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「せいやぁ!!・・ぐはっ!!」
私が幕末の京にやってきて2ヵ月が過ぎようとしていた。
「動きが甘い!次っ!」
秋も終わり始めていて、紅葉は散ってきている。
「次は俺だっ!はあぁ!・・うごっ!」
そんな中、私は今・・・。
「集中力がない!次っ!」
・・・・百人組手みたいなのをやっている。
「お願いしますっ!!うらぁ!!・・・ぐぼほっ!!」
「論外っ!!!」
次々と私は平隊士達を薙ぎ倒していく。倒しては次、倒しては次。永遠と繰り返される訓練は、ある人物の一言で止められる。
「今日はここまでや。お前等は休憩した後素振りせぇ。」
「「はいっ!ありがとうございましたっ!」」
「八神はこっちや。休んでから帰るやろ?」
「は・・はい・・・・ふぅ・・。」
「ふっ、流石のお前も疲れたやろ。ご苦労やったな。」
「い、いえ・・。」
永倉さんが渡してくれた手拭いで汗を拭き、私は後ろをついて屯所の中を歩く。
(でも・・本当にやるとは思わなかった・・。)
沖田さん達と屯所へ向かったの日。
斎藤さん経由で私が行方不明になったと聞いていた近藤さん達は、ずっと私を探してくれていたらしい。・・・凄い怒られたなぁ・・特に土方さんに・・。
お説教が終わった後私がどうやって生活してきたのか説明をしていた時、骸街で裏の仕事をしていたと正直に話したら。
『もしかして最近めぼしい奴等を殺してたのは、お前さんが?』
近藤さんがそう言って教えてきた人達は、全部私が始末した人達ばかりで凄い驚いてた。
沖田さんには少し話したけど・・元の時代では殺し屋をしていたと素直に話したら・・・。
『今後勝手な行動は控えてもらうぜ?その為に・・お前さんにはやってほしい事がある。』
『やってほしい事・・ですか?』
『俺達にとっていい話でもあるし、お前さんにとっても悪い話じゃねぇはずだ。』
それは・・・”週に2回、屯所に顔を出して稽古をする”こと。
確かにそうすれば心配をかける事もないし私も体を怠ける事はないけど・・・別にそれはどうとでもなる事であって、新撰組の方が得してくるだけな気がする・・!!
「ここで休んどれ、もうじき斎藤も戻るハズや。」
「はい。今日はお疲れ様でした永倉さん。」
「お前さんもな。ほな、またな。」
使っていない一室に案内された私は、いつものように斎藤さんの迎えを待っている。
あの後寺田屋の2人にも会って・・勝手に出て行ったことを謝った。2人は凄い心配してくれていて、おりょうちゃんにはこっぴどく怒られたなぁ・・でも、笑顔で「おかえり」って言ってくれた。
また住み込みで働かせてもらえて凄い助かるけど・・寺田屋の仕事もあって稽古もして・・忙しい毎日を過ごしている。
帰りは必ず斎藤さんと帰る事になってて、大丈夫だって伝えたんだけど・・。
『お前に何かあったらアイツに殺されちまうぜ。』
って言って聞かないし・・。
それにしてもお腹減ったなぁ・・今日は何食べようかな。少し離れた場所に美味しそうな釜飯屋があったよね・・。
そんな事を考えていると、誰かが部屋に近付いてくるのが分かる。斎藤さんかな?
「お~いシエルちゃん!戸ぉ開けてくれへんか~?」
「え・・え、沖田さん?!」
慌てて戸を開けると、沖田さんが両手に何かの包みを持って立っていた。
「どうしたんですか?今日は非番なんじゃ・・。」
「シエルちゃんが来るんにワシがおらんなんてアカンやろ?ほれ、美味そうなメシ買うてきたんや!一緒に食てもええ?」
「あ・・はい!ありがとうございます!」
沖田さんはにかっとした笑顔で入ってきて、胡座をかいて包みを開けていく。
そこに入っていたのは、美味しそうなおにぎりが2つ。
「うわぁ・・!いただきます!」
「おう!」
稽古に疲れてお腹がペコペコだった私は、沖田さんが用意してくれたおにぎりをどんどん食べ進めていく。塩加減最高・・!中の梅干しとも相性抜群・・!
「どや?美味いか?」
「はい、とっても!」
「ヒヒッ、なら良かったわ!・・ん?ほぉれ、そない慌てんでも飯は逃げへんで?」
そう言うと、沖田さんは私の口横に手を伸ばしてきた。
何かと思って固まっていたら、その指に米粒がついていて・・それを自分の口で舐め食べた。
「・・えっ・・。」
「・・この間の仕返しや。恥ずかしいやろ?」
「うっ・・~~っ・・!」
「・・そない反応すんなや、ワシまで照れてまう・・!」
沖田さんは頬を赤くさせておにぎりを食べ進めていく。
・・・確かにこれは恥ずかしい・・・私何で当たり前の事って思ってたんだろ・・!
「次来るんは明後日やったな?ワシの一番隊との稽古!」
「あっ・・そうでしたね!西田さんちゃんと素振りしてますか?」
「死ぬほどやってたで?まぁ根性だけは一人前やからのぉ・・怖がりのくせに。」
「ふふっ、矛盾してますね。」
「ヒヒッ!」
明後日かぁ・・そしたら明日はそこまで寺田屋の仕事詰め込まない様にしないとな・・・。
「そういやシエルちゃん。少しは情報集まったんか?」
「え?情報?」
・・・何の情報?
「せや。まぁ見つけんのは大変やろうけど・・早う元の時代に戻れるとええなぁ。」
(・・・・え・・?)
・・・そうだ・・私、元の時代に・・・・。
・・・え・・?私、どうして忘れてたの・・・?最近稽古と仕事で忙しかったから?だからろくに情報を探さなかった・・?
(・・え、何で・・・?)
あんなに帰りたがってたのに・・何で忘れてたの?
私は慌てて持ち運んでる鞄からスマホを取り出す。写真フォルダからある写真を探す。
あの人がいる・・大切な・・・桐生さんと冴島さんと映ってる・・大切な・・・・。
「シエルちゃん?どないした?」
・・・・どう・・して・・・・?
(どうして・・・この人を、忘れてたの・・・?)
私が幕末の京にやってきて2ヵ月が過ぎようとしていた。
「動きが甘い!次っ!」
秋も終わり始めていて、紅葉は散ってきている。
「次は俺だっ!はあぁ!・・うごっ!」
そんな中、私は今・・・。
「集中力がない!次っ!」
・・・・百人組手みたいなのをやっている。
「お願いしますっ!!うらぁ!!・・・ぐぼほっ!!」
「論外っ!!!」
次々と私は平隊士達を薙ぎ倒していく。倒しては次、倒しては次。永遠と繰り返される訓練は、ある人物の一言で止められる。
「今日はここまでや。お前等は休憩した後素振りせぇ。」
「「はいっ!ありがとうございましたっ!」」
「八神はこっちや。休んでから帰るやろ?」
「は・・はい・・・・ふぅ・・。」
「ふっ、流石のお前も疲れたやろ。ご苦労やったな。」
「い、いえ・・。」
永倉さんが渡してくれた手拭いで汗を拭き、私は後ろをついて屯所の中を歩く。
(でも・・本当にやるとは思わなかった・・。)
沖田さん達と屯所へ向かったの日。
斎藤さん経由で私が行方不明になったと聞いていた近藤さん達は、ずっと私を探してくれていたらしい。・・・凄い怒られたなぁ・・特に土方さんに・・。
お説教が終わった後私がどうやって生活してきたのか説明をしていた時、骸街で裏の仕事をしていたと正直に話したら。
『もしかして最近めぼしい奴等を殺してたのは、お前さんが?』
近藤さんがそう言って教えてきた人達は、全部私が始末した人達ばかりで凄い驚いてた。
沖田さんには少し話したけど・・元の時代では殺し屋をしていたと素直に話したら・・・。
『今後勝手な行動は控えてもらうぜ?その為に・・お前さんにはやってほしい事がある。』
『やってほしい事・・ですか?』
『俺達にとっていい話でもあるし、お前さんにとっても悪い話じゃねぇはずだ。』
それは・・・”週に2回、屯所に顔を出して稽古をする”こと。
確かにそうすれば心配をかける事もないし私も体を怠ける事はないけど・・・別にそれはどうとでもなる事であって、新撰組の方が得してくるだけな気がする・・!!
「ここで休んどれ、もうじき斎藤も戻るハズや。」
「はい。今日はお疲れ様でした永倉さん。」
「お前さんもな。ほな、またな。」
使っていない一室に案内された私は、いつものように斎藤さんの迎えを待っている。
あの後寺田屋の2人にも会って・・勝手に出て行ったことを謝った。2人は凄い心配してくれていて、おりょうちゃんにはこっぴどく怒られたなぁ・・でも、笑顔で「おかえり」って言ってくれた。
また住み込みで働かせてもらえて凄い助かるけど・・寺田屋の仕事もあって稽古もして・・忙しい毎日を過ごしている。
帰りは必ず斎藤さんと帰る事になってて、大丈夫だって伝えたんだけど・・。
『お前に何かあったらアイツに殺されちまうぜ。』
って言って聞かないし・・。
それにしてもお腹減ったなぁ・・今日は何食べようかな。少し離れた場所に美味しそうな釜飯屋があったよね・・。
そんな事を考えていると、誰かが部屋に近付いてくるのが分かる。斎藤さんかな?
「お~いシエルちゃん!戸ぉ開けてくれへんか~?」
「え・・え、沖田さん?!」
慌てて戸を開けると、沖田さんが両手に何かの包みを持って立っていた。
「どうしたんですか?今日は非番なんじゃ・・。」
「シエルちゃんが来るんにワシがおらんなんてアカンやろ?ほれ、美味そうなメシ買うてきたんや!一緒に食てもええ?」
「あ・・はい!ありがとうございます!」
沖田さんはにかっとした笑顔で入ってきて、胡座をかいて包みを開けていく。
そこに入っていたのは、美味しそうなおにぎりが2つ。
「うわぁ・・!いただきます!」
「おう!」
稽古に疲れてお腹がペコペコだった私は、沖田さんが用意してくれたおにぎりをどんどん食べ進めていく。塩加減最高・・!中の梅干しとも相性抜群・・!
「どや?美味いか?」
「はい、とっても!」
「ヒヒッ、なら良かったわ!・・ん?ほぉれ、そない慌てんでも飯は逃げへんで?」
そう言うと、沖田さんは私の口横に手を伸ばしてきた。
何かと思って固まっていたら、その指に米粒がついていて・・それを自分の口で舐め食べた。
「・・えっ・・。」
「・・この間の仕返しや。恥ずかしいやろ?」
「うっ・・~~っ・・!」
「・・そない反応すんなや、ワシまで照れてまう・・!」
沖田さんは頬を赤くさせておにぎりを食べ進めていく。
・・・確かにこれは恥ずかしい・・・私何で当たり前の事って思ってたんだろ・・!
「次来るんは明後日やったな?ワシの一番隊との稽古!」
「あっ・・そうでしたね!西田さんちゃんと素振りしてますか?」
「死ぬほどやってたで?まぁ根性だけは一人前やからのぉ・・怖がりのくせに。」
「ふふっ、矛盾してますね。」
「ヒヒッ!」
明後日かぁ・・そしたら明日はそこまで寺田屋の仕事詰め込まない様にしないとな・・・。
「そういやシエルちゃん。少しは情報集まったんか?」
「え?情報?」
・・・何の情報?
「せや。まぁ見つけんのは大変やろうけど・・早う元の時代に戻れるとええなぁ。」
(・・・・え・・?)
・・・そうだ・・私、元の時代に・・・・。
・・・え・・?私、どうして忘れてたの・・・?最近稽古と仕事で忙しかったから?だからろくに情報を探さなかった・・?
(・・え、何で・・・?)
あんなに帰りたがってたのに・・何で忘れてたの?
私は慌てて持ち運んでる鞄からスマホを取り出す。写真フォルダからある写真を探す。
あの人がいる・・大切な・・・桐生さんと冴島さんと映ってる・・大切な・・・・。
「シエルちゃん?どないした?」
・・・・どう・・して・・・・?
(どうして・・・この人を、忘れてたの・・・?)