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「・・ん・・・んぅ・・。」
目を開けると心地良い日差しが部屋を照らしている。
朝・・か・・・久しぶりに熟睡できた気がする・・。
起きなきゃ・・・。
「・・っ・・・!」
ゆっくり起き上がると肩に痛みが走る。
・・そうだ、昨日沖田さんに治療してもらったんだ・・腕は問題なく動きそう。
「・・・?」
ご飯の香り・・。布団から出て引き戸をゆっくり開けると・・沖田さんが台所に立って料理をしていた。その光景があまりにも衝撃すぎて思わず固まってしまう。
私の気配に気づいた沖田さんは、後ろに振り返り笑顔で私を見る。
「おぉ起きたんか!まだ寝とってええで?」
「え・・いえ、大丈夫です・・。」
「ほうか?ほんならもう少しでできるさかい、座って待っとき。」
「あ・・ありがとうございます。」
沖田さん・・料理出来るんだ・・・すっごい意外・・。
言われた通り座って待っていると、御膳台に食事を乗せて持ってきてくれた。
白米に出汁巻き卵、漬物に味噌汁。凄い・・美味しそう・・!
『くきゅる~・・』
美味しそうな匂いに反応した私のお腹が鳴ってしまった。
は・・・恥ずかしい・・・・!!
お腹の音に気付いた沖田さんは・・盛大に笑いだす・・。
「ぶははっ!!素直な腹やのぉ!!」
「わ・・笑わないでくださいっ!」
「クヒヒヒッ・・!ほな、食おうか!」
「い・・・いただきます・・・。」
納得できない・・・けど、お腹が空いてるのは確かで・・箸を持って一口食べる。
(・・美味しい・・・まともなご飯、久しぶり・・。)
黙々と食べ進める私を見て満足なのか、沖田さんも鼻歌をしながらご飯を食べ始める。
「久しぶりに料理したわ~。大丈夫そうで安心したわ。」
「凄く美味しいです!料理上手なんですね。」
「フヒヒッ!」
嬉しそうな表情を浮かべながらご飯を食べ進める沖田さん。一気に一杯の白米を食べ終わった・・と思ったら、おかわりに向かった。
えっ朝からおかわりっ?!しかも山盛り・・・。
「よく食べますね・・。」
「シエルちゃんの幸せそうな顔見たら嬉しくてのぉ。ワシも釣られて食うてしもうたわ!」
「そっ・・そんな恥ずかしい事言わないでくださいよ・・!」
「ヒヒッ、ほぉれその反応がかわええんやないか!」
こっ・・・この人は全く・・!!
ムッとした表情で沖田さんを見てもそんなの気にしないで食べ進める。
(・・あ、米粒ついてる。)
そっと取りそのまま私は自分の口に米粒を運ぶ。
その様子を見ていた沖田さんは・・固まってしまう。
「どうしました?」
「・・今、米・・・。」
「・・?」
「いやっだから・・今ついとった米・・・。」
「・・・・・・?」
「・・いや・・何でもあらへん・・。」
顔を真っ赤にしておかわりしたご飯を一気にかきこみ、沖田さんは更にご飯をおかわりしていた。
どんだけ食べるんですか・・・別に米粒を取って食べるなんて当たり前の事しただけじゃないですか。前からやってるのに・・。
(・・・?)
”前からやってるのに”・・・?
・・・・まぁいっか。
「ご馳走様でした。」
「おそまっさん!さて、片付けはワシがやるから休んどき。この後屯所に行かなアカンからな。」
沖田さんは私の分の御膳台も持ち上げ台所へ向かう。
全部やってもらうのはさすがに申し訳なさすぎる・・・手伝わなきゃ。
「沖田さん、私も手伝いますよ。」
「ええて、怪我しとるんや、休まなアカンで。」
「大丈夫ですよ。このくらい・・慣れてますから。」
「慣れてるて・・何がや?」
「誰かに斬られたり暴力を振るわれるの。だからこれくらいの怪我どうってことないです。えっと・・この中で洗えばいいんですかね?」
まだ手をつけていないお皿に触れようとすると、沖田さんはその手を止めるように優しくつかんでくる。
不思議に思って沖田さんに視線を向けると、真面目な顔で私を見ていた。
「・・怪我に慣れとるっちゅうことは、そない危ない事した事があるんか?」
「え?・・えぇまぁ・・・だから裏の仕事で2週間生きれたし、私にとってはその生活が当たり前でしたから。」
「・・・・。」
「さっ、洗って屯所に——?!」
(えっ・・?!)
つかまれていた腕は沖田さんに勢いよく引っ張られ、私はそのままその胸に寄りかかってしまう。驚いていると、沖田さんは私の事を優しく抱きしめてくる。
「お、沖田さん?どうしたんですか?」
「・・もうええよ。」
「え・・な、何がです?」
「シエルちゃんが元の時代に戻るまでワシが守ったるから・・そない危ない事、もぉせんでええ。大事な体なんや、二度と怪我させへんから・・な?」
・・沖田、さん・・・。
「は、はい・・分かりました。」
「ん。ほれ、ええから座っとき。」
沖田さんは私を放すと、居間に座らせて皿洗いの続きを始めた。
・・・びっくりした・・。沖田さんはどうしてそこまで私を気にかけてくれるんだろう・・昨日の夜・・ほ、惚れた女って言ってたけど・・そんなタイミングあったっけ・・・。
「あっ!そうや!」
何かを思い出した沖田さんは、小走りで寝室へ向かい箪笥の中を漁っていた。取り出したのは・・・風呂敷??
「ほい、これに着替えや。」
「え?」
「新しいやつ買うといたんや。前に買うたる言うたやろ?」
「えっ・・・そんな、申し訳ないですよ!私何も・・。」
「ワシがシエルちゃんにあげたいんや。それじゃアカンか?」
うっ・・・そ、その目はずるいです・・断りづらい・・。
「・・ありがとうございます・・・。」
「ほれ、着替えとき!」
沖田さんから風呂敷を受け取って背中を押され、引き戸が閉められる。
新しいのって・・いつ買ったんだろ・・・。風呂敷の中を開けて確認すると——
「・・えっ・・・?」
そこに入っていたのは、以前私が呉服屋で見た・・・あの桜模様の着物と灰色の袴が入っていた。
(そんな・・どうして・・・。)
あの時これを見てて・・沖田さんに会って・・・まさか、沖田さん気付いてたの・・?
『これ見てたやろ?シエル欲しそうにしてたもんな!』
・・・そういえば前にもこんな事あったっけ。
・・・あったっけ・・・?
(・・・まぁ・・いっか・・・。)
目を開けると心地良い日差しが部屋を照らしている。
朝・・か・・・久しぶりに熟睡できた気がする・・。
起きなきゃ・・・。
「・・っ・・・!」
ゆっくり起き上がると肩に痛みが走る。
・・そうだ、昨日沖田さんに治療してもらったんだ・・腕は問題なく動きそう。
「・・・?」
ご飯の香り・・。布団から出て引き戸をゆっくり開けると・・沖田さんが台所に立って料理をしていた。その光景があまりにも衝撃すぎて思わず固まってしまう。
私の気配に気づいた沖田さんは、後ろに振り返り笑顔で私を見る。
「おぉ起きたんか!まだ寝とってええで?」
「え・・いえ、大丈夫です・・。」
「ほうか?ほんならもう少しでできるさかい、座って待っとき。」
「あ・・ありがとうございます。」
沖田さん・・料理出来るんだ・・・すっごい意外・・。
言われた通り座って待っていると、御膳台に食事を乗せて持ってきてくれた。
白米に出汁巻き卵、漬物に味噌汁。凄い・・美味しそう・・!
『くきゅる~・・』
美味しそうな匂いに反応した私のお腹が鳴ってしまった。
は・・・恥ずかしい・・・・!!
お腹の音に気付いた沖田さんは・・盛大に笑いだす・・。
「ぶははっ!!素直な腹やのぉ!!」
「わ・・笑わないでくださいっ!」
「クヒヒヒッ・・!ほな、食おうか!」
「い・・・いただきます・・・。」
納得できない・・・けど、お腹が空いてるのは確かで・・箸を持って一口食べる。
(・・美味しい・・・まともなご飯、久しぶり・・。)
黙々と食べ進める私を見て満足なのか、沖田さんも鼻歌をしながらご飯を食べ始める。
「久しぶりに料理したわ~。大丈夫そうで安心したわ。」
「凄く美味しいです!料理上手なんですね。」
「フヒヒッ!」
嬉しそうな表情を浮かべながらご飯を食べ進める沖田さん。一気に一杯の白米を食べ終わった・・と思ったら、おかわりに向かった。
えっ朝からおかわりっ?!しかも山盛り・・・。
「よく食べますね・・。」
「シエルちゃんの幸せそうな顔見たら嬉しくてのぉ。ワシも釣られて食うてしもうたわ!」
「そっ・・そんな恥ずかしい事言わないでくださいよ・・!」
「ヒヒッ、ほぉれその反応がかわええんやないか!」
こっ・・・この人は全く・・!!
ムッとした表情で沖田さんを見てもそんなの気にしないで食べ進める。
(・・あ、米粒ついてる。)
そっと取りそのまま私は自分の口に米粒を運ぶ。
その様子を見ていた沖田さんは・・固まってしまう。
「どうしました?」
「・・今、米・・・。」
「・・?」
「いやっだから・・今ついとった米・・・。」
「・・・・・・?」
「・・いや・・何でもあらへん・・。」
顔を真っ赤にしておかわりしたご飯を一気にかきこみ、沖田さんは更にご飯をおかわりしていた。
どんだけ食べるんですか・・・別に米粒を取って食べるなんて当たり前の事しただけじゃないですか。前からやってるのに・・。
(・・・?)
”前からやってるのに”・・・?
・・・・まぁいっか。
「ご馳走様でした。」
「おそまっさん!さて、片付けはワシがやるから休んどき。この後屯所に行かなアカンからな。」
沖田さんは私の分の御膳台も持ち上げ台所へ向かう。
全部やってもらうのはさすがに申し訳なさすぎる・・・手伝わなきゃ。
「沖田さん、私も手伝いますよ。」
「ええて、怪我しとるんや、休まなアカンで。」
「大丈夫ですよ。このくらい・・慣れてますから。」
「慣れてるて・・何がや?」
「誰かに斬られたり暴力を振るわれるの。だからこれくらいの怪我どうってことないです。えっと・・この中で洗えばいいんですかね?」
まだ手をつけていないお皿に触れようとすると、沖田さんはその手を止めるように優しくつかんでくる。
不思議に思って沖田さんに視線を向けると、真面目な顔で私を見ていた。
「・・怪我に慣れとるっちゅうことは、そない危ない事した事があるんか?」
「え?・・えぇまぁ・・・だから裏の仕事で2週間生きれたし、私にとってはその生活が当たり前でしたから。」
「・・・・。」
「さっ、洗って屯所に——?!」
(えっ・・?!)
つかまれていた腕は沖田さんに勢いよく引っ張られ、私はそのままその胸に寄りかかってしまう。驚いていると、沖田さんは私の事を優しく抱きしめてくる。
「お、沖田さん?どうしたんですか?」
「・・もうええよ。」
「え・・な、何がです?」
「シエルちゃんが元の時代に戻るまでワシが守ったるから・・そない危ない事、もぉせんでええ。大事な体なんや、二度と怪我させへんから・・な?」
・・沖田、さん・・・。
「は、はい・・分かりました。」
「ん。ほれ、ええから座っとき。」
沖田さんは私を放すと、居間に座らせて皿洗いの続きを始めた。
・・・びっくりした・・。沖田さんはどうしてそこまで私を気にかけてくれるんだろう・・昨日の夜・・ほ、惚れた女って言ってたけど・・そんなタイミングあったっけ・・・。
「あっ!そうや!」
何かを思い出した沖田さんは、小走りで寝室へ向かい箪笥の中を漁っていた。取り出したのは・・・風呂敷??
「ほい、これに着替えや。」
「え?」
「新しいやつ買うといたんや。前に買うたる言うたやろ?」
「えっ・・・そんな、申し訳ないですよ!私何も・・。」
「ワシがシエルちゃんにあげたいんや。それじゃアカンか?」
うっ・・・そ、その目はずるいです・・断りづらい・・。
「・・ありがとうございます・・・。」
「ほれ、着替えとき!」
沖田さんから風呂敷を受け取って背中を押され、引き戸が閉められる。
新しいのって・・いつ買ったんだろ・・・。風呂敷の中を開けて確認すると——
「・・えっ・・・?」
そこに入っていたのは、以前私が呉服屋で見た・・・あの桜模様の着物と灰色の袴が入っていた。
(そんな・・どうして・・・。)
あの時これを見てて・・沖田さんに会って・・・まさか、沖田さん気付いてたの・・?
『これ見てたやろ?シエル欲しそうにしてたもんな!』
・・・そういえば前にもこんな事あったっけ。
・・・あったっけ・・・?
(・・・まぁ・・いっか・・・。)