仮面達の夜想曲
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「げっ。」
「よぉ、待ってたぜ真島ちゃん。」
シエルと銭湯きて男湯入ったら・・・目の前に佐川がおる。待ってたっちゅう事はここに来るの知っとったな・・相変わらず不気味なおっさんや。
「何だよ、入んねぇのか?」
「・・・。」
佐川と一緒に風呂やなんてまっぴらごめんやが・・しゃあないか。ムカつくけど・・・ここの銭湯は佐川のおかげで入れるんやからの。少し距離を空けて佐川の隣に入ると、佐川は少し上を向く。
「ここに来んのはいつ以来だ?全然来ないらしいじゃないの。」
「仕事が忙しくてそれどころじゃないわ。来させたいんやったらちっとは休ませろや。」
「そうしたらいつまでも稼げねぇだろぉ?うまく時間を作るのも大人ってもんだぜ?」
「ちっ・・。」
この銭湯は佐川がケツモチしとる。そのおかげで深夜のみやけど、ヤクザ者が入ってええ事になったらしい。普通刺青入っとる人間はどこにも入れへんから、そこは感謝やな。
「・・嬢ちゃんも一緒だろ?」
「あ?・・あぁおるで。それがどないした。」
「どうせ聞いたんだろ?本当の事をよ。」
「・・アンナちゃんも監視やったとはな。そこは驚きやった。」
「・・・・嬢ちゃんは他に、何か言ってたか?」
「・・・。」
チラリと佐川を見ると、今までに見た事がない不安そうな目をしとった。
そんなにシエルにどう思われとるのか怖いんか。・・そらそうか。今まで騙しとったんやもんな。俺も一緒やが、な・・。
・・・言うてええか分からへんけど、きっとシエルは佐川に直接言わんやろうから、言うてええやろか。
「・・守ってくれてありがとう、言うてたで。」
「・・・・は?」
「佐川はんだけやない。アンナにも俺にもや。」
「・・意味分かんねぇよ、何で礼なんか・・。」
「さぁの。」
「・・そっか・・。」
暫く目を見開かせた後、佐川は下を向いて暫く黙っておった。
・・・ふんっ、理由も分からんくせに嬉しそうな顔しおって、言わん方が良かったわ。
せやけど・・その”ありがとう”の言葉に救われるよな。その感覚は俺にも分かる。
「・・・・。」
『真島さんもっ・・私に何か隠してますよね?!』
『答えてよ!!』
隠し事をされとる知った時・・あんな顔になるんやな。俺はシエルにあんな顔をさせてしもうた。せやのにシエルは俺を・・俺達を許してくれた。礼を言われる資格なんかあらへんのに・・・俺だけやなくて、アンナちゃんと佐川の事も・・。
優しすぎるで、シエルはホンマに。
「・・・なぁ真島ちゃん。俺が本当の事話した意味、嬢ちゃんは分かってくれたかねぇ。」
「さぁ・・そんなん知らんわ。」
・・って言うたけど、無意識に分かっとる思うけどな。
(もう・・自由にしてええちゅう事やろ?)
全てを知った今、無理にグランドにおる意味はあらへん。シエルはもう自由の身なんや。自分の好きに生きてええんや。
「けどいいのか?」
「あ?」
「嬢ちゃんが自由になるって事は蒼天堀を離れるって事だ。そしたらもう真島ちゃんと一緒にいる事もできねぇ。それでいいのか?」
「・・・。」
「惚れてんだろ?」
「・・・。」
俺はシエルの幸せを何より望んどる。アイツが望むならここを早く離れるべきや。
たとえ俺と離れる事になろうと・・それがシエルの幸せなら、俺はそれでかまへん。かまへん、のに・・・。
(俺は・・シエルと・・・。)
俺はシエルと、一緒におりたい。
せやけどその望みでシエルの幸せや自由を縛りつけるんやったら、俺はそんな事しとうない。
さっき愛し合ったばっかりやけど・・・ちぃと怖く感じてしまう。もしシエルが俺の傍から離れたら・・俺は・・。
「・・真島ちゃ–––」
「–––司!!」
「「?!」」
・・・俺と佐川はんが驚くのも無理はない。
扉を思い切り開けてきたんは・・・・素っ裸のアンナやった。
「アンナちゃっ、おまっ、何で裸やねん!!」
「あっ!!ちょっと支配人!!アンタからも何とか言ってよ!!」
「無視すんなや!ちゅうか何やねん!!」
「おいアンナ、一旦服着てこい。」
「そんなのどうでもいい!!」
「どうでも良くないわ!!ええから着てこいちゅうねん!!」
「全く・・・女が裸で来たからって慌てるんじゃないわよ。」
「ア、アンナさん・・それは無茶苦茶です・・・。」
・・いつまでも服着ようとせんから無理矢理女湯連れてって着させたわ全く・・いい歳した女が裸で走り回るってどないな状況やねんホンマに・・・。
折角風呂入ったんにどっと疲れたわ全く・・・。
「んで?何が言いたかったんだ?」
「あっそうだ!!2人共シエルちゃん説得してよ!!」
「わ、私はどうしたいかを答えただけで・・。」
「その答えが納得できないの!普通そう言う?!」
・・何が気に入らんかったんや・・・そこまでして否定する答えなんかあるか?
「ほんで?シエルは何て答えたんや?」
「わ・・私は・・・。」
シエルは戸惑いつつも答えてくれた。
「私はグランドを辞めませんって言っただけです。」
・・・・・。・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・。
「え?」
「いやだから・・グランドを辞めませんよって・・。」
「・・・・・・何でや?」
「な、何でって・・・。」
「ほらこうやって理由を話さないのよ?!もうここにいなくていいのに、何で残るか教えてくれないのよ?!」
いやそりゃ理由は知りたいけど、そない迫ったら答えられへんやろ。
(せやけど・・・ホンマに何でや?もうおらんでえんやで?)
「はぁ〜・・・。」
その大きな溜息と一緒に、佐川はシエルに一歩近づく。
「つ、司・・?」
「よぉ、待ってたぜ真島ちゃん。」
シエルと銭湯きて男湯入ったら・・・目の前に佐川がおる。待ってたっちゅう事はここに来るの知っとったな・・相変わらず不気味なおっさんや。
「何だよ、入んねぇのか?」
「・・・。」
佐川と一緒に風呂やなんてまっぴらごめんやが・・しゃあないか。ムカつくけど・・・ここの銭湯は佐川のおかげで入れるんやからの。少し距離を空けて佐川の隣に入ると、佐川は少し上を向く。
「ここに来んのはいつ以来だ?全然来ないらしいじゃないの。」
「仕事が忙しくてそれどころじゃないわ。来させたいんやったらちっとは休ませろや。」
「そうしたらいつまでも稼げねぇだろぉ?うまく時間を作るのも大人ってもんだぜ?」
「ちっ・・。」
この銭湯は佐川がケツモチしとる。そのおかげで深夜のみやけど、ヤクザ者が入ってええ事になったらしい。普通刺青入っとる人間はどこにも入れへんから、そこは感謝やな。
「・・嬢ちゃんも一緒だろ?」
「あ?・・あぁおるで。それがどないした。」
「どうせ聞いたんだろ?本当の事をよ。」
「・・アンナちゃんも監視やったとはな。そこは驚きやった。」
「・・・・嬢ちゃんは他に、何か言ってたか?」
「・・・。」
チラリと佐川を見ると、今までに見た事がない不安そうな目をしとった。
そんなにシエルにどう思われとるのか怖いんか。・・そらそうか。今まで騙しとったんやもんな。俺も一緒やが、な・・。
・・・言うてええか分からへんけど、きっとシエルは佐川に直接言わんやろうから、言うてええやろか。
「・・守ってくれてありがとう、言うてたで。」
「・・・・は?」
「佐川はんだけやない。アンナにも俺にもや。」
「・・意味分かんねぇよ、何で礼なんか・・。」
「さぁの。」
「・・そっか・・。」
暫く目を見開かせた後、佐川は下を向いて暫く黙っておった。
・・・ふんっ、理由も分からんくせに嬉しそうな顔しおって、言わん方が良かったわ。
せやけど・・その”ありがとう”の言葉に救われるよな。その感覚は俺にも分かる。
「・・・・。」
『真島さんもっ・・私に何か隠してますよね?!』
『答えてよ!!』
隠し事をされとる知った時・・あんな顔になるんやな。俺はシエルにあんな顔をさせてしもうた。せやのにシエルは俺を・・俺達を許してくれた。礼を言われる資格なんかあらへんのに・・・俺だけやなくて、アンナちゃんと佐川の事も・・。
優しすぎるで、シエルはホンマに。
「・・・なぁ真島ちゃん。俺が本当の事話した意味、嬢ちゃんは分かってくれたかねぇ。」
「さぁ・・そんなん知らんわ。」
・・って言うたけど、無意識に分かっとる思うけどな。
(もう・・自由にしてええちゅう事やろ?)
全てを知った今、無理にグランドにおる意味はあらへん。シエルはもう自由の身なんや。自分の好きに生きてええんや。
「けどいいのか?」
「あ?」
「嬢ちゃんが自由になるって事は蒼天堀を離れるって事だ。そしたらもう真島ちゃんと一緒にいる事もできねぇ。それでいいのか?」
「・・・。」
「惚れてんだろ?」
「・・・。」
俺はシエルの幸せを何より望んどる。アイツが望むならここを早く離れるべきや。
たとえ俺と離れる事になろうと・・それがシエルの幸せなら、俺はそれでかまへん。かまへん、のに・・・。
(俺は・・シエルと・・・。)
俺はシエルと、一緒におりたい。
せやけどその望みでシエルの幸せや自由を縛りつけるんやったら、俺はそんな事しとうない。
さっき愛し合ったばっかりやけど・・・ちぃと怖く感じてしまう。もしシエルが俺の傍から離れたら・・俺は・・。
「・・真島ちゃ–––」
「–––司!!」
「「?!」」
・・・俺と佐川はんが驚くのも無理はない。
扉を思い切り開けてきたんは・・・・素っ裸のアンナやった。
「アンナちゃっ、おまっ、何で裸やねん!!」
「あっ!!ちょっと支配人!!アンタからも何とか言ってよ!!」
「無視すんなや!ちゅうか何やねん!!」
「おいアンナ、一旦服着てこい。」
「そんなのどうでもいい!!」
「どうでも良くないわ!!ええから着てこいちゅうねん!!」
「全く・・・女が裸で来たからって慌てるんじゃないわよ。」
「ア、アンナさん・・それは無茶苦茶です・・・。」
・・いつまでも服着ようとせんから無理矢理女湯連れてって着させたわ全く・・いい歳した女が裸で走り回るってどないな状況やねんホンマに・・・。
折角風呂入ったんにどっと疲れたわ全く・・・。
「んで?何が言いたかったんだ?」
「あっそうだ!!2人共シエルちゃん説得してよ!!」
「わ、私はどうしたいかを答えただけで・・。」
「その答えが納得できないの!普通そう言う?!」
・・何が気に入らんかったんや・・・そこまでして否定する答えなんかあるか?
「ほんで?シエルは何て答えたんや?」
「わ・・私は・・・。」
シエルは戸惑いつつも答えてくれた。
「私はグランドを辞めませんって言っただけです。」
・・・・・。・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・。
「え?」
「いやだから・・グランドを辞めませんよって・・。」
「・・・・・・何でや?」
「な、何でって・・・。」
「ほらこうやって理由を話さないのよ?!もうここにいなくていいのに、何で残るか教えてくれないのよ?!」
いやそりゃ理由は知りたいけど、そない迫ったら答えられへんやろ。
(せやけど・・・ホンマに何でや?もうおらんでえんやで?)
「はぁ〜・・・。」
その大きな溜息と一緒に、佐川はシエルに一歩近づく。
「つ、司・・?」