刀剣乱舞 クロスオーバー
《オマケ》
流石にしんどい……。
麻衣は少し休憩して、水分補給をする。
今回の依頼は、廃屋の調査であった。
更地にしたいのに、どうにも不幸が重なり工事が遅れている。最近は幽霊みたいな気味悪いものまで現れるとの事で、それに興味を持ったナルが依頼として受理したのである。
その結果、麻衣に御神刀の加護があるとバレてしまったのだが、仕事としては、結果的に悪霊を除霊してしまったので、任務完了。撤収と相成った。
今回の依頼は、より良いデータが取れそうだと、結構性能の良い機械を持ってきたので、ちょっと半端ない量であった為、何度か往復を繰り返す。薬研籐四郎が手伝ってくれているが、これ以上呼ぶとナルがヤバイ。データ取らせろと言ってくる可能性が高い。そうなれば、帰りが遅くなる。
まして、全員が整った美形刀剣男士なのだ。女性陣もキャアキャア騒ぎそうだしと、麻衣は呼び出すのを渋っていた。
『主、私達も手伝います』
『主、呼んでよ』
霊体で、尚且つ縋り付いて言ってくる皆(特に短刀達)に、麻衣は悩む。
ぶっちゃけると、手伝って欲しい。人手が欲しい。
でも、それでは色々困る。
あーだこーだ悩んでいると、後ろからへし切り長谷部が麻衣に声を掛けた。
『俺はもう知られていますから、手伝っても問題ないでしょう。お手伝いさせて下さい、主』
『僕も手伝うよ。主の身の回りのお世話を普段からしているし、今後とも会う可能性もあるから。
それに、これ以上薬研だけには任せて置けない事も、もしかしたらあるかもしれない。僕達の存在は知られてしまったのだから、この際開き直るのも手だよ』
『そうですよ。いい加減、あの様にハラハラするよりは、我々の心も安定します』
長谷部だけではなく燭台切光忠まで説得しにかかる。確かに、一理ある。
麻衣は、腹を括った。
もう良い。
そうだ。そうしよう。
皆の心が安まるというのなら。
私だって、皆に支えてもらえるのなら、安心できるし勇気も出る。
幽霊がなんぼのもんじゃあ!!
こちとら歴史修正主義者やら、検非違使やらと戦っていたんだ。皆に支えられて戦っていたんだ。これからも変わらない。それに、私だって守る。理不尽な目にあわせるものか!!
「へしにい、光忠さん」
麻衣は呼んだ。
その声に応える様に、二人が出現する。
「お呼びですね。何なりとご命令を」
「主、ありがとう」
「手伝ってくれる?」
「「はい」」
「おや、旦那方」
「やあ、薬研。手伝うよ」
「人手は多い方が良いだろう」
そんな穏やかな会話の横で、絶対零度の睨み合いを展開しているナルと麻衣。
他のメンバーは、そんな二人から遠巻きに見ている。
そんな構図が出来上がったのだった。
.
流石にしんどい……。
麻衣は少し休憩して、水分補給をする。
今回の依頼は、廃屋の調査であった。
更地にしたいのに、どうにも不幸が重なり工事が遅れている。最近は幽霊みたいな気味悪いものまで現れるとの事で、それに興味を持ったナルが依頼として受理したのである。
その結果、麻衣に御神刀の加護があるとバレてしまったのだが、仕事としては、結果的に悪霊を除霊してしまったので、任務完了。撤収と相成った。
今回の依頼は、より良いデータが取れそうだと、結構性能の良い機械を持ってきたので、ちょっと半端ない量であった為、何度か往復を繰り返す。薬研籐四郎が手伝ってくれているが、これ以上呼ぶとナルがヤバイ。データ取らせろと言ってくる可能性が高い。そうなれば、帰りが遅くなる。
まして、全員が整った美形刀剣男士なのだ。女性陣もキャアキャア騒ぎそうだしと、麻衣は呼び出すのを渋っていた。
『主、私達も手伝います』
『主、呼んでよ』
霊体で、尚且つ縋り付いて言ってくる皆(特に短刀達)に、麻衣は悩む。
ぶっちゃけると、手伝って欲しい。人手が欲しい。
でも、それでは色々困る。
あーだこーだ悩んでいると、後ろからへし切り長谷部が麻衣に声を掛けた。
『俺はもう知られていますから、手伝っても問題ないでしょう。お手伝いさせて下さい、主』
『僕も手伝うよ。主の身の回りのお世話を普段からしているし、今後とも会う可能性もあるから。
それに、これ以上薬研だけには任せて置けない事も、もしかしたらあるかもしれない。僕達の存在は知られてしまったのだから、この際開き直るのも手だよ』
『そうですよ。いい加減、あの様にハラハラするよりは、我々の心も安定します』
長谷部だけではなく燭台切光忠まで説得しにかかる。確かに、一理ある。
麻衣は、腹を括った。
もう良い。
そうだ。そうしよう。
皆の心が安まるというのなら。
私だって、皆に支えてもらえるのなら、安心できるし勇気も出る。
幽霊がなんぼのもんじゃあ!!
こちとら歴史修正主義者やら、検非違使やらと戦っていたんだ。皆に支えられて戦っていたんだ。これからも変わらない。それに、私だって守る。理不尽な目にあわせるものか!!
「へしにい、光忠さん」
麻衣は呼んだ。
その声に応える様に、二人が出現する。
「お呼びですね。何なりとご命令を」
「主、ありがとう」
「手伝ってくれる?」
「「はい」」
「おや、旦那方」
「やあ、薬研。手伝うよ」
「人手は多い方が良いだろう」
そんな穏やかな会話の横で、絶対零度の睨み合いを展開しているナルと麻衣。
他のメンバーは、そんな二人から遠巻きに見ている。
そんな構図が出来上がったのだった。
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