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「・・・・おい兄さん、いつまで沈んでるつもりだ。」
「ワシぁもうアカン・・・生きてけん・・。」
「はぁ・・シエルと大喧嘩したからって俺の所に来るなよ・・。」
「しゃあないやろ桐生ちゃんしかおらんのやから慰めてぇなぁ・・・。」
「メンドくせぇ・・・。」
『もう知らないっ!吾朗さんの馬鹿!分からずや!大っ嫌いっ!』
とある事で大喧嘩して思わず家を飛び出してもうた・・。そら"大嫌い"なんて言われたらショックやろ・・・。
「で?何で喧嘩したんだ?」
「・・・・見てもうたんや。」
「何を?」
「シエルが兄弟と歩いとるとこ・・。」
「・・・・・・・・・・・・・は?」
「せやからぁ、冴島の兄弟と仲良く歩いとるとこ見てもうたんやって!!」
「・・・・・・は?」
「だって兄弟とシエルめっちゃ笑ってたんやで?!会わせた事あんの1回だけやのにいつのまにあんな仲良くなってんねや!!距離も近いし楽しそうやしもぉキレそうになったわ!!」
「・・・・・・それだけ?」
「それだけて何やねん!!ワシにとっちゃ大問題じゃボケ!!」
一緒におったんはかまへん。せやけど俺が嫉妬したんは・・・兄弟と話しとるシエルの顔がめっちゃ楽しそうやったことや・・・俺とおる時よりも、ええ笑顔やった。
家に帰ったあと思わず問い詰めてしもうて・・大喧嘩や・・・。
「・・なぁ兄さん。心当たりあるぞ。」
「え、ホンマか?!なんやねん!もしかしてシエル兄弟に惚れて・・・?!」
「それは無いから安心しろ。本当は内緒にしてくれって言われたんだが・・仕方ねぇ。」
そう言うて桐生ちゃんは俺にメール画面を見せてきた。メールの送り主は・・シエルとのやり取りが多かった。
「は?どういう事や・・?!」
「内容見てみろ。」
「内容・・・?」
桐生ちゃんから携帯を受け取りメール内容を見てみると・・・。
『吾朗さんは何をすれば喜びますかね?』
『今日も仕事大変そうでした・・眠そうな時は無理に話さない方がいいですよね・・。』
『いつもすみません・・・私、傍にいて大丈夫ですかね・・・。』
「・・なんや、コレ・・・?」
「全部兄さんの話だ。こうして相談受けてたんだよ。・・どうすれば兄さんを癒せるかって言ってたぜ?」
「・・・・。」
「きっと冴島にも聞いてたんだろう。前に冴島の連絡先を俺経由で聞いていたからな、それだと思うぜ。」
「・・・・・・。」
「もう帰れよ。シエルと話してこい。」
「あ・・おかえりなさい。」
家に帰るとシエルは、前にゲーセンで取ったクッションを抱きしめながらソファーの上に座っとった。その姿がまた可愛い・・って、今はそれどころやないな。
「・・目赤いで?泣いとったんか?」
「・・・うん・・。」
「そうか・・隣、座ってええ?」
「・・・・。」
コクリと小さく頷いたシエルの隣に座ると、泣き顔を見せたくないのかクッションに顔を埋めてしもうた。
「・・・桐生ちゃんから聞いたで。兄弟と2人に色々相談してたみたいやな。」
「・・・・。」
「何でワシに直接言わんのや?ワシの事はワシに聞けばええやないか?」
「・・・・・・。」
「ゆっくりでええから、話してくれへん?」
シエルは体を小さく丸くさせた。その背中が切なそうで・・せやけど愛しくて、手を乗せ優しくさすると涙声でぽつりぽつりと話し出す。
「普段吾朗さんは・・毎日仕事頑張ってる・・家の事も全部やってくれる・・。」
「・・・おう。」
「私が不憫の無いように・・色々してくれてるのに・・私、吾朗さんに何もできてない・・・。」
「・・・。」
「迷惑しか、かけてない・・だから何か、恩返ししたくて・・・2人に、色々・・話を・・。」
「・・・ん。」
「でもさっき吾朗さんに・・"何で俺より兄弟との方が楽しそうなんや!"って・・・言われた時・・・私、もぉ真っ白になって・・・。」
「・・・ん・・。」
「・・・"大嫌い"なんて、嘘だよぉ・・ご、ごめんなさいっ・・・!」
それから何度も泣きながら"ごめんなさい"言うシエルを見て・・胸が切なくなってきよった。
シエルは考えてくれてたんや。ずっと俺の事を考えて悩んで・・悩んでたから俺の前で笑顔が少なかっただけやった。
それを俺は・・・問い詰めてしもうたんや・・自分の事しか考えとらんかった・・。
「・・シエル、顔見せてや。」
シエルを抱き寄せ、耳元でそう囁く。体を少し強ばらせたシエルは更に強くクッションを抱きしめよる。
「・・・やだっ・・酷い、顔してる・・!」
「シエル。」
「嫌、だぁ・・!」
「シエル・・頼むで・・。」
「ごろぉ、さっ・・。」
「俺の可愛いシエル・・顔見して・・・?」
「・・〜〜っ・・・!」
耳が弱いのは分かっとるんやで?囁いて耳たぶを軽く噛めば・・・ホレ、肩の力抜けよった。
その隙にクッションを取り上げ、シエルの顔を両手で包みながら俺に向かせる。涙でいっぱいのシエルの目はえらい赤くなっとった。目尻に溜まっとる涙を舐め、濡れた頬は指で拭く。
「・・吾朗、さん・・・。」
「・・・ホンマにアホやなぁお前・・俺がいつ迷惑言うたんや?そないな事一度も思うとらん。」
「・・な、んで・・?だって、私は何も・・。」
「恩返しなら、いつもしてもろてるで?」
「・・・・え・・・?」
「分からんか?」
「・・・うん・・。」
「ほんなら教えたる。」
呆けているシエルのその口に・・俺はキスをした。僅かに開かれていた口に舌を入れ、愛しい女の舌を絡み吸う。
「ふむっ・・んぁ、んっ・・!」
逃げようとしよったが、頭を後ろから抑え体を更に強く抱きしめ逃さんかった。静かな部屋にぴちゃぴちゃ卑猥な音が響きよる。シエルも少しずつ手を背中に回してきよって・・俺達は求め続ける。
暫く深いキスを交わし口を離すと、シエルの目を真っ直ぐ見る。
「俺はな?シエルがこうして傍にいるだけで充分幸せなんやで?せやから傍にいてええんかって、迷わんでくれや。俺は・・それだけでええんや。」
「・・いい、の・・?」
「当たり前やんか。」
「・・っ・・・うん、うんっ・・!」
俺に見せてくれたシエルの笑顔は・・最高に可愛かった。
「ワシぁもうアカン・・・生きてけん・・。」
「はぁ・・シエルと大喧嘩したからって俺の所に来るなよ・・。」
「しゃあないやろ桐生ちゃんしかおらんのやから慰めてぇなぁ・・・。」
「メンドくせぇ・・・。」
『もう知らないっ!吾朗さんの馬鹿!分からずや!大っ嫌いっ!』
とある事で大喧嘩して思わず家を飛び出してもうた・・。そら"大嫌い"なんて言われたらショックやろ・・・。
「で?何で喧嘩したんだ?」
「・・・・見てもうたんや。」
「何を?」
「シエルが兄弟と歩いとるとこ・・。」
「・・・・・・・・・・・・・は?」
「せやからぁ、冴島の兄弟と仲良く歩いとるとこ見てもうたんやって!!」
「・・・・・・は?」
「だって兄弟とシエルめっちゃ笑ってたんやで?!会わせた事あんの1回だけやのにいつのまにあんな仲良くなってんねや!!距離も近いし楽しそうやしもぉキレそうになったわ!!」
「・・・・・・それだけ?」
「それだけて何やねん!!ワシにとっちゃ大問題じゃボケ!!」
一緒におったんはかまへん。せやけど俺が嫉妬したんは・・・兄弟と話しとるシエルの顔がめっちゃ楽しそうやったことや・・・俺とおる時よりも、ええ笑顔やった。
家に帰ったあと思わず問い詰めてしもうて・・大喧嘩や・・・。
「・・なぁ兄さん。心当たりあるぞ。」
「え、ホンマか?!なんやねん!もしかしてシエル兄弟に惚れて・・・?!」
「それは無いから安心しろ。本当は内緒にしてくれって言われたんだが・・仕方ねぇ。」
そう言うて桐生ちゃんは俺にメール画面を見せてきた。メールの送り主は・・シエルとのやり取りが多かった。
「は?どういう事や・・?!」
「内容見てみろ。」
「内容・・・?」
桐生ちゃんから携帯を受け取りメール内容を見てみると・・・。
『吾朗さんは何をすれば喜びますかね?』
『今日も仕事大変そうでした・・眠そうな時は無理に話さない方がいいですよね・・。』
『いつもすみません・・・私、傍にいて大丈夫ですかね・・・。』
「・・なんや、コレ・・・?」
「全部兄さんの話だ。こうして相談受けてたんだよ。・・どうすれば兄さんを癒せるかって言ってたぜ?」
「・・・・。」
「きっと冴島にも聞いてたんだろう。前に冴島の連絡先を俺経由で聞いていたからな、それだと思うぜ。」
「・・・・・・。」
「もう帰れよ。シエルと話してこい。」
「あ・・おかえりなさい。」
家に帰るとシエルは、前にゲーセンで取ったクッションを抱きしめながらソファーの上に座っとった。その姿がまた可愛い・・って、今はそれどころやないな。
「・・目赤いで?泣いとったんか?」
「・・・うん・・。」
「そうか・・隣、座ってええ?」
「・・・・。」
コクリと小さく頷いたシエルの隣に座ると、泣き顔を見せたくないのかクッションに顔を埋めてしもうた。
「・・・桐生ちゃんから聞いたで。兄弟と2人に色々相談してたみたいやな。」
「・・・・。」
「何でワシに直接言わんのや?ワシの事はワシに聞けばええやないか?」
「・・・・・・。」
「ゆっくりでええから、話してくれへん?」
シエルは体を小さく丸くさせた。その背中が切なそうで・・せやけど愛しくて、手を乗せ優しくさすると涙声でぽつりぽつりと話し出す。
「普段吾朗さんは・・毎日仕事頑張ってる・・家の事も全部やってくれる・・。」
「・・・おう。」
「私が不憫の無いように・・色々してくれてるのに・・私、吾朗さんに何もできてない・・・。」
「・・・。」
「迷惑しか、かけてない・・だから何か、恩返ししたくて・・・2人に、色々・・話を・・。」
「・・・ん。」
「でもさっき吾朗さんに・・"何で俺より兄弟との方が楽しそうなんや!"って・・・言われた時・・・私、もぉ真っ白になって・・・。」
「・・・ん・・。」
「・・・"大嫌い"なんて、嘘だよぉ・・ご、ごめんなさいっ・・・!」
それから何度も泣きながら"ごめんなさい"言うシエルを見て・・胸が切なくなってきよった。
シエルは考えてくれてたんや。ずっと俺の事を考えて悩んで・・悩んでたから俺の前で笑顔が少なかっただけやった。
それを俺は・・・問い詰めてしもうたんや・・自分の事しか考えとらんかった・・。
「・・シエル、顔見せてや。」
シエルを抱き寄せ、耳元でそう囁く。体を少し強ばらせたシエルは更に強くクッションを抱きしめよる。
「・・・やだっ・・酷い、顔してる・・!」
「シエル。」
「嫌、だぁ・・!」
「シエル・・頼むで・・。」
「ごろぉ、さっ・・。」
「俺の可愛いシエル・・顔見して・・・?」
「・・〜〜っ・・・!」
耳が弱いのは分かっとるんやで?囁いて耳たぶを軽く噛めば・・・ホレ、肩の力抜けよった。
その隙にクッションを取り上げ、シエルの顔を両手で包みながら俺に向かせる。涙でいっぱいのシエルの目はえらい赤くなっとった。目尻に溜まっとる涙を舐め、濡れた頬は指で拭く。
「・・吾朗、さん・・・。」
「・・・ホンマにアホやなぁお前・・俺がいつ迷惑言うたんや?そないな事一度も思うとらん。」
「・・な、んで・・?だって、私は何も・・。」
「恩返しなら、いつもしてもろてるで?」
「・・・・え・・・?」
「分からんか?」
「・・・うん・・。」
「ほんなら教えたる。」
呆けているシエルのその口に・・俺はキスをした。僅かに開かれていた口に舌を入れ、愛しい女の舌を絡み吸う。
「ふむっ・・んぁ、んっ・・!」
逃げようとしよったが、頭を後ろから抑え体を更に強く抱きしめ逃さんかった。静かな部屋にぴちゃぴちゃ卑猥な音が響きよる。シエルも少しずつ手を背中に回してきよって・・俺達は求め続ける。
暫く深いキスを交わし口を離すと、シエルの目を真っ直ぐ見る。
「俺はな?シエルがこうして傍にいるだけで充分幸せなんやで?せやから傍にいてええんかって、迷わんでくれや。俺は・・それだけでええんや。」
「・・いい、の・・?」
「当たり前やんか。」
「・・っ・・・うん、うんっ・・!」
俺に見せてくれたシエルの笑顔は・・最高に可愛かった。