優しすぎた世界
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「頼久さんもこっちの世界に来てくれたんだね」
私は背の高い頼久さんの群青色の瞳を見上げる。
「はい。神子殿の…いえ、樹殿のご迷惑になるやも知れないとも考えましたが、やはり私はあなたのお側でいつもあなたをお守りしていたいのです」
「迷惑なんて思うはずない!!私、頼久さんのこと大好きだもん」
私が頼久さんの胸に顔を埋めると、頼久さんは私の髪を優しく撫でてくれた。
私がほんの少しのきっかけでも与えられたらすぐに泣き出してしまいそうになる事をまるで知っていたかのように。
「よう、頼久。元気そうじゃないか」
私と頼久さんの後ろから天真くんが声をかける。
私達の関係は何かとても特別なもののように感じられた。
それはきっと、私と天真くんが互いに想いあっていることを知っていて、その上で頼久さんが私の事を妹のように大切に扱ってくれているからこその関係だと私は勝手に思っている。
「天真こそ元気そうで何よりだ。樹殿を泣かせてはいないだろうな?」
「当たり前だ!!」
天真くんは間髪入れずに答えた。
私は天真くんがそんなことをしないのは分かっていて尚、頼久さんは天真くんをたきつけているのだと思う。
…頼久さん、少し変わったな
私が初めて頼久さんに出逢った頃なんて、本当におっかなくて話すのも少し怖かったくらいだ。
勿論、今ではそんなことはないんだけれど。