神と人の綾なす物語
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僕は思わず目を瞬かせた。
…そういえば、今日は誕生日だったか。
毎年千尋と風早が祝ってくれていたけど、今回は豊葦原に戻ってきたし、常世の国との戦いが激化していたから、そんな事すっかり忘れてしまっていた。
というかそもそも紗綾に自分の誕生日を教えた記憶がない。
「今日が那岐くんの誕生日だって事、千尋ちゃんに教えてもらったんだよ」
僕の心を読んだように、僕が尋ねる前に紗綾は口にした。
やっぱり千尋か。
まあ、そんな所だろうとは思ったけど。
僕が呆れた表情を浮かべていると、紗綾は花を手渡した事で空いた手で僕の手を引いた。
僕よりも幾分体温の高い紗綾の手はとても心地良かった。
「ね、天鳥船に帰ろう。みんなきっと那岐くんの帰り、待ってると思うよ」
「まさか柊に紗綾を探してくるように言われたのも……」
「あはは。天鳥船から追い出したかったんだねー」
紗綾は暢気な口調でそう言うが、騙された方はあまりいい気はしないと思うんだけど。
…紗綾は自分がされたとしても気にしなさそうだな。