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「・・・っ・・ぁ・・!」
(・・・ん・・?)
隣から聞こえる魘され声。その声で起きた私は、隣で眠っている彼の様子を見る。
(・・真島さん・・・?)
珍しく寝汗をかいている。顔もいつものすやすやとした表情じゃなくて凄く辛そうだった。こんなに寝苦しくしている真島さんを見るのが初めてで、すぐ横にある小さな引き出しからハンカチを取り出す。
「真島さん?大丈夫?」
ハンカチで優しくその汗を拭き取りながら名前を呼んでも起きない。相当嫌な夢に没頭しちゃってるのかな・・。
「真島さん、真島さんっ!」
「ーーーッ?!」
左肩を掴んで大きく揺らすと、彼は右目を大きく見開き目を覚ます。
「はぁ・・はぁ・・・。」
「ごめんね、魘されてたから・・。」
「・・・シエル・・?」
「・・どうしたの?大丈ーー?!」
大丈夫?と聞こうとしたその時、真島さんは思いっきり私を抱きしめてくる。
今までにないくらい力強く抱き寄せてくる彼の心臓は鼓動が速かった。その音にトキメキながらも余裕のない真島さんが心配だった。
「ま、真島さん・・??」
「・・はぁ・・はぁ・・良かった・・良かったぁ・・シエルが・・シエルがおる・・!」
「わ、私はここにいるよ?どうしたの?」
「シエル・・・シエル・・!」
ぎゅうと痛いくらい抱きしめてくる彼は、そのあと何度も何度も私の名前を呼んでいた。
余裕のない彼の背中に手を伸ばすと、背中まで汗をかいていた。
・・・そんなに怖い夢でも見てたのかな・・。
「大丈夫だよ。ここにいるから・・ね?」
「・・・はぁ・・はぁ・・・・。」
「ちゃんといるよ。安心できるまでこうしてていいよ?」
「・・・・はぁ・・・はぁ・・・・・。」
少し力を緩めた真島さんは、腕を私の背中と頭にゆっくり回して足も間に入れてきた。
頭を首元に埋めてきて摩ってくる。
「・・すまん・・・。」
「・・・怖い夢見た・・?」
「・・見た・・・。」
「・・どんな夢か、聞いてもいい?」
「・・・・・。」
真島さんは更に顔を埋めてきてボソボソと呟く。
「・・昔の俺がおって・・なんでかシエルもおって・・アイツらも・・・兄弟もみんな、一緒におったんや・・。」
そう呟く真島さんは・・体を少し震わせていた。頭を優しく撫でると、震えた声で更に呟く。
「・・みんな・・・みんな血の海におった・・どんなに呼んでも、どんなに叫んでも・・みんな、みんななんも言わんのや・・・みんな沈んでいって・・・シエルに手を伸ばそうとしたら・・俺は鎖で繋がれとって・・・間に合わなくて・・俺は・・・・俺は・・・!!」
・・・そういえば少しだけ聞いたことがある。
"俺は昔檻におったんや"って。その頃のことを詳しく聞こうとしても、真島さんは何も答えてくれなかった。
真島さんにとって・・それくらい辛い過去だって事だよね。それくらい怖い事があったんだよね。
(普段は強くて頼り甲斐のある人だけど・・そんなこの人でも、怖いことはあるんだ。)
「・・私はいなくならないよ?」
「・・・なんでそないな事言えるんや・・何が起こるか分からへんやろ・・。」
「ん〜そうだけど・・でも自信あるかな。」
「・・なんやその自信。」
「だって真島さん、私に付き合い当初言ったこと忘れたの?」
「・・・?」
私は今でも覚えてる。
この人に言われたあの言葉。
『お前は俺の女や。俺は自分のモンは・・何があっても手放す気はあらへんで。・・・・覚悟しぃやシエル。』
「あんな強気な事言ってたのに、もうその自信ないの?」
「・・あれ、は・・・。」
「私に何があっても、真島さんは守ってくれるもんね。だって・・。」
不安そうな目をしている真島さんの唇にそっとキスをする。
「真島さん・・嘘つかないもんね。」
「・・・!」
「これまでがそうだったもん。真島さんの言った事で嘘になった事ないもん。」
「・・・シエル・・。」
「だから大丈夫。これからもずっと・・私は真島さんの女だよ。」
だからそんな不安そうな目をしないで。
私は絶対にあなたの傍を離れないから。
「・・はぁ・・・シエルには敵わんのぉ。」
真島さんは私のおでこや頬、耳や唇に優しいキスをしてくる。
「・・おおきにな、シエル。」
そうお礼を言ってくる真島さんの目は、いつもの目に戻っていた。
力強くて、でもどこか切なさもある・・私の大好きな優しい目に。
(・・・ん・・?)
隣から聞こえる魘され声。その声で起きた私は、隣で眠っている彼の様子を見る。
(・・真島さん・・・?)
珍しく寝汗をかいている。顔もいつものすやすやとした表情じゃなくて凄く辛そうだった。こんなに寝苦しくしている真島さんを見るのが初めてで、すぐ横にある小さな引き出しからハンカチを取り出す。
「真島さん?大丈夫?」
ハンカチで優しくその汗を拭き取りながら名前を呼んでも起きない。相当嫌な夢に没頭しちゃってるのかな・・。
「真島さん、真島さんっ!」
「ーーーッ?!」
左肩を掴んで大きく揺らすと、彼は右目を大きく見開き目を覚ます。
「はぁ・・はぁ・・・。」
「ごめんね、魘されてたから・・。」
「・・・シエル・・?」
「・・どうしたの?大丈ーー?!」
大丈夫?と聞こうとしたその時、真島さんは思いっきり私を抱きしめてくる。
今までにないくらい力強く抱き寄せてくる彼の心臓は鼓動が速かった。その音にトキメキながらも余裕のない真島さんが心配だった。
「ま、真島さん・・??」
「・・はぁ・・はぁ・・良かった・・良かったぁ・・シエルが・・シエルがおる・・!」
「わ、私はここにいるよ?どうしたの?」
「シエル・・・シエル・・!」
ぎゅうと痛いくらい抱きしめてくる彼は、そのあと何度も何度も私の名前を呼んでいた。
余裕のない彼の背中に手を伸ばすと、背中まで汗をかいていた。
・・・そんなに怖い夢でも見てたのかな・・。
「大丈夫だよ。ここにいるから・・ね?」
「・・・はぁ・・はぁ・・・・。」
「ちゃんといるよ。安心できるまでこうしてていいよ?」
「・・・・はぁ・・・はぁ・・・・・。」
少し力を緩めた真島さんは、腕を私の背中と頭にゆっくり回して足も間に入れてきた。
頭を首元に埋めてきて摩ってくる。
「・・すまん・・・。」
「・・・怖い夢見た・・?」
「・・見た・・・。」
「・・どんな夢か、聞いてもいい?」
「・・・・・。」
真島さんは更に顔を埋めてきてボソボソと呟く。
「・・昔の俺がおって・・なんでかシエルもおって・・アイツらも・・・兄弟もみんな、一緒におったんや・・。」
そう呟く真島さんは・・体を少し震わせていた。頭を優しく撫でると、震えた声で更に呟く。
「・・みんな・・・みんな血の海におった・・どんなに呼んでも、どんなに叫んでも・・みんな、みんななんも言わんのや・・・みんな沈んでいって・・・シエルに手を伸ばそうとしたら・・俺は鎖で繋がれとって・・・間に合わなくて・・俺は・・・・俺は・・・!!」
・・・そういえば少しだけ聞いたことがある。
"俺は昔檻におったんや"って。その頃のことを詳しく聞こうとしても、真島さんは何も答えてくれなかった。
真島さんにとって・・それくらい辛い過去だって事だよね。それくらい怖い事があったんだよね。
(普段は強くて頼り甲斐のある人だけど・・そんなこの人でも、怖いことはあるんだ。)
「・・私はいなくならないよ?」
「・・・なんでそないな事言えるんや・・何が起こるか分からへんやろ・・。」
「ん〜そうだけど・・でも自信あるかな。」
「・・なんやその自信。」
「だって真島さん、私に付き合い当初言ったこと忘れたの?」
「・・・?」
私は今でも覚えてる。
この人に言われたあの言葉。
『お前は俺の女や。俺は自分のモンは・・何があっても手放す気はあらへんで。・・・・覚悟しぃやシエル。』
「あんな強気な事言ってたのに、もうその自信ないの?」
「・・あれ、は・・・。」
「私に何があっても、真島さんは守ってくれるもんね。だって・・。」
不安そうな目をしている真島さんの唇にそっとキスをする。
「真島さん・・嘘つかないもんね。」
「・・・!」
「これまでがそうだったもん。真島さんの言った事で嘘になった事ないもん。」
「・・・シエル・・。」
「だから大丈夫。これからもずっと・・私は真島さんの女だよ。」
だからそんな不安そうな目をしないで。
私は絶対にあなたの傍を離れないから。
「・・はぁ・・・シエルには敵わんのぉ。」
真島さんは私のおでこや頬、耳や唇に優しいキスをしてくる。
「・・おおきにな、シエル。」
そうお礼を言ってくる真島さんの目は、いつもの目に戻っていた。
力強くて、でもどこか切なさもある・・私の大好きな優しい目に。