刀剣乱舞 クロスオーバー
__さて、総勢七名が現在見上げるこのマンション。
十五階あるこのマンションは、現在谷山麻衣が暮らしているマンションである。巷では、ここら付近は治安が良いとの噂もある為、良い場所に引っ越した事だと感心する。多分、麻衣の刀剣男士が選んだのだろうというのが、この場に居る全員の共通の見解だ。そのマンションの最上階に暮らしている麻衣は、エントランスから外に、薬研を伴い現れた。
片手を上げて手を振る麻衣に、薬研も『よっ。良く来たな』と子供らしからぬ男前な笑顔で出迎えてくれる。
現在この場に居るのは、麻衣のバイト先の所長であるナルこと渋谷一也。助手のリン。同じバイト組の安原。協力者組の滝川・真砂子・綾子・ジャン。計七名。お客様という形で今日、このマンションの麻衣の御自宅にお邪魔することになった。
最上階のフロア丸ごと麻衣宅なので、住んで居るのは麻衣と式神だけ。『結構広いよ』とは麻衣の談だ__。
___いや、そうじゃないだろう!!
どんだけ金かかると思ってんだ!!
一括払いで払ったにしたってスケールでかすぎだ!!
「皆に言ってよ、それ」
案内(専用のエレベーター内)しながら溜息を零し、溜息を吐きながら愚痴る麻衣に、薬研も困ったように苦笑いを浮かべる。
どうやら麻衣も、最初は反対したらしい。
だが、麻衣の為だと説得されたようだ。ようは、だ。『諦めた』との談。
さて、エレベーターを降りれば、そこからは麻衣の家。
エレベーターから麻衣を先頭に降りると、そこには、麻衣の一番最初の刀剣である歌仙兼定が立っていた。
落ち着いた色合いの和服を着た歌仙。
穏やかに迎える彼は、一言、『ようこそ。今日はゆっくりしていってくれ』
と、そう言って微笑む。
滝川がその時思ったのは、『色男は何着ても似合う』だの『優雅』だの『雅だ』でもない。
『何で髪が紫色なんだ!?』
であった__。
光忠が持ってきたお茶に、一同はお茶を飲み一服すると、滝川は光忠の髪を盗み見る。彼は黒髪だ。そして、薬研も同じ黒髪。前に見た、清光と安定も黒髪。石切丸も黒髪。だが、あの、最近紹介を受けた、お色気青年宗三はピンク色。その隣の、クラッカーをならして驚かせてくれた、その後麻衣に怒られた鶴丸という男性は、完全に真っ白。離れてゆったりとお茶を飲んでいる青年は、緑色。此方を除き込んでいる少年達には、黒・紺・白・金・赤・茶・ピンク。何ともまあ、バラエティ豊かな髪色だろうか。
「麻衣よ。聞きたい事がある」
「何、ぼーさん?」
「確か、護衛を付けてくれた時は黒髪だった気がしたんだが………?」
「ああ、それの事?
元々こっちが本当の色だよ。外だとカモフラージュで黒髪か、茶髪かな。一応、完全に戦闘になると本当の色に戻るの。護衛位ならまだカモフラージュできるからね。元が派手だから、余計に注目浴びるじゃない。それは不味いもん」
そういえば、少年の学校の調査で戦う事になった時、二人程派手な男性がいたな。
「……あ~、成程」
その内一人は、随分ロイヤルプリンス系だったような……__。
「主殿」
おお、噂をすればなんとやら。
前回とは違いラフな姿ではあるが、立ち姿から仕草まで、何処ぞの“王子様”で通るぞ。“騎士”でも同じだがな。
「どうかされましまかな?」
一期と紹介された青年は、滝川と目が合うと、優雅な動作で動き眩い位の微笑みを見せる。
__庶民には直視出来ねぇぐらいの輝くロイヤルスマイルだ。
「どうしたの、一にい?」
俺の心情を察して、麻衣が一期に話し掛けてくれる。正直助かった。
「主殿、実は、弟達がお客人とゲームがしたいと言いまして。
トランプやウノなら、大人数でも出来ますから、宜しかったら一緒に如何ですかな?」
__というわけで、現在俺は、彼等と絶賛トランプ中だ。
だってよ~、あのロイヤルスマイルで誘われたらなぁ、断る方が悪く感じるだろうが。
一緒にトランプしているのは、俺以外にはジャンと安原少年と、珍しいが真砂子だ。グループは二組に分けられて、俺はジャンと一緒のグループだ。
綾子の奴は光忠さんが作ったケーキを食べながら観戦している。そしてナル坊は石切丸さんと会話してるし、リンに至って江雪さんと鶯丸さんと話をしている。ナルは専門分野の会話だろう。何せ此処に来るのを喜んでいたからな。貴重な体験だし。リンはお茶の話だ。………お茶?お茶なのか…?
麻衣はといえば、別グループでUNOをやっている。………うーん、ご隠居と呼ばれる青年に後ろから抱え込まれてる姿が、まあ何とも微笑ましくも色気が無い。なんで、爺孫に見えるのだろうか?
というか、銀髪のホスト青年、容姿の割にオッサン臭いなあ!!
───て、色気タップリてWinkすんなああああああああぁぁぁ!!!!!
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十五階あるこのマンションは、現在谷山麻衣が暮らしているマンションである。巷では、ここら付近は治安が良いとの噂もある為、良い場所に引っ越した事だと感心する。多分、麻衣の刀剣男士が選んだのだろうというのが、この場に居る全員の共通の見解だ。そのマンションの最上階に暮らしている麻衣は、エントランスから外に、薬研を伴い現れた。
片手を上げて手を振る麻衣に、薬研も『よっ。良く来たな』と子供らしからぬ男前な笑顔で出迎えてくれる。
現在この場に居るのは、麻衣のバイト先の所長であるナルこと渋谷一也。助手のリン。同じバイト組の安原。協力者組の滝川・真砂子・綾子・ジャン。計七名。お客様という形で今日、このマンションの麻衣の御自宅にお邪魔することになった。
最上階のフロア丸ごと麻衣宅なので、住んで居るのは麻衣と式神だけ。『結構広いよ』とは麻衣の談だ__。
___いや、そうじゃないだろう!!
どんだけ金かかると思ってんだ!!
一括払いで払ったにしたってスケールでかすぎだ!!
「皆に言ってよ、それ」
案内(専用のエレベーター内)しながら溜息を零し、溜息を吐きながら愚痴る麻衣に、薬研も困ったように苦笑いを浮かべる。
どうやら麻衣も、最初は反対したらしい。
だが、麻衣の為だと説得されたようだ。ようは、だ。『諦めた』との談。
さて、エレベーターを降りれば、そこからは麻衣の家。
エレベーターから麻衣を先頭に降りると、そこには、麻衣の一番最初の刀剣である歌仙兼定が立っていた。
落ち着いた色合いの和服を着た歌仙。
穏やかに迎える彼は、一言、『ようこそ。今日はゆっくりしていってくれ』
と、そう言って微笑む。
滝川がその時思ったのは、『色男は何着ても似合う』だの『優雅』だの『雅だ』でもない。
『何で髪が紫色なんだ!?』
であった__。
光忠が持ってきたお茶に、一同はお茶を飲み一服すると、滝川は光忠の髪を盗み見る。彼は黒髪だ。そして、薬研も同じ黒髪。前に見た、清光と安定も黒髪。石切丸も黒髪。だが、あの、最近紹介を受けた、お色気青年宗三はピンク色。その隣の、クラッカーをならして驚かせてくれた、その後麻衣に怒られた鶴丸という男性は、完全に真っ白。離れてゆったりとお茶を飲んでいる青年は、緑色。此方を除き込んでいる少年達には、黒・紺・白・金・赤・茶・ピンク。何ともまあ、バラエティ豊かな髪色だろうか。
「麻衣よ。聞きたい事がある」
「何、ぼーさん?」
「確か、護衛を付けてくれた時は黒髪だった気がしたんだが………?」
「ああ、それの事?
元々こっちが本当の色だよ。外だとカモフラージュで黒髪か、茶髪かな。一応、完全に戦闘になると本当の色に戻るの。護衛位ならまだカモフラージュできるからね。元が派手だから、余計に注目浴びるじゃない。それは不味いもん」
そういえば、少年の学校の調査で戦う事になった時、二人程派手な男性がいたな。
「……あ~、成程」
その内一人は、随分ロイヤルプリンス系だったような……__。
「主殿」
おお、噂をすればなんとやら。
前回とは違いラフな姿ではあるが、立ち姿から仕草まで、何処ぞの“王子様”で通るぞ。“騎士”でも同じだがな。
「どうかされましまかな?」
一期と紹介された青年は、滝川と目が合うと、優雅な動作で動き眩い位の微笑みを見せる。
__庶民には直視出来ねぇぐらいの輝くロイヤルスマイルだ。
「どうしたの、一にい?」
俺の心情を察して、麻衣が一期に話し掛けてくれる。正直助かった。
「主殿、実は、弟達がお客人とゲームがしたいと言いまして。
トランプやウノなら、大人数でも出来ますから、宜しかったら一緒に如何ですかな?」
__というわけで、現在俺は、彼等と絶賛トランプ中だ。
だってよ~、あのロイヤルスマイルで誘われたらなぁ、断る方が悪く感じるだろうが。
一緒にトランプしているのは、俺以外にはジャンと安原少年と、珍しいが真砂子だ。グループは二組に分けられて、俺はジャンと一緒のグループだ。
綾子の奴は光忠さんが作ったケーキを食べながら観戦している。そしてナル坊は石切丸さんと会話してるし、リンに至って江雪さんと鶯丸さんと話をしている。ナルは専門分野の会話だろう。何せ此処に来るのを喜んでいたからな。貴重な体験だし。リンはお茶の話だ。………お茶?お茶なのか…?
麻衣はといえば、別グループでUNOをやっている。………うーん、ご隠居と呼ばれる青年に後ろから抱え込まれてる姿が、まあ何とも微笑ましくも色気が無い。なんで、爺孫に見えるのだろうか?
というか、銀髪のホスト青年、容姿の割にオッサン臭いなあ!!
───て、色気タップリてWinkすんなああああああああぁぁぁ!!!!!
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