あなたは私の世界の中心
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
自分の朝顔に柄杓で水を遣っていれば、譲の視線に気付いた。
見られている、というよりは凝視されている、という表現が正しいかも知れない。
突き刺さるような視線に堪えきれなくて、私は譲に問い掛けた。
「私の顔に何かついてる?あ、もしかして顔にお布団の痕とか残ってる?」
あり得る。
うつ伏せに眠る癖があるものだから、水分を多く摂って眠ったりしようものなら、頬なんかにはっきり布団の皺が刻まれてしまうのだ。
ごしごしと柄杓を持っていない左手で頬を擦れば、譲は左右に首を振って否定した。
「いえ、何もついていませんよ。ただ…顔色が良くないのが気になって……奏多先輩、すぐに無茶をするから」
譲は眉根を寄せて言った。
でも私には自覚症状は何もない。
時々怠いこともあるけれど、譲が作ってくれたご飯を食べればすぐに元気になるのだから。
「私は全然平気だよ。譲、心配しすぎなんだよ」
「奏多先輩は自分に頓着しなさすぎるから、これぐらいで丁度いいんです。お願いだから無理しないでください。奏多先輩は何があっても俺が守りますから」