理想と現実のはざまで
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触れたい
触れたい
あなたのその蜂蜜色の髪に
側に居たい
側に居たい
もう二度と離れぬように
《陽に透ける蜂蜜色》
僕が奏多さんの世界に来て、早いもので一週間が過ぎました。
慣れないこともまだまだ多いけれど、それでも僕が彼女の世界に来た日のことを思えば、随分落ち着いたと思います。
ああ…僕、という表現は正しくなかったかな。
正確には僕たち、ですね。
奏多さんと共に生きてゆける事実の方がとても嬉しくて、ついつい皆を蔑ろにしてしまいます。
皆が元の世界へ帰る為に必死になってその方法を探しているっていうのに、僕は別に帰れないのならそれでもいいと思っているんですから。
僕は本当に自己中心的で酷い男です。
皆の幸せよりも、まずは奏多さんと自分の幸せを願ってしまうんですから。
これでは九郎や景時に叱られても文句は言えませんね。
でも…本当のことですから。
負い目に感じたりはしていません。
奏多さんが僕を選んでくれた。
それだけで僕は赦された気がしたんです。
大袈裟に言っているんじゃないですよ?
僕は本気でそう思っているんですよ。
あなたが僕にとっての救済だった。
応龍ではなく。
応龍の神子でなく。
遙奏多という存在が。