仮面達の夜想曲
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キャバレー”グランド”で働き始めて早1ヵ月。
周りの先輩やボーイさん達に助けてもらいながら日々を過ごしている。でも・・・やっぱり指名なんてなかなかとれるものじゃない。2億円の借金なんてどうやって払えばいいのよ・・・。
「サクラさーん!ヘルプお願いします!」
「あっ、はい!今行きます!」
私はいつだって誰かのヘルプ。
こんな調子で大丈夫なのかな・・・。
「ちょっとサクラ!お酒切れちゃってるよ!」
「えっ・・!」
同卓の先輩にコソッと教えてもらい、お客さんのお酒が飲み終わっているのに気付く。
(しまった・・!)
「なになに~どうしたの~?」
「いいえ、何でもありませんわ。それより今日はこれでおしまいなのぉ?私・・もっと一緒に飲みたいなぁ?」
「うっ・・うぐぐっ!アンナちゃんに言われたら困っちゃうな~もう~!」
「・・・はぁ~~~~・・・。」
(またやっちゃった・・・。)
今日は怒られずに済んだけど・・どうしてもボーっとしちゃう・・駄目だって分かってるのに、どうしよう・・集中できない・・・。
みんなが帰ったバックヤードで落ち込んでると、私の背中をポンポンと誰かが触れてきた。
「こーら!今日はもう上がりでしょ?明日休みだし、ラーメン食べに行こうっ!」
「アンナさん・・・。」
この人は”グランド”のNo.1キャストのアンナさん。
いつも堂々としてて、キャストやスタッフからの信頼も厚くて、どんなお客さんを相手にしても自分を崩さない。そんなアンナさんは私の事をずっと気にかけてくれていて、私が1人でいるといつもヘルプで呼んでくれる優しい先輩。
こうして次の日がお互い休みだと、アンナさんがこうやってご飯に連れて行ってくれるのが私達の日課だ。
「はいよ!ラーメンお待ち!」
「きゃ~待ってました♡ほら食べよ!」
「は、はい!いただきます!」
そのご飯は大体グランドのすぐ目の前にあるこのラーメン屋だ。店主さんも本当に優しい人で、人の覚えも早いのか私達が入るだけでいつも注文するラーメンをすぐ作ってくれる。
(その能力分けて欲しい・・・。)
そしていつものラーメンを食べながら、反省会・・・という名の愚痴会が始まる。
「も~本当最後の客ムカつく!!”アンナちゃんに言われたら困っちゃうな~もう~!”って言っといて頼んだのビールよ?!ケチケチすんじゃないわよ本当に!」
「アンナさんっ気持ちは分かりますけどもう少し抑えてっ・・。」
「サクラは悔しくないの?!もぉアイツなんか知らないっ!」
「えぇ~・・わ、私はお酒気付かなかったから何とも・・。」
「酒切らしといて何も言わない客が悪いのよ!!」
アンナさんそれ横暴・・!!お酒気付いて注文させるの私達の仕事ですっ・・!!
「相変わらず荒れとるのぉ~。ほれ、生サービスしたるから機嫌直しぃや!」
「え~いいの?!きゃ~嬉しい~♡」
(・・・店だとあんなにかっこいいのに外に出るとただのラーメン好きの酒飲みだって知ったら・・お客さん全員ショックだろうなぁ。)
アンナさんとこうしてご飯を食べてるといっつもそう思う。
この人がNo.1・・・なんだよなぁ・・凄いなぁ・・・。
「・・でもサクラ最近ボーっとする事多いよね。ちゃんと休めてるの?疲れちゃんと取れてる?」
「あはは・・一応、そのつもりなんですけど・・・。」
正直お金早く返さなきゃっていつも考えちゃってるから・・まともに休めた事ないかも・・・。
「駄目よ~ちゃんとケアしないと!サクラはまだ若いからいいけど、油断してるとすぐ体調崩しちゃうんだからね?」
「うっ・・すみません・・・。」
「ん~・・・よしっ!今日はもう1軒行っちゃおう!遊びまくって明日は1日引き籠ろう!」
「えっ?!ちょ、アンナさん?!」
「ご馳走様!また来るねー!」
「まいど!またなー!」
(・・・アンナさんの行動力怖い・・・。)
テンションが上がったアンナさんに連れられたのは”BARステイル”。あるのは知ってたけど、中に入るの初めて・・。
狭いビルの入り口から入ると、店内はビリヤードやダーツが置いてあった。
(えっ凄い・・!バーってこんな感じなんだ・・!)
キョロキョロと店内を見回していたら、カウンター席に見覚えのある人物がお酒を飲んでいた。
(あれ・・?)
「支配人・・?」
近付いて声をかけると、その人物は・・支配人はゆっくり振り返ってきた。
「・・あ・・?サクラちゃんにアンナちゃんやんか。」
支配人が持っているお酒のグラスがカランと鳴り、何となく色っぽく見えてしまう。
けど・・・あれ・・・?
(何か支配人・・表情が・・・?)
1人にしたほうがいいかと思って離れようとすると、アンナさんが後ろからツカツカと歩いてきた。
「あ~支配人!ちょっと、お店来ないで何してるんですか!」
「ド阿保、今日は非番や。2人はもう終わったんか?」
「うんっ!・・あ、奢ってくださいよ支配人!私達が挟んであげるから、両手に花だよ♪」
「えっ、アンナさん?!」
(い、いいのかな・・・さっき支配人、疲れてそうな顔・・。)
断ろうとしたら、支配人がニコッと笑ってくれた。
「ええよ。」
「やったぁ!ほらサクラ、座ろう!」
「えっ・・・。」
「サクラちゃんも座り?お疲れさん会やな。」
「あっ・・す、すみません。失礼します・・。」
(アンナさん・・やっぱり行動力凄すぎる・・。)
隣に座ると、あの時と同じ煙草の匂いが少しした。カウンターには灰皿が置いてあって煙草の吸殻が何本かあった。
(・・久しぶりだなぁ・・この匂い・・・。)
実は支配人と会うのは、練習した最後の日以来。
スタッフやキャストが足りないから、支配人自らスカウトや引き抜きをしているってのは何となく聞いてたけど・・大変そうだなぁ。
でも・・・なんか・・。
(さっきの表情は、それだけじゃないよね・・。)
そう疑問に思いながらも、アンナさんが私の分も注文していたみたい。目の前に可愛いカクテルを置かれて、私達は乾杯をしお酒を飲み始める。
周りの先輩やボーイさん達に助けてもらいながら日々を過ごしている。でも・・・やっぱり指名なんてなかなかとれるものじゃない。2億円の借金なんてどうやって払えばいいのよ・・・。
「サクラさーん!ヘルプお願いします!」
「あっ、はい!今行きます!」
私はいつだって誰かのヘルプ。
こんな調子で大丈夫なのかな・・・。
「ちょっとサクラ!お酒切れちゃってるよ!」
「えっ・・!」
同卓の先輩にコソッと教えてもらい、お客さんのお酒が飲み終わっているのに気付く。
(しまった・・!)
「なになに~どうしたの~?」
「いいえ、何でもありませんわ。それより今日はこれでおしまいなのぉ?私・・もっと一緒に飲みたいなぁ?」
「うっ・・うぐぐっ!アンナちゃんに言われたら困っちゃうな~もう~!」
「・・・はぁ~~~~・・・。」
(またやっちゃった・・・。)
今日は怒られずに済んだけど・・どうしてもボーっとしちゃう・・駄目だって分かってるのに、どうしよう・・集中できない・・・。
みんなが帰ったバックヤードで落ち込んでると、私の背中をポンポンと誰かが触れてきた。
「こーら!今日はもう上がりでしょ?明日休みだし、ラーメン食べに行こうっ!」
「アンナさん・・・。」
この人は”グランド”のNo.1キャストのアンナさん。
いつも堂々としてて、キャストやスタッフからの信頼も厚くて、どんなお客さんを相手にしても自分を崩さない。そんなアンナさんは私の事をずっと気にかけてくれていて、私が1人でいるといつもヘルプで呼んでくれる優しい先輩。
こうして次の日がお互い休みだと、アンナさんがこうやってご飯に連れて行ってくれるのが私達の日課だ。
「はいよ!ラーメンお待ち!」
「きゃ~待ってました♡ほら食べよ!」
「は、はい!いただきます!」
そのご飯は大体グランドのすぐ目の前にあるこのラーメン屋だ。店主さんも本当に優しい人で、人の覚えも早いのか私達が入るだけでいつも注文するラーメンをすぐ作ってくれる。
(その能力分けて欲しい・・・。)
そしていつものラーメンを食べながら、反省会・・・という名の愚痴会が始まる。
「も~本当最後の客ムカつく!!”アンナちゃんに言われたら困っちゃうな~もう~!”って言っといて頼んだのビールよ?!ケチケチすんじゃないわよ本当に!」
「アンナさんっ気持ちは分かりますけどもう少し抑えてっ・・。」
「サクラは悔しくないの?!もぉアイツなんか知らないっ!」
「えぇ~・・わ、私はお酒気付かなかったから何とも・・。」
「酒切らしといて何も言わない客が悪いのよ!!」
アンナさんそれ横暴・・!!お酒気付いて注文させるの私達の仕事ですっ・・!!
「相変わらず荒れとるのぉ~。ほれ、生サービスしたるから機嫌直しぃや!」
「え~いいの?!きゃ~嬉しい~♡」
(・・・店だとあんなにかっこいいのに外に出るとただのラーメン好きの酒飲みだって知ったら・・お客さん全員ショックだろうなぁ。)
アンナさんとこうしてご飯を食べてるといっつもそう思う。
この人がNo.1・・・なんだよなぁ・・凄いなぁ・・・。
「・・でもサクラ最近ボーっとする事多いよね。ちゃんと休めてるの?疲れちゃんと取れてる?」
「あはは・・一応、そのつもりなんですけど・・・。」
正直お金早く返さなきゃっていつも考えちゃってるから・・まともに休めた事ないかも・・・。
「駄目よ~ちゃんとケアしないと!サクラはまだ若いからいいけど、油断してるとすぐ体調崩しちゃうんだからね?」
「うっ・・すみません・・・。」
「ん~・・・よしっ!今日はもう1軒行っちゃおう!遊びまくって明日は1日引き籠ろう!」
「えっ?!ちょ、アンナさん?!」
「ご馳走様!また来るねー!」
「まいど!またなー!」
(・・・アンナさんの行動力怖い・・・。)
テンションが上がったアンナさんに連れられたのは”BARステイル”。あるのは知ってたけど、中に入るの初めて・・。
狭いビルの入り口から入ると、店内はビリヤードやダーツが置いてあった。
(えっ凄い・・!バーってこんな感じなんだ・・!)
キョロキョロと店内を見回していたら、カウンター席に見覚えのある人物がお酒を飲んでいた。
(あれ・・?)
「支配人・・?」
近付いて声をかけると、その人物は・・支配人はゆっくり振り返ってきた。
「・・あ・・?サクラちゃんにアンナちゃんやんか。」
支配人が持っているお酒のグラスがカランと鳴り、何となく色っぽく見えてしまう。
けど・・・あれ・・・?
(何か支配人・・表情が・・・?)
1人にしたほうがいいかと思って離れようとすると、アンナさんが後ろからツカツカと歩いてきた。
「あ~支配人!ちょっと、お店来ないで何してるんですか!」
「ド阿保、今日は非番や。2人はもう終わったんか?」
「うんっ!・・あ、奢ってくださいよ支配人!私達が挟んであげるから、両手に花だよ♪」
「えっ、アンナさん?!」
(い、いいのかな・・・さっき支配人、疲れてそうな顔・・。)
断ろうとしたら、支配人がニコッと笑ってくれた。
「ええよ。」
「やったぁ!ほらサクラ、座ろう!」
「えっ・・・。」
「サクラちゃんも座り?お疲れさん会やな。」
「あっ・・す、すみません。失礼します・・。」
(アンナさん・・やっぱり行動力凄すぎる・・。)
隣に座ると、あの時と同じ煙草の匂いが少しした。カウンターには灰皿が置いてあって煙草の吸殻が何本かあった。
(・・久しぶりだなぁ・・この匂い・・・。)
実は支配人と会うのは、練習した最後の日以来。
スタッフやキャストが足りないから、支配人自らスカウトや引き抜きをしているってのは何となく聞いてたけど・・大変そうだなぁ。
でも・・・なんか・・。
(さっきの表情は、それだけじゃないよね・・。)
そう疑問に思いながらも、アンナさんが私の分も注文していたみたい。目の前に可愛いカクテルを置かれて、私達は乾杯をしお酒を飲み始める。