神と人の綾なす物語
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本当に掴みどころがなくて、自由奔放なやつだとつくづく思う。
僕よりも二つも年上なのに、少しもそんな感じがしなくて。
寧ろ、その破天荒な振る舞いや幼げな顔立ちから、僕の方が年上なんじゃないかと、疑いたくなることが多々ある。
子供っぽさや、危うさを秘めていて。
だからこそ、目が離せなくて。
時折見せる年相応の切なげな表情が痛々しくて。
一度だけ見た、あの涙の熱さが忘れられなくて。
だから、僕は彼女に囚われている。
側に居たいと願ってしまう。
紗綾の瞳に、僕は映ってはいない。
紗綾の心に、僕は住んではいない。
それなのに。
どうしても愛しいと思ってしまう。
部屋に残された僕と風早は、ほぼ同時に溜め息を漏らした。
勿論、溜め息の理由はそれぞれ異なるけれど。
重なり合った溜め息に僕達は驚いて顔を見合わせた。
「そんなに睨まないでくれないかな。俺は何もしていないだろう?」
「…その飄々とした態度と顔がムカツク」
「あはは、それはよく言われるよ」