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【今日は早く帰れるかしら?二人で一緒に待ってるね。】
そんなメールがシエルから届いて違和感を感じた俺は急いで家に帰っとった。普段メールなんかあんまりせぇへんのに…まさか何かあったんか?!
[ バンッ! ]
「シエル!帰っ––––」
[ パンッ パンッ ]
「–––?!」
家に入ってまず聞いたんは発砲音。それと共に……体に紙切れがまとわりついてきよった。煙の匂いの方を見ると、目の前には……愛しい愛娘とシエルが満面の笑みでこっちを見とった。
「お誕生日おめでとう!」
「パパ〜おめでと〜!」
「……へ??」
誕生日おめでとうて………あ…。
「今日…5月14日か!」
「ふふっ、やっぱり忘れてると思った。パパが帰って来るまでに準備間に合って良かったね〜。渡したいものあるんでしょ?」
「うん!」
そう言うて手に持っていたクラッカーを置いた娘は向こうの部屋から何かを持ってきて一生懸命背中で隠しとる。ニコニコとしながらどこか恥ずかしそうにしている娘と視線を合わせるためにかがむと、隠しとったもんを前に差し出してきよる。
「パパ!おたんじょうびおめでとう!」
「…!」
差し出してきたモノを受け取って見てみると…そこには、俺とシエルと娘が手を繋いで楽しそうに歩いとる絵やった。クレヨンで仰山花や雲、動物が書かれておって、真ん中には家族三人が幸せそうにしとる。
「……。」
「…パパ?」
「…嬉しいで、絵うまいやんか!大事に飾らなあかんな!」
「…!うんっ!ママとごはんつくったのー!たべよーパパ!」
「ホンマか?!うしっ、ほんなら着替えてくるわ!先座って待っとき!」
「はーい!」
「今日はすぐ寝たわ。はしゃぎすぎて疲れてもうたんかな。」
「そうね、ずっとご機嫌だったもんね。ビール飲む?」
「いやええわ。シエルと同じで茶にするわ。」
「分かった、待ってて。」
そう言うとシエルは俺の分の茶を用意してくれてソファで隣に座った。
しばらく二人でテレビを見とったが、ふとシエルがふふっと笑いだす。
「な、なんやねん急に。」
「ふふっ、いや…昔もあったな〜って思って。覚えてる?体調悪いって嘘ついたの。」
「あ〜懐かしいの!んでそのあとめっちゃ抱き潰したわ。」
「そ、そう言うのは言わなくていいの!」
「イヒヒッ!」
そうか…よぉ考えるとシエルと一緒になってもう随分経つんやなぁ…。なんや時間経つのもあっという間やな。
「…ねぇ吾朗。」
「ん?」
「さっきあの子から絵をもらった後、部屋で泣いてたでしょ。」
「なっ?!」
「目が少し赤くなってたよ?」
「くっ…ホンマ元殺し屋なだけよぉ見とるのぉ…。」
だって泣いてまうやろ?!
娘にあないええ絵をもろたら誰やって泣くわ!テレビでそないなもん昔から見たことあったけど…。……俺がこうやって家族に祝ってもらえるやなんて、ホンマに考えた事なかったわ。
「じゃあ…私からのプレゼント。」
「え、用意してあるんか?!別に無理せんでも良かったんに…最近体調悪そうやったやんか。料理だけでも疲れたやろ?」
「なんで体調悪かったと思う?」
「なんでて…。」
「何かと似てない?」
「似てるて…何にや?」
体調悪そうが何に似とるんや?眠そうやったり吐きそうなことが多かったり何に……。
考えてもわからんかった俺にシエルが何かを差し出してきよった。
「なんやこれ?」
「これ見るの久しぶりじゃない?」
「…これ…。」
それは……エコー写真。
久しぶりて、もしかしてあの子の…いや、日付がちゃう。この日付…5月14日?今日?
……え?
「…シエル…お前…?」
「…来年は四人でお祝いできるよ。」
幸せそうに微笑むシエル。
俺はまさかのプレゼントに胸がいっぱいで……情けない話やが、その場で大泣きしてしもうた。
だって…そうやろ?極道もんがこうやって幸せな家庭を築けるやなんて夢のまた夢なんや。いつ死んでもおかしくない。
そんな世界にいる俺にこうやって最高のプレゼントを送ってくれるシエルは……ホンマに最高の女やで。
「ということで…しばらくエッチは禁止ね。安定期入るまで。」
「…あっ!!」
そんなメールがシエルから届いて違和感を感じた俺は急いで家に帰っとった。普段メールなんかあんまりせぇへんのに…まさか何かあったんか?!
[ バンッ! ]
「シエル!帰っ––––」
[ パンッ パンッ ]
「–––?!」
家に入ってまず聞いたんは発砲音。それと共に……体に紙切れがまとわりついてきよった。煙の匂いの方を見ると、目の前には……愛しい愛娘とシエルが満面の笑みでこっちを見とった。
「お誕生日おめでとう!」
「パパ〜おめでと〜!」
「……へ??」
誕生日おめでとうて………あ…。
「今日…5月14日か!」
「ふふっ、やっぱり忘れてると思った。パパが帰って来るまでに準備間に合って良かったね〜。渡したいものあるんでしょ?」
「うん!」
そう言うて手に持っていたクラッカーを置いた娘は向こうの部屋から何かを持ってきて一生懸命背中で隠しとる。ニコニコとしながらどこか恥ずかしそうにしている娘と視線を合わせるためにかがむと、隠しとったもんを前に差し出してきよる。
「パパ!おたんじょうびおめでとう!」
「…!」
差し出してきたモノを受け取って見てみると…そこには、俺とシエルと娘が手を繋いで楽しそうに歩いとる絵やった。クレヨンで仰山花や雲、動物が書かれておって、真ん中には家族三人が幸せそうにしとる。
「……。」
「…パパ?」
「…嬉しいで、絵うまいやんか!大事に飾らなあかんな!」
「…!うんっ!ママとごはんつくったのー!たべよーパパ!」
「ホンマか?!うしっ、ほんなら着替えてくるわ!先座って待っとき!」
「はーい!」
「今日はすぐ寝たわ。はしゃぎすぎて疲れてもうたんかな。」
「そうね、ずっとご機嫌だったもんね。ビール飲む?」
「いやええわ。シエルと同じで茶にするわ。」
「分かった、待ってて。」
そう言うとシエルは俺の分の茶を用意してくれてソファで隣に座った。
しばらく二人でテレビを見とったが、ふとシエルがふふっと笑いだす。
「な、なんやねん急に。」
「ふふっ、いや…昔もあったな〜って思って。覚えてる?体調悪いって嘘ついたの。」
「あ〜懐かしいの!んでそのあとめっちゃ抱き潰したわ。」
「そ、そう言うのは言わなくていいの!」
「イヒヒッ!」
そうか…よぉ考えるとシエルと一緒になってもう随分経つんやなぁ…。なんや時間経つのもあっという間やな。
「…ねぇ吾朗。」
「ん?」
「さっきあの子から絵をもらった後、部屋で泣いてたでしょ。」
「なっ?!」
「目が少し赤くなってたよ?」
「くっ…ホンマ元殺し屋なだけよぉ見とるのぉ…。」
だって泣いてまうやろ?!
娘にあないええ絵をもろたら誰やって泣くわ!テレビでそないなもん昔から見たことあったけど…。……俺がこうやって家族に祝ってもらえるやなんて、ホンマに考えた事なかったわ。
「じゃあ…私からのプレゼント。」
「え、用意してあるんか?!別に無理せんでも良かったんに…最近体調悪そうやったやんか。料理だけでも疲れたやろ?」
「なんで体調悪かったと思う?」
「なんでて…。」
「何かと似てない?」
「似てるて…何にや?」
体調悪そうが何に似とるんや?眠そうやったり吐きそうなことが多かったり何に……。
考えてもわからんかった俺にシエルが何かを差し出してきよった。
「なんやこれ?」
「これ見るの久しぶりじゃない?」
「…これ…。」
それは……エコー写真。
久しぶりて、もしかしてあの子の…いや、日付がちゃう。この日付…5月14日?今日?
……え?
「…シエル…お前…?」
「…来年は四人でお祝いできるよ。」
幸せそうに微笑むシエル。
俺はまさかのプレゼントに胸がいっぱいで……情けない話やが、その場で大泣きしてしもうた。
だって…そうやろ?極道もんがこうやって幸せな家庭を築けるやなんて夢のまた夢なんや。いつ死んでもおかしくない。
そんな世界にいる俺にこうやって最高のプレゼントを送ってくれるシエルは……ホンマに最高の女やで。
「ということで…しばらくエッチは禁止ね。安定期入るまで。」
「…あっ!!」
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