神と人の綾なす物語
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人形のように大きな瞳が柔らかく弧を描く。
宝石のように煌めきを帯びた瞳が、真っ直ぐに私を見詰めている。
遠夜があまりに真っ直ぐに見つめるものだから、私はついついたじろいでしまう。
「と、遠夜…?」
『紗綾の言の葉は祝詞。風早は、きっと喜ぶ』
「う、うん。そうだと嬉しいんだけど、遠夜は風早が何処にいるか知らない?」
私が尋ねると、遠夜は私からふいっと視線を外すと明後日の方向を見据えた。
一瞬無視されたのかとも思ったが、考えるまでもなく遠夜がそんな事をする筈がない。
私は大人しく遠夜の言葉を待つ事にした。
遠夜はまたふっと視線を私に戻すと、私の後ろを指差した。
私はそれに倣って後ろを振り返る。
『風早はカリガネと共に調理場に居る…兎が教えてくれた』
私には見えない存在を頼り、遠夜は風早さんの場所を教えてくれた。
直接お礼を言えない事が、何よりももどかしい。
「遠夜、ありがとう。今から行ってみるよ。兎さんにも、ありがとうって伝えておいて?」
『ああ……』
遠夜にひらりと手を振り、私は身を翻す。
風早さんの居場所は分かった。
あとは其処へ向かうだけだ。