Memory
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
布団に寝かせてもらった私は、信じてもらえるか分からないけど2人に全てを話す事にした。
私はこの時代と違う人間である事。襲われて目が覚めたらいつの間にかこの時代に来ていた事。そして2人を・・・”桐生”と”冴島”と呼んだのは、2人にそっくりな人物が、私のいた時代にいた事。
2人はしかめっ面しながらも、私の話を全部聞いてくれていた。
「・・つまりアンタは、その誰かに刺されたってのか?」
「そんで目が覚めてここにおると・・・とんでも話やな。」
「私だって・・何でこんな事になってるのか・・・。」
私自身がまだ混乱してるのに、こんな状態で話してもしょうがないのに・・申し訳ないけど、話しながら頭を整理したい・・。
「・・・どない思う斎藤。この女の話。」
「俺達だけじゃ判断できねぇ。とりあえず八神には明日の朝までここで寝てもらう。朝になったら土方と近藤に話せばいいさ。」
「・・まぁ、それもそうか。」
土方に近藤・・その2人の名前も本で読んだ事ある。確か新撰組の副長と局長だったハズ。
・・・そういえば永倉って名前もあったような・・。
「さすがに男だらけの場所に女一人置いとくのは危ねぇから、俺と永倉の交代で見張るか。」
「そうするか。まぁ大丈夫やと思うが・・。」
「えっ・・あの、私なら大丈夫ですよ?お二人の邪魔になっちゃうと申し訳ないので・・・。」
「それでアンタが襲われたら俺達が副長に殺されちまうぜ。」
えー・・・そうなっちゃうの・・?
・・・でも正直、顔だけでも分かってる2人が傍にいてくれるのは有難いし安心する・・。
「じゃあ・・すみません、よろしくお願いします。」
「ほんならまず俺が外見とくから、斎藤は中で八神を——」
「お~、戻ったで~二人共~。」
『ドクッ・・・・』
(・・・・この声・・・。)
私は聞き覚えのある声に心臓が跳ねる。
聞き覚えのあるどころじゃない・・・この声は、毎日聞いていたあの人の声だ。
その瞬間思い出される、私が刺されたあの時の状況。
『シエルっ!!!』
・・・そうだ・・あの時隣にいた・・・何で忘れてたの?!
大丈夫だったの?!生きてるの?!
「沖田か。お前が見つけた女も目を覚ましたぞ。」
「お~ホンマか!良かったわ~、入るでぇ!」
引き戸が開けられ、目の前に立っているのは——私の事を愛してくれているあの人だった。
「おぉ嬢ちゃん大丈夫かいな!・・・あ?何やワシの顔見よって・・。」
「お前の顔が怖いんやないか?」
「阿保か!んな訳あるかいな、ワシは美少年やで?」
「どこがだよ・・・もしかして、沖田に似てる知り合いもいるのか?」
「あ?何の話や?」
「・・どないした八神?」
『俺はシエルを心から愛しとる。』
「・・おい嬢ちゃんどないした?顔色悪いで?」
「やっぱお前の顔が怖いんやろ。」
「新八ちゃんは何回それ言うんや・・。」
『この気持ちは絶対に変わる事なんてない。せやから・・俺の隣にずっとおってくれ。』
「おい八神、大丈夫か?」
『俺がシエルを守ったるから。絶対に幸せにしたる。』
「お~い、嬢ちゃん?」
沖田と呼ばれる人物は、私の隣まで寄ってきて私の顔の前で手を振っている。何の反応もしない私を見て、斎藤さんと永倉さんが心配そうな顔をしている。
「おい、どないし・・——?!八神?!」
「なっ・・どうした・・?!」
「ちょ、嬢ちゃん!何で泣くんや?!」
「・・・な、んで・・何でなの・・?」
「な、何がやねん。」
(・・・何で私は・・名前を思い出せないの・・?)
私を闇から救ってくれた人。
あの人のおかげで今の私がある。
かけがえのない存在。会話も覚えてる。
その仕草も癖も声も・・・全部覚えてる。
なのに・・なのに何で・・・?
「・・な、んでぇ・・・?・・グスッ・・・うぅっ・・!」
子供の様に泣きじゃくる私。
怖い。自分が怖い。どうして思い出せないの。こんなに覚えてるのに、どんなに記憶を探っても思い出せない。
そんな自分が怖い。なんで愛してる人の名前を覚えてないの?
「お、おい・・!」
「何やねん急に・・どないしたんやホンマ・・。」
泣いている私の戸惑っている斎藤さんと永倉さん。
涙が止まらない。怖くてたまらない。その時——。
『ポンポン』
優しく誰かが頭を撫でてくれる。視線を上げると・・・沖田さんが優しい眼差しで私の頭を優しく撫でてくれていた。
「・・・え・・?」
「・・今は泣いたらええんやないか?」
何度も何度も、優しく撫でてくれる。
「何で泣いとるか分からんが・・泣けばスッキリするやろ?せやから、泣きたい時は泣けばええ。」
その声色、その仕草・・・その優しさも、全部全部あの人と同じ。
「うっ・・うぅっ、ヒック・・!」
私はその優しさに甘えるように、暫くの間泣き続けていた。
名前を思い出せない愛しているあの人と同じ顔の人物は・・・沖田さんは私が泣き止むまで、ずっと頭を撫でてくれていた。
私はこの時代と違う人間である事。襲われて目が覚めたらいつの間にかこの時代に来ていた事。そして2人を・・・”桐生”と”冴島”と呼んだのは、2人にそっくりな人物が、私のいた時代にいた事。
2人はしかめっ面しながらも、私の話を全部聞いてくれていた。
「・・つまりアンタは、その誰かに刺されたってのか?」
「そんで目が覚めてここにおると・・・とんでも話やな。」
「私だって・・何でこんな事になってるのか・・・。」
私自身がまだ混乱してるのに、こんな状態で話してもしょうがないのに・・申し訳ないけど、話しながら頭を整理したい・・。
「・・・どない思う斎藤。この女の話。」
「俺達だけじゃ判断できねぇ。とりあえず八神には明日の朝までここで寝てもらう。朝になったら土方と近藤に話せばいいさ。」
「・・まぁ、それもそうか。」
土方に近藤・・その2人の名前も本で読んだ事ある。確か新撰組の副長と局長だったハズ。
・・・そういえば永倉って名前もあったような・・。
「さすがに男だらけの場所に女一人置いとくのは危ねぇから、俺と永倉の交代で見張るか。」
「そうするか。まぁ大丈夫やと思うが・・。」
「えっ・・あの、私なら大丈夫ですよ?お二人の邪魔になっちゃうと申し訳ないので・・・。」
「それでアンタが襲われたら俺達が副長に殺されちまうぜ。」
えー・・・そうなっちゃうの・・?
・・・でも正直、顔だけでも分かってる2人が傍にいてくれるのは有難いし安心する・・。
「じゃあ・・すみません、よろしくお願いします。」
「ほんならまず俺が外見とくから、斎藤は中で八神を——」
「お~、戻ったで~二人共~。」
『ドクッ・・・・』
(・・・・この声・・・。)
私は聞き覚えのある声に心臓が跳ねる。
聞き覚えのあるどころじゃない・・・この声は、毎日聞いていたあの人の声だ。
その瞬間思い出される、私が刺されたあの時の状況。
『シエルっ!!!』
・・・そうだ・・あの時隣にいた・・・何で忘れてたの?!
大丈夫だったの?!生きてるの?!
「沖田か。お前が見つけた女も目を覚ましたぞ。」
「お~ホンマか!良かったわ~、入るでぇ!」
引き戸が開けられ、目の前に立っているのは——私の事を愛してくれているあの人だった。
「おぉ嬢ちゃん大丈夫かいな!・・・あ?何やワシの顔見よって・・。」
「お前の顔が怖いんやないか?」
「阿保か!んな訳あるかいな、ワシは美少年やで?」
「どこがだよ・・・もしかして、沖田に似てる知り合いもいるのか?」
「あ?何の話や?」
「・・どないした八神?」
『俺はシエルを心から愛しとる。』
「・・おい嬢ちゃんどないした?顔色悪いで?」
「やっぱお前の顔が怖いんやろ。」
「新八ちゃんは何回それ言うんや・・。」
『この気持ちは絶対に変わる事なんてない。せやから・・俺の隣にずっとおってくれ。』
「おい八神、大丈夫か?」
『俺がシエルを守ったるから。絶対に幸せにしたる。』
「お~い、嬢ちゃん?」
沖田と呼ばれる人物は、私の隣まで寄ってきて私の顔の前で手を振っている。何の反応もしない私を見て、斎藤さんと永倉さんが心配そうな顔をしている。
「おい、どないし・・——?!八神?!」
「なっ・・どうした・・?!」
「ちょ、嬢ちゃん!何で泣くんや?!」
「・・・な、んで・・何でなの・・?」
「な、何がやねん。」
(・・・何で私は・・名前を思い出せないの・・?)
私を闇から救ってくれた人。
あの人のおかげで今の私がある。
かけがえのない存在。会話も覚えてる。
その仕草も癖も声も・・・全部覚えてる。
なのに・・なのに何で・・・?
「・・な、んでぇ・・・?・・グスッ・・・うぅっ・・!」
子供の様に泣きじゃくる私。
怖い。自分が怖い。どうして思い出せないの。こんなに覚えてるのに、どんなに記憶を探っても思い出せない。
そんな自分が怖い。なんで愛してる人の名前を覚えてないの?
「お、おい・・!」
「何やねん急に・・どないしたんやホンマ・・。」
泣いている私の戸惑っている斎藤さんと永倉さん。
涙が止まらない。怖くてたまらない。その時——。
『ポンポン』
優しく誰かが頭を撫でてくれる。視線を上げると・・・沖田さんが優しい眼差しで私の頭を優しく撫でてくれていた。
「・・・え・・?」
「・・今は泣いたらええんやないか?」
何度も何度も、優しく撫でてくれる。
「何で泣いとるか分からんが・・泣けばスッキリするやろ?せやから、泣きたい時は泣けばええ。」
その声色、その仕草・・・その優しさも、全部全部あの人と同じ。
「うっ・・うぅっ、ヒック・・!」
私はその優しさに甘えるように、暫くの間泣き続けていた。
名前を思い出せない愛しているあの人と同じ顔の人物は・・・沖田さんは私が泣き止むまで、ずっと頭を撫でてくれていた。