異世界から審神者達がやって来ました

《で、具体的には如何する?》
戦術師は、後ろを歩く幻獣師に振り向きながら問い掛ける。その言葉は、先程は使っていない元の世界の言葉だ。
《特に今の所は、接触を控えた方が良いでしょう。彼等が自分達の意思で行動出来る程、自分の中に根付くまでは》
《未だ、闇の中に居るようだしね》
《………前任者は、余程最低最悪らしいから》
竜狩人と治療師も会話に参加する。
刀剣男士が受けた出来事は、彼等は全て理解している。ファイリングされた報告書は読み込んだ。その上で、今後の行動を決める。一応、盗み聞きをされても大丈夫なように、元の世界の言葉を使って。
彼等に取って、刀剣男士達が受けたものは、元の世界でもあった事件だ。4人もそれに関わった事がある。
前任者の思考も、理解している。
全て、理解しているのだ。
ならば、すべき事は経験上判る。
先ずは凝り固まった思考を溶かし、経験した出来事を違う出来事で忘却させる。例えそれが長い時間を掛けようとも、先ずはそこからだ。無闇矢鱈に接触等したら、彼等に余計な負担を掛ける。最低限が一番良い。間にこんのすけを挟めば、〈審神者〉という爆弾は効果を発揮しないだろう。
《先ずは、離れの掃除をしましょう。それから、浄化。明日は、一日掃除をしましょうか。手分けして行えば早いでしょう。
刀剣男士達には接触しないように気を付けて》
《は~い》
《あいよ~》
《わかりました》
そうして彼等が、刀剣男士と偶然偶々意図的ではなく接触するまで、まる一週間掛かったとさ。









こんのすけ:良く、接触しませんでしたね。
幻獣師:気配で分かりますから。
こんのすけ:それで、接触した原因は何だったんですか?
幻獣師:夜中、治療師が浄化の為に魔法を展開していたら、夜中に起き出した刀剣男士が覗き見してたらしいですよ。てっきり闇討ちに来たのかと警戒していたら、トイレだったみたいで。おね○ょは嫌ですものねぇ。
こんのすけ:刀剣様がおね○ょするわけないしょう!!

.
8/9ページ
スキ