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『すまんのシエル、今日も遅くなりそうや。』
「そっか…この間抗争もあって大変そうだね。無理はしないでね?」
『ヒヒッ、俺はそない簡単にやられるやつとちゃうで?けどおおきにな。ほな、そろそろ切らな。』
「うん。」
会話が終わると私は通話終了ボタンを押して静かに携帯をテーブルに置く。
(今日も…か…。)
真島さんとお付き合いと同棲を始めて半年。組長さんである真島さんは本当に毎日が忙しくて、こうやっていつもの時間に帰って来れなくなるなんて日常茶飯事だった。そんな生活をする事になるって覚悟してたけど…やっぱり寂しい。
(でも…もっと一緒にいたいなんてわがまま言えない…。)
好きな人と一緒の家にいれるだけで幸せなんだから、それ以上を望むなんて罰当たりだよ。
(わがまま言ってまた別れる事になったら…嫌だから…。)
私は真島さんの前に付き合っていた人と同棲をしていて結婚の約束までしてた。真島さん程じゃないけど多忙な人で、いつも家に帰ってくるのは遅かった。そんな元彼に私は、何度もわがままを言ってしまっていた。
『もっと早く帰って来れない?』
『1人は寂しいよ。』
そんな事ばかり元彼に言ってて、喧嘩も増えた。それでも私はわがままを言い続けて…その結果、他の女と浮気をしていた。別れ話をしていた時に言われた言葉が今でも私の脳裏に焼き付いてる。
『お前みたいなわがままばっか言う女、誰も好きにならねぇよ。』
自分の気持ちを正直に伝えてただけなのにそんな事を言われて当時は本当にショックだったけど…でもその通りなのかもしれない。私は自分のことばっかりで、元彼の気持ちなんて考えてなかったんだ。
「……。」
その後神室町を歩いていた時チンピラに絡まれて、助けてくれたのが真島さんだった。真島さんは本当に紳士で優しくて…見た目と違って…私の事を1番に考えてくれているのが分かる。
…元彼だって同じだった。最初は私の事を好きでいてくれたのに…私がわがままを言っちゃってたから……。
(だから真島さんには、わがままを言わないって決めてる。)
それでもしも真島さんが私の事を嫌いになったら…それこそ耐えられない。
それから2時間くらい経って、真島さんが帰ってきた。
「あ…おかえりなさい真島さん!」
「えっ…シエルまだ起きてたんか?!もう12時前やで?!」
「…あっ……。」
待ってちゃ…だめ、だったかな…どうしよう、困らせちゃう…。
「え、えへへっ…その…。」
「…。」
ふぅっとため息をついた、真島さんが私の頭を撫でてくれた。
「あんなシエル。俺に遠慮する必要ないで?」
「えっ…?」
「待ってたかったんやったらそう言うてええんやで?普段もそうやけど、シエルいつも我慢しとるやろ?」
「…気づいて、たんですか…?」
「当たり前やんか。惚れた女が苦しそうにしとるのに気付かへんほど俺はアホやないで。」
笑いながら何度も頭を撫でてそう言ってくれた。
気づいてたんだ…気づいて、言ってくれたんだ…いいの?私の思ってる事、言っていいの…?
「…あの……真島、さん…。」
「ん?どないした?」
私が何かを伝えたいのか分かっているかのように真島さんは腰を下げて顔の位置を合わせてくれる。その気遣いも優しさも…嬉しくて泣きそう…。
「…私、お留守番が…少し寂しい、です…。」
「いつもすまんの。今度からなるべく早く帰ってくるで。」
「……時々怪我をして帰ってくるのが、ちょっと怖いです…傷つかないで、ほしい…。」
「おう!任せとき!」
「…私の、こと……好き、ですか…?」
「好きやで。むしろ愛しとる。」
「わがままな私を見て…失望、しませんか?嫌いに…ならないですか…?」
「ありえへんな。なんならわがままもっと言うてほしいわ。シエルの願いなら俺はなんでも叶えたるよ。」
「…っ……。」
本当に…本当の、本当に…?
「わっ…私の傍にっ……ずっと、いてくれますかっ…?」
こんな私の傍に、いてくれますか?
「ずっと一緒や。俺はシエルを心から愛しとる。せやから…もっとわがまま言うて?俺も1番のわがままを今から言うわ。」
「……?」
「…シエル……お前の人生、俺にくれへん?これから先ずっと…俺の妻として、隣におってくれる?」
「っ…!」
そう言いながら真島さんは私の左手薬指に……小さなダイヤがついた指輪を嵌めてくれた。
「っ…はい……ずっと、隣にいますっ…だからっ真島さんもっ…私の隣にずっといてくださいっ…!」
「…お安い御用や。」
人生最大のわがままを叶えてくれた真島さん。これからも、いい夫婦でいようね。
「そっか…この間抗争もあって大変そうだね。無理はしないでね?」
『ヒヒッ、俺はそない簡単にやられるやつとちゃうで?けどおおきにな。ほな、そろそろ切らな。』
「うん。」
会話が終わると私は通話終了ボタンを押して静かに携帯をテーブルに置く。
(今日も…か…。)
真島さんとお付き合いと同棲を始めて半年。組長さんである真島さんは本当に毎日が忙しくて、こうやっていつもの時間に帰って来れなくなるなんて日常茶飯事だった。そんな生活をする事になるって覚悟してたけど…やっぱり寂しい。
(でも…もっと一緒にいたいなんてわがまま言えない…。)
好きな人と一緒の家にいれるだけで幸せなんだから、それ以上を望むなんて罰当たりだよ。
(わがまま言ってまた別れる事になったら…嫌だから…。)
私は真島さんの前に付き合っていた人と同棲をしていて結婚の約束までしてた。真島さん程じゃないけど多忙な人で、いつも家に帰ってくるのは遅かった。そんな元彼に私は、何度もわがままを言ってしまっていた。
『もっと早く帰って来れない?』
『1人は寂しいよ。』
そんな事ばかり元彼に言ってて、喧嘩も増えた。それでも私はわがままを言い続けて…その結果、他の女と浮気をしていた。別れ話をしていた時に言われた言葉が今でも私の脳裏に焼き付いてる。
『お前みたいなわがままばっか言う女、誰も好きにならねぇよ。』
自分の気持ちを正直に伝えてただけなのにそんな事を言われて当時は本当にショックだったけど…でもその通りなのかもしれない。私は自分のことばっかりで、元彼の気持ちなんて考えてなかったんだ。
「……。」
その後神室町を歩いていた時チンピラに絡まれて、助けてくれたのが真島さんだった。真島さんは本当に紳士で優しくて…見た目と違って…私の事を1番に考えてくれているのが分かる。
…元彼だって同じだった。最初は私の事を好きでいてくれたのに…私がわがままを言っちゃってたから……。
(だから真島さんには、わがままを言わないって決めてる。)
それでもしも真島さんが私の事を嫌いになったら…それこそ耐えられない。
それから2時間くらい経って、真島さんが帰ってきた。
「あ…おかえりなさい真島さん!」
「えっ…シエルまだ起きてたんか?!もう12時前やで?!」
「…あっ……。」
待ってちゃ…だめ、だったかな…どうしよう、困らせちゃう…。
「え、えへへっ…その…。」
「…。」
ふぅっとため息をついた、真島さんが私の頭を撫でてくれた。
「あんなシエル。俺に遠慮する必要ないで?」
「えっ…?」
「待ってたかったんやったらそう言うてええんやで?普段もそうやけど、シエルいつも我慢しとるやろ?」
「…気づいて、たんですか…?」
「当たり前やんか。惚れた女が苦しそうにしとるのに気付かへんほど俺はアホやないで。」
笑いながら何度も頭を撫でてそう言ってくれた。
気づいてたんだ…気づいて、言ってくれたんだ…いいの?私の思ってる事、言っていいの…?
「…あの……真島、さん…。」
「ん?どないした?」
私が何かを伝えたいのか分かっているかのように真島さんは腰を下げて顔の位置を合わせてくれる。その気遣いも優しさも…嬉しくて泣きそう…。
「…私、お留守番が…少し寂しい、です…。」
「いつもすまんの。今度からなるべく早く帰ってくるで。」
「……時々怪我をして帰ってくるのが、ちょっと怖いです…傷つかないで、ほしい…。」
「おう!任せとき!」
「…私の、こと……好き、ですか…?」
「好きやで。むしろ愛しとる。」
「わがままな私を見て…失望、しませんか?嫌いに…ならないですか…?」
「ありえへんな。なんならわがままもっと言うてほしいわ。シエルの願いなら俺はなんでも叶えたるよ。」
「…っ……。」
本当に…本当の、本当に…?
「わっ…私の傍にっ……ずっと、いてくれますかっ…?」
こんな私の傍に、いてくれますか?
「ずっと一緒や。俺はシエルを心から愛しとる。せやから…もっとわがまま言うて?俺も1番のわがままを今から言うわ。」
「……?」
「…シエル……お前の人生、俺にくれへん?これから先ずっと…俺の妻として、隣におってくれる?」
「っ…!」
そう言いながら真島さんは私の左手薬指に……小さなダイヤがついた指輪を嵌めてくれた。
「っ…はい……ずっと、隣にいますっ…だからっ真島さんもっ…私の隣にずっといてくださいっ…!」
「…お安い御用や。」
人生最大のわがままを叶えてくれた真島さん。これからも、いい夫婦でいようね。