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このままずっと
夜が続けばいいのに
誰も目覚めることなく
君と二人の時間が
ずっと続けばいいのに──
《明けない夜を願って》
熊野の夏。
もう幾度目かになる夏。
相も変わらず、私はまだ此処にいる。
変えたつもりでいても、帰結点はいつも同じ。
迎えるのは悲しい結末。
繰り返される別れ。
私はあと何度、この夏を迎えればいい?
あと何回、君との離別を繰り返せばいい?
宵闇の中、私はゆっくりと瞼を持ち上げる。
蒸し暑さのせいで、到底眠れそうになかった。
眠れない、という事は望まぬ負の思考の渦に飲まれてしまうという事。
それだけは遠慮したかった。
私は若干着崩れでしまっている寝間着を直し、横で眠っている望美と朔を起こしてしまわないように、私はそっと部屋を後にした。