神と人の綾なす物語
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優しい声色。
何故忍人さんがそんな表情をするのか分からない。
私、きっと忍人さんが怒るであろう事をしたのに。
忍人さんが鞘に剣を収めたという事はせれ以上は続きをするつもりがないという何よりの証。
何度も忍人さんに稽古をつけてもらっているから、それぐらいの事は理解出来る。
だから私もそれに倣って剣を収めた。
まだまだ剣の腕が未熟な為に刃こぼれの多い私の剣。
どうやらまた後で手入れしなければならないみたいだった。
「正直、ですか…?」
「ああ。馬鹿正直だな。大方風早の事を考えていたんだろう」
「…っ!!」
図星をつかれて、私は思わず肩を震わせる。
小さな動きではあったけど、忍人さんはそれを見逃したりしない。
私が俯けば、忍人さんはまた笑った。
「そういう所が馬鹿正直だと言うんだ」
千尋ちゃんは忍人さんが苦手だと言っていた。
私も初めはそうだった。
厳しい口調に、険しい顔。
自分よりも大きな狗奴の戦士達を率いるその勇ましい姿は、敵だけでなく、味方にすら畏怖の感情を抱かせる。