リクエスト短編
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今日も真島建設は通常営業や。みんな気合が入っとる、デカイ商談も入ったから当たり前か。
[♪〜♪〜♪〜]
「…あ?」
知らん番号やな…なんや?
「もしもし?」
『真島様の携帯番号でよろしかったでしょうか?私神室町病院の者ですが。』
「…なんのようや。」
『奥様がただいま搬送されましたのでご連絡させていただきました。急いでこちらまで来ていただけますか?』
「はぁ?!」
シエルが…病院にやと?!何でや、朝普通に俺を見送ってくれたやんか!なんでそないな事に…!!
「西田ぁ!!」
「ヒィッ!?な、なんすか親父!」
「今すぐ病院にカチコミや!!はよ車用意せぇ!!」
「なっなんですか?!」
「ええから早うしろや!!ブチ殺されたいんか?!」
「ひっヒィぃぃ!!!」
––––神室町病院
「親父、到着しやした!」
「よっしゃ…行くで。」
ここにシエルが…待っとれよ!!
俺の他に西田他組員数人と一緒に病院の中に入っていった。受付の女や他の患者がギョッとした目でこっちを見てき夜が…そんなんどうでもええ!!すぐにシエルに会わなアカンのや!!
「おぉ姉ちゃん。ここに真島シエルっておるやろ?どこの病室や?」
「か…患者とはどのようなご関係で…?」
「シエルは俺の女や。病院から搬送された聞いてのぉ。駆け込んできたんや。んで?どこや?」
「し…少々お待ちください…!!」
なんやねん受付で躓きおって…しっかり共有しとけやドアホっ!!
……あ??なんや外にサイレンが聞こえるの…救急車やないな……サツか?
「警察だ、動くな!……って真島じゃねぇか。何してんだお前?」
「…伊達言うたかお前は確か。大方病院のやつが通報したっちゅうやつやな。せやけど今それどころじゃあらへん、後にせぇや。シエルがここにおるんや。」
「シエルって確かお前の女房か…なんで病院に?」
「知らへんわそんなん!いきなり搬送言うとったからこうしてカチコミに来ただけや!」
「なんで組員引っ張ってくんだよ…せめて車で待たせろ、他の人達が怖がってるじゃねぇか。」
「ちっしゃあないの…おぅ、お前ら外で待っとれ。カタギに迷惑にならんとこでな。」
「へいっ。」
「あ…あの、真島様。確認が取れまして…奥様は今あちらの奥にいらっしゃると…。」
あちらの奥て……病室やあらへんやんか。なんなんやあの部屋…。
……?!まさか…手術室か?!そない危ない状況なんかアイツは…!!許せへん、誰やシエルを病院送りにさせたんは…!!
「ん?あの部屋は…っておい真島!何殴り込もうとしてんだ!」
「うっさいわボケ止めんなや!!シエル、シエルっ!!」
「あなたたち、病院では静かにしなさいっ!!」
うおっ?!…なんやラスボスみたいな女がおる…ってそんなとこやない!
「おぉお前、こん中におる俺の女を病院送りにしたやつはどこのどいつや?!見つけてぶち殺したるわ!!」
「はぁ??……まぁある意味その人はアナタかもね。」
「あぁ?!俺がシエルを病院送りにしたってどう言うことや?!」
「どうって…あなたここの漢字読める??」
ここの漢字て……これか?”分娩室”??
なんや手術室やないんか。……あ??分娩室????
「……あ?」
「もぉしっかりしなさい!アナタお父さんになるのよ!」
………はぁ???????
「ほらこれに着替えて!奥さんを支えてあげなさい!」
…何がどうなっとるんや??この部屋におるってことは……シエルは今、お産をしとるっちゅうことか…??せやけどシエルとそないな話一度も…なんで俺は知らなかったんや??
ラスボス風の女に連れられて言われた通り消毒と服を着替えて中に入ると…確かに、目の前には顔を真っ赤にして踏ん張っとるシエルが目の前におった。
「ご…吾朗ぉ……うっ!!」
「シエルっ!?」
「旦那さん、奥さんの手を握ってあげてください。それだけで女は頑張れるんですから。」
「お、おぉ…。」
手ぇ握るだけで頑張れる言うても…それだけでええんか??俺には他に何も出来ひんのか??
言われた通りシエルの手を握ったると、今までの中で一番えげつない力で握り返してきよる。顔も見ると仰山汗をかいとるし苦しそうや…こないな事しか出来ひんのか…?シエルはこない頑張っとるのに、俺は…!
「ご、ろぉ…ありがっとぉ……きて、くれて…。」
「シエルっ…せやけど俺は、何も出来てへん…!」
「ううん……こうして、いてくれるだけっ…でっ…!!うっ…頑張れ、るぅ…!!いたたっ…痛いぃ…!!」
「し、しっかりせぇ!!」
「ううぁ…うっくぅぅ〜っ!!あ…赤ちゃぁんっ…!!お母さん、頑張るからぁ…!!!」
「頑張れ、頑張れやっ…!!」
早く、早くこの苦しみから解放したってくれ…!!頼む、早く…!!!
「しっかり、もう頭が見えてますよ!!」
「う…うぅ…うあぁぁっ……!!!」
「………ぁぁ……。」
「…!」
「おぎゃぁぁ!おぎゃぁぁ!」
う……産まれよった………。
赤ん坊が…産まれよった…!!!!
「おめでとうございます、元気な女の子ですよ!」
「シエル…よぉ頑張ったな!産まれたでぇ!」
「…産まれ、たぁぁ…うぅぅ、よかったぁぁ……。」
泣きおって…しゃあないか、あない頑張っとったんや。嬉しくて泣いてしまうのも無理ないわ。
「…吾朗……抱いて、あげて…?」
「へっ?い、いや、最初はシエルが…!」
「ううん…吾朗に、抱いてあげてほしい…。」
「そない急に…!」
「はい、お父さん。赤ちゃんが待ってますよ?」
「ちょっ…!」
……小さいの…こない小さいんか、赤ん坊っちゅうのは…。
…思えば……こうして赤ん坊を抱くんは初めてやの…。
「……よぉ…産まれてきたのぉ…。」
シエルの中で育って、こうして出てきたんやな……胸が苦しいわ…愛しくて苦しいやなんて…シエルへのとはまたちゃうのぉ…。
「…!」
愛らしいその頬にそっと指先で触れると……小さな小さなその手で…俺の指をそっと掴んできよる。たまたまかもしれへん。
せやけど…こない嬉しいもんなんやな…親になれるっちゅうんは。
「パパ、私に早く会いにきてね。」
「……はぁ?!?!」
「……?…っ、…!………吾朗、起きて!!」
「––––!?」
……ここは、俺の部屋…?なんで…俺さっきまで病院に…。
「大丈夫?声かけても全然起きなかったから…。」
「…シエル…お前、体は大丈夫なんか?!もう立って大丈夫なんか?!」
「な、何よ急に…別に何もないよ?」
「せやけどお前さっき病院で!」
「病院ってなによ!もぉ…寝ぼけてるの?」
「……寝ぼけとる…?」
「夢でも見てたんじゃない?」
……夢…夢、なんか…さっきのは全部夢、やったんか…。
せやけどあの感覚は…赤ん坊に指を掴まれた、あの感触は…。
『パパ、私に早く会いにきてね。』
……夢の中で、言われとったんか…。
「…なぁシエル、今日仕事休みか?」
「そうだよ?吾朗も休みだから映画でもって話したじゃん。」
「映画よりもええことしようや。」
「ええ事って……えっきゃ?!吾朗、何を…!」
「せや…えぇことや。」
俺らの子供に会えるっちゅう…えぇことや。
[♪〜♪〜♪〜]
「…あ?」
知らん番号やな…なんや?
「もしもし?」
『真島様の携帯番号でよろしかったでしょうか?私神室町病院の者ですが。』
「…なんのようや。」
『奥様がただいま搬送されましたのでご連絡させていただきました。急いでこちらまで来ていただけますか?』
「はぁ?!」
シエルが…病院にやと?!何でや、朝普通に俺を見送ってくれたやんか!なんでそないな事に…!!
「西田ぁ!!」
「ヒィッ!?な、なんすか親父!」
「今すぐ病院にカチコミや!!はよ車用意せぇ!!」
「なっなんですか?!」
「ええから早うしろや!!ブチ殺されたいんか?!」
「ひっヒィぃぃ!!!」
––––神室町病院
「親父、到着しやした!」
「よっしゃ…行くで。」
ここにシエルが…待っとれよ!!
俺の他に西田他組員数人と一緒に病院の中に入っていった。受付の女や他の患者がギョッとした目でこっちを見てき夜が…そんなんどうでもええ!!すぐにシエルに会わなアカンのや!!
「おぉ姉ちゃん。ここに真島シエルっておるやろ?どこの病室や?」
「か…患者とはどのようなご関係で…?」
「シエルは俺の女や。病院から搬送された聞いてのぉ。駆け込んできたんや。んで?どこや?」
「し…少々お待ちください…!!」
なんやねん受付で躓きおって…しっかり共有しとけやドアホっ!!
……あ??なんや外にサイレンが聞こえるの…救急車やないな……サツか?
「警察だ、動くな!……って真島じゃねぇか。何してんだお前?」
「…伊達言うたかお前は確か。大方病院のやつが通報したっちゅうやつやな。せやけど今それどころじゃあらへん、後にせぇや。シエルがここにおるんや。」
「シエルって確かお前の女房か…なんで病院に?」
「知らへんわそんなん!いきなり搬送言うとったからこうしてカチコミに来ただけや!」
「なんで組員引っ張ってくんだよ…せめて車で待たせろ、他の人達が怖がってるじゃねぇか。」
「ちっしゃあないの…おぅ、お前ら外で待っとれ。カタギに迷惑にならんとこでな。」
「へいっ。」
「あ…あの、真島様。確認が取れまして…奥様は今あちらの奥にいらっしゃると…。」
あちらの奥て……病室やあらへんやんか。なんなんやあの部屋…。
……?!まさか…手術室か?!そない危ない状況なんかアイツは…!!許せへん、誰やシエルを病院送りにさせたんは…!!
「ん?あの部屋は…っておい真島!何殴り込もうとしてんだ!」
「うっさいわボケ止めんなや!!シエル、シエルっ!!」
「あなたたち、病院では静かにしなさいっ!!」
うおっ?!…なんやラスボスみたいな女がおる…ってそんなとこやない!
「おぉお前、こん中におる俺の女を病院送りにしたやつはどこのどいつや?!見つけてぶち殺したるわ!!」
「はぁ??……まぁある意味その人はアナタかもね。」
「あぁ?!俺がシエルを病院送りにしたってどう言うことや?!」
「どうって…あなたここの漢字読める??」
ここの漢字て……これか?”分娩室”??
なんや手術室やないんか。……あ??分娩室????
「……あ?」
「もぉしっかりしなさい!アナタお父さんになるのよ!」
………はぁ???????
「ほらこれに着替えて!奥さんを支えてあげなさい!」
…何がどうなっとるんや??この部屋におるってことは……シエルは今、お産をしとるっちゅうことか…??せやけどシエルとそないな話一度も…なんで俺は知らなかったんや??
ラスボス風の女に連れられて言われた通り消毒と服を着替えて中に入ると…確かに、目の前には顔を真っ赤にして踏ん張っとるシエルが目の前におった。
「ご…吾朗ぉ……うっ!!」
「シエルっ!?」
「旦那さん、奥さんの手を握ってあげてください。それだけで女は頑張れるんですから。」
「お、おぉ…。」
手ぇ握るだけで頑張れる言うても…それだけでええんか??俺には他に何も出来ひんのか??
言われた通りシエルの手を握ったると、今までの中で一番えげつない力で握り返してきよる。顔も見ると仰山汗をかいとるし苦しそうや…こないな事しか出来ひんのか…?シエルはこない頑張っとるのに、俺は…!
「ご、ろぉ…ありがっとぉ……きて、くれて…。」
「シエルっ…せやけど俺は、何も出来てへん…!」
「ううん……こうして、いてくれるだけっ…でっ…!!うっ…頑張れ、るぅ…!!いたたっ…痛いぃ…!!」
「し、しっかりせぇ!!」
「ううぁ…うっくぅぅ〜っ!!あ…赤ちゃぁんっ…!!お母さん、頑張るからぁ…!!!」
「頑張れ、頑張れやっ…!!」
早く、早くこの苦しみから解放したってくれ…!!頼む、早く…!!!
「しっかり、もう頭が見えてますよ!!」
「う…うぅ…うあぁぁっ……!!!」
「………ぁぁ……。」
「…!」
「おぎゃぁぁ!おぎゃぁぁ!」
う……産まれよった………。
赤ん坊が…産まれよった…!!!!
「おめでとうございます、元気な女の子ですよ!」
「シエル…よぉ頑張ったな!産まれたでぇ!」
「…産まれ、たぁぁ…うぅぅ、よかったぁぁ……。」
泣きおって…しゃあないか、あない頑張っとったんや。嬉しくて泣いてしまうのも無理ないわ。
「…吾朗……抱いて、あげて…?」
「へっ?い、いや、最初はシエルが…!」
「ううん…吾朗に、抱いてあげてほしい…。」
「そない急に…!」
「はい、お父さん。赤ちゃんが待ってますよ?」
「ちょっ…!」
……小さいの…こない小さいんか、赤ん坊っちゅうのは…。
…思えば……こうして赤ん坊を抱くんは初めてやの…。
「……よぉ…産まれてきたのぉ…。」
シエルの中で育って、こうして出てきたんやな……胸が苦しいわ…愛しくて苦しいやなんて…シエルへのとはまたちゃうのぉ…。
「…!」
愛らしいその頬にそっと指先で触れると……小さな小さなその手で…俺の指をそっと掴んできよる。たまたまかもしれへん。
せやけど…こない嬉しいもんなんやな…親になれるっちゅうんは。
「パパ、私に早く会いにきてね。」
「……はぁ?!?!」
「……?…っ、…!………吾朗、起きて!!」
「––––!?」
……ここは、俺の部屋…?なんで…俺さっきまで病院に…。
「大丈夫?声かけても全然起きなかったから…。」
「…シエル…お前、体は大丈夫なんか?!もう立って大丈夫なんか?!」
「な、何よ急に…別に何もないよ?」
「せやけどお前さっき病院で!」
「病院ってなによ!もぉ…寝ぼけてるの?」
「……寝ぼけとる…?」
「夢でも見てたんじゃない?」
……夢…夢、なんか…さっきのは全部夢、やったんか…。
せやけどあの感覚は…赤ん坊に指を掴まれた、あの感触は…。
『パパ、私に早く会いにきてね。』
……夢の中で、言われとったんか…。
「…なぁシエル、今日仕事休みか?」
「そうだよ?吾朗も休みだから映画でもって話したじゃん。」
「映画よりもええことしようや。」
「ええ事って……えっきゃ?!吾朗、何を…!」
「せや…えぇことや。」
俺らの子供に会えるっちゅう…えぇことや。
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