神と人の綾なす物語
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異世界とこの世界を生き
勇ましく剣を振るう姫君
それが我が妻
我儘で気分屋で
本当に手間のかかる女なのに
こんなにも愛しい──
《我儘と気紛れと》
「……シュー!!アシューッ!!」
甲高い声が聞こえる。
俺は思わず溜め息を漏らす。
また、か。
俺の花嫁は嵐のような女だ。
突然激しく吹き付けたかと思えば、それがまるで嘘のように大人しくなったりもする。
つまり、手の掛かる奴だ、ということだ。
「や、今日も紗綾様は元気ですね」
「ああ、そのようだな」
リブは微笑を浮かべながら、紗綾が走ってきているであろう方向に視線を向ける。
俺は頭が痛くて仕方がないというのに、全く呑気なものだ。
「…アシュ、お前の妻はもう少し何とかならんのか?」
側にいたサティも蟀谷の辺りを押さえながら、眉間に深い皺を寄せている。
どうやら紗綾が俺に嫁いでからというもの、心労が絶えないらしい。
紗綾は殊の外サティがお気に入りのようだった。
理由は、と聞いてみると“内緒だよ”の一点張りだった。