異世界から審神者達がやって来ました

「初めまして、異世界からいらした審神者様方。私はサポートを務めさせていただいております、こんのすけと申します。どうぞよしなに」



ブラック本丸に着いた四人は、先ず、こんのすけと対面する。
特にさほど驚きもしない審神者達は、軽くお辞儀をするか、『よろしく』と言葉にする程度だ。
本来審神者は一人で本丸を運営する。しかし、此処はブラック本丸である。危険な場所であるので、一人で行かせるよりは纏めて、さらに新人研修ということで、四人一緒というわけだ。
実はこれは男審神者Aから言い出した事だった。此処をホワイト本丸に戻す事が出来たなら、その時は一人に一つ本丸を、という形を受け入れようと。
四人は先ず、最悪な状況を知り体験したかったらしい。



『自分達は闘える力がありますし、護る者もいますから問題はありません。それに、ギルドに所属する者は皆家族であり兄弟なのです。このような異界の地で早々離れ離れでは、心配で心配で仕事も滞るかもしれませんし、宜しいでしょうか?』



そう伝える男審神者Aに、政府も首を縦に振るしかなくて。そんな政府にニコッ微笑む男審神者Aの内心は、『意外とチョロイですね?まあ、それ程ブラック本丸という所に手を焼いてるのかもしれませんが。主人である相手を殺すという出来事なんて、こちらではざらにある事件なのですけれどねぇ…』とおもっていたりする。【ギルド:シャノワール】を創った創始者である四人にとっては、表も裏も知り尽くしている上、色んなモノを体験しているのだから、問題ない。意外と黒いAは、色々な思惑を隠しながら交渉していく。それを知っている三人は、黙って成り行きを見守るに徹していたのだった。





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