえ、大好きなリズ先生のためです。これくらいじゃお返しにもならないかも知れないですが…」
「いや、十分だ。ただ、一つ聞きたいことがある」
「はい、何でしょう?」
「まっさーじ、とは何を指し示す語に値するのだ?」
ああ、そうだった。
まずはそこから説明しなきゃいけないんだった。
「えーっと、じゃあ実際に実演しながら説明、ということで…」
そう言って私はリズ先生の後ろに回り込む。
リズ先生に触れる口実にもなるし、なんだか嬉しい。
私はそっとリズ先生の広い肩に手を伸ばした。
あなたの神子でもなんでもない
ただの小娘のために
ずっと戦い続けてくれた身体
私のことを想い続けてくれた心
こんなことくらいじゃ
ありがとうや大好きの気持ちの
三分の一も伝わらないけれど──
《終》