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夜の帝王たる者、ボーイやキャスト皆平等に接する事が大事や。それは俺の流儀でもある。
せやけど今・・それが崩されそうになっとる。
「支配人!おはようございます!」
『ドキッ』
「・・おぉ、おはようさん。今日も元気やな〜シエルちゃん!」
「はいっ!今夜も頑張りますよー!」
(・・・アカン、抱きしめたなる。)
いやいや我慢や我慢。ここで抱きしめてしもうたら支配人としてアカンやろが。
このシエルちゃんは東京からやってきた新人キャストや。その身一つでやって来た・・・めっちゃ俺好みの娘や。
(は〜〜・・・めっちゃかわええなぁ。)
ホールを見回る時、ふとシエルちゃんばかり見てまう。変な男が近寄ってへんか、お触りされへんか不安でしゃあないわ・・・しんど。
せやけど仕事はせなアカン。・・オープンして少し経つな。ちぃと見て回るか。そう思い立ち上がったそん時バックヤードに店長が入ってきよる。
「支配人!酔った客が暴れて女の子が怪我を!」
ちっ・・めんどい客がホンマ多いの・・・。
「分かったわ。その客んとこ案内せぇ。」
「いえ、それが客自体はそのまま出て行ってしまって・・今からその子が来ますので、支配人が怪我を見ていただけませんか?」
「あ?別にかまへんけど。」
「すみません、ではお願いします!」
キャストが怪我すると今後の営業に関わる可能性があるからの・・しっかり見てやらんとな。
救急箱を用意して準備をしていたら、扉がノックされその子が入ってきよった。
「すみません、支配人・・ご迷惑を・・。」
「ええてええて。ほれそこ座り・・・?!」
(って・・・シエルちゃんやないか?!)
頬から少し血が出とって、出勤した時とは比べ物にならんほど落ち込んどった。・・・俺の惚れた女に手ぇ出しやがって・・外で会うたらぶっ殺すとこや・・!!
・・アカンアカン、今は支配人や。とにかく手当てせな。
「大丈夫やったか?」
「・・・はい・・。」
「震えとるやんか・・ホンマは怖かったんやろ?我慢する事あらへんがな。」
「・・そんな事・・・。」
「ええから座っとき。今消毒したる。」
奥のソファーに座らせ、ティッシュに消毒液を含ませ頬の傷に触れる。
「んっ・・!」
「・・・!」
(その声は・・アカン・・!)
シエルちゃんの痛む声に反応してまうなんて重症すぎやろ俺・・。
「すまんの、我慢してくれ。」
「はっ・・はい・・。」
(集中や・・集中・・・!)
その後何とか消毒でき、ガーゼで傷口を塞ぐ。
はぁ・・・しんどかった・・・!!!
「これで大丈夫や。」
「す、すみません・・ありがとうございます。」
「少し休んだら今日は帰りや?このままじゃ仕事できへんし・・傷が治るまでしばらく休みやったるからゆっくりしぃや。」
「えっ・・?!」
「当たり前やろ?仕事続けて傷が治らんかったらどないするんや。せっかくの顔が台無しやろ?」
「・・・・。」
その言葉にーーーシエルちゃんは泣き始めてしもうた。
「なっ・・シエルちゃん・・?!」
な、何でや?!何で泣いてしもうたんや?!
小さな体を震わせ泣き続けるシエルちゃんをどうすればええかも分からず右往左往してまう。
俺、何か酷い事言うてしもうたんか・・?!
「ぐずっ・・うっ・・し、支配人・・。」
「な、何や?」
「支配人は・・わ、私の事・・か、顔だけ、で選びまし、たか・・?」
・・・・・・・・はぁ?
「何やねん急に・・どないしてそんな事・・?」
「・・お、お客様に、言われたんです・・・こ、ここの女の子達は・・か、顔だけで選ばれてるから・・マ、マナーもへったくれもないって・・私悔しくて・・・反論したら・・っ・・!」
な・・何やと・・?!そないな事言うたんか?!
次第に嗚咽が酷うなってきたシエルちゃんを見るのが辛うなってきた俺はーーー思わずシエルちゃんを抱きしめてまう。
「し・・支配人・・・?!」
「・・・アホか。」
「ふぇ・・?」
「俺はそない選び方せん。面接する時にその子の中身を見とるんや。この世界やからもちろん顔も大事やで?せやけど何より中身が大事やろ。ちゃんと芯がある子を俺は選んどる。」
シエルちゃんやってそうや。
顔はもちろんかわええが、何より一生懸命さを感じたから採用したんや。夜の世界には勿体無いくらい・・・ええ目をしとる。
「よう頑張ったな。すぐ行けんですまん。」
「っ・・ぐすっ・・し、支配人・・・!」
シエルちゃんはそのまま暫く泣き続けとった。
・・ホンマ、こんな小さい体でよう頑張ってくれとるわ・・・極道に戻る為にこの店を回さなアカンのに、シエルちゃんには無理せんで欲しい思うてしまう。むしろここにおらん方がええ思うくらいや。
(俺はそれくらい・・。)
「・・あ、あの・・支配人・・・。」
「ん?どないした?」
「えっと・・そ、そろそろ・・。」
「あ?」
・・・・そういえばずっと抱きしめとったわ。
・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・。
「支配人?」
「まだええか?」
「え?な、何がです?」
「シエルちゃんの事、もう少し抱きしめてたいんや。・・・アカンか?」
「〜〜っ!!・・・だ、大丈夫、です・・。」
「おぅ、おおきに。」
はぁ・・・アカン。めっちゃ嬉しいしめっちゃかんええ。お持ち帰りしたいわ。
・・・ん?首元にゴミついとる。取ったろか。そう思い首元に手を触れると・・。
「ひゃっ・・!」
「・・!すまん!ゴミがついとったから・・!」
「だ、大丈夫です・・首弱くて・・。」
首が・・・弱い・・・・。
そう言うシエルちゃんの顔が色っぽく、俺の理性は完全に切れてしもうた。その首にまた触れ優しく指を動かす。
「あっ・・ちょっ、支配に・・んっ・・!」
「・・・ホンマ弱いんやな・・。」
「さ、さっきそう言って・・んぅっ・・!」
・・アカン、シエルちゃんの顔エロすぎや。もっと見たなる。見せてくれや・・・。
止まらんくなった俺はシエルちゃんの首筋に顔を埋め、綺麗な白い肌を舌で舐め回す。
「ひゃあっ?!あっ、だめ、んっ・・!」
「はぁ・・シエル、ちゃん・・。」
「・・ふぅっ・・んっ・・・!」
ビクついとる・・かわええ・・俺の舌で反応しとるシエルちゃんが可愛くてしゃあないわ・・もっと、もっと・・・・。
「ーーー支配人っ!」
シエルちゃんの大声でーーー我に返った。
首筋は俺の涎で濡れ、顔は頬を赤くさせ俺を見とる。
(しもうた・・!やってもうた・・!)
「す、すまん!今拭いたーー」
「支配人・・何で・・・?」
「・・・?」
「何で・・・こんな事・・?」
シエルちゃんは・・泣きながら呟いとった。
あぁ・・・ホンマにやってもうた・・終わりや。
俺がしょげる権利なんかあらへんが・・・ホンマやってもうた・・・。
何て言うたらええか・・・。
「・・すまんかった・・・俺は・・。」
「・・俺は・・・?」
・・・ここで変に誤魔化したら、男やないな。
不本意やが・・言うしかない。
「・・・シエルちゃんが好きで・・その、なんや・・ついっと言うか・・。」
「え?・・・好き?私の、事が?」
「・・・・・おぅ。」
「・・・本当の本当に?」
「本当の本当に、や・・。」
「・・・!!」
次の瞬間ーーーまた大粒の涙を流して泣き始めた。
「えぇ?!ど、どないしたシエルちゃん?!」
「ず、ずみまぜ・・!」
「と、とりあえず落ち着きや?!な?!」
ど、どないしよ?!どないすれば泣き止んでくれるんや?!
あたふたしとると、シエルちゃんは静かに立ち上がり俺の前に立つ。何か覚悟したような目をしながら、涙を流しながら。
「シエルちゃーーー?!」
シエルちゃんは腰を曲げ、俺の口にキスをしてきよった。あまりに突然の出来事で、俺は何の反応もできんかった。
ゆっくり唇を離したシエルちゃんは、俺を見て呟く。
「・・・私も好きです、支配人・・ずっと、ずっと好きでした・・。」
「ーーー!・・ホンマか?」
「・・はい・・・ホンマに・・!」
「シエルちゃん・・!」
俺はシエルちゃんを抱き寄せ、深いキスをする。しょっぱい涙の味やった。
せやけど・・・それからの日々は、愛しい女との幸せな甘いキスばかりやった。
せやけど今・・それが崩されそうになっとる。
「支配人!おはようございます!」
『ドキッ』
「・・おぉ、おはようさん。今日も元気やな〜シエルちゃん!」
「はいっ!今夜も頑張りますよー!」
(・・・アカン、抱きしめたなる。)
いやいや我慢や我慢。ここで抱きしめてしもうたら支配人としてアカンやろが。
このシエルちゃんは東京からやってきた新人キャストや。その身一つでやって来た・・・めっちゃ俺好みの娘や。
(は〜〜・・・めっちゃかわええなぁ。)
ホールを見回る時、ふとシエルちゃんばかり見てまう。変な男が近寄ってへんか、お触りされへんか不安でしゃあないわ・・・しんど。
せやけど仕事はせなアカン。・・オープンして少し経つな。ちぃと見て回るか。そう思い立ち上がったそん時バックヤードに店長が入ってきよる。
「支配人!酔った客が暴れて女の子が怪我を!」
ちっ・・めんどい客がホンマ多いの・・・。
「分かったわ。その客んとこ案内せぇ。」
「いえ、それが客自体はそのまま出て行ってしまって・・今からその子が来ますので、支配人が怪我を見ていただけませんか?」
「あ?別にかまへんけど。」
「すみません、ではお願いします!」
キャストが怪我すると今後の営業に関わる可能性があるからの・・しっかり見てやらんとな。
救急箱を用意して準備をしていたら、扉がノックされその子が入ってきよった。
「すみません、支配人・・ご迷惑を・・。」
「ええてええて。ほれそこ座り・・・?!」
(って・・・シエルちゃんやないか?!)
頬から少し血が出とって、出勤した時とは比べ物にならんほど落ち込んどった。・・・俺の惚れた女に手ぇ出しやがって・・外で会うたらぶっ殺すとこや・・!!
・・アカンアカン、今は支配人や。とにかく手当てせな。
「大丈夫やったか?」
「・・・はい・・。」
「震えとるやんか・・ホンマは怖かったんやろ?我慢する事あらへんがな。」
「・・そんな事・・・。」
「ええから座っとき。今消毒したる。」
奥のソファーに座らせ、ティッシュに消毒液を含ませ頬の傷に触れる。
「んっ・・!」
「・・・!」
(その声は・・アカン・・!)
シエルちゃんの痛む声に反応してまうなんて重症すぎやろ俺・・。
「すまんの、我慢してくれ。」
「はっ・・はい・・。」
(集中や・・集中・・・!)
その後何とか消毒でき、ガーゼで傷口を塞ぐ。
はぁ・・・しんどかった・・・!!!
「これで大丈夫や。」
「す、すみません・・ありがとうございます。」
「少し休んだら今日は帰りや?このままじゃ仕事できへんし・・傷が治るまでしばらく休みやったるからゆっくりしぃや。」
「えっ・・?!」
「当たり前やろ?仕事続けて傷が治らんかったらどないするんや。せっかくの顔が台無しやろ?」
「・・・・。」
その言葉にーーーシエルちゃんは泣き始めてしもうた。
「なっ・・シエルちゃん・・?!」
な、何でや?!何で泣いてしもうたんや?!
小さな体を震わせ泣き続けるシエルちゃんをどうすればええかも分からず右往左往してまう。
俺、何か酷い事言うてしもうたんか・・?!
「ぐずっ・・うっ・・し、支配人・・。」
「な、何や?」
「支配人は・・わ、私の事・・か、顔だけ、で選びまし、たか・・?」
・・・・・・・・はぁ?
「何やねん急に・・どないしてそんな事・・?」
「・・お、お客様に、言われたんです・・・こ、ここの女の子達は・・か、顔だけで選ばれてるから・・マ、マナーもへったくれもないって・・私悔しくて・・・反論したら・・っ・・!」
な・・何やと・・?!そないな事言うたんか?!
次第に嗚咽が酷うなってきたシエルちゃんを見るのが辛うなってきた俺はーーー思わずシエルちゃんを抱きしめてまう。
「し・・支配人・・・?!」
「・・・アホか。」
「ふぇ・・?」
「俺はそない選び方せん。面接する時にその子の中身を見とるんや。この世界やからもちろん顔も大事やで?せやけど何より中身が大事やろ。ちゃんと芯がある子を俺は選んどる。」
シエルちゃんやってそうや。
顔はもちろんかわええが、何より一生懸命さを感じたから採用したんや。夜の世界には勿体無いくらい・・・ええ目をしとる。
「よう頑張ったな。すぐ行けんですまん。」
「っ・・ぐすっ・・し、支配人・・・!」
シエルちゃんはそのまま暫く泣き続けとった。
・・ホンマ、こんな小さい体でよう頑張ってくれとるわ・・・極道に戻る為にこの店を回さなアカンのに、シエルちゃんには無理せんで欲しい思うてしまう。むしろここにおらん方がええ思うくらいや。
(俺はそれくらい・・。)
「・・あ、あの・・支配人・・・。」
「ん?どないした?」
「えっと・・そ、そろそろ・・。」
「あ?」
・・・・そういえばずっと抱きしめとったわ。
・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・。
「支配人?」
「まだええか?」
「え?な、何がです?」
「シエルちゃんの事、もう少し抱きしめてたいんや。・・・アカンか?」
「〜〜っ!!・・・だ、大丈夫、です・・。」
「おぅ、おおきに。」
はぁ・・・アカン。めっちゃ嬉しいしめっちゃかんええ。お持ち帰りしたいわ。
・・・ん?首元にゴミついとる。取ったろか。そう思い首元に手を触れると・・。
「ひゃっ・・!」
「・・!すまん!ゴミがついとったから・・!」
「だ、大丈夫です・・首弱くて・・。」
首が・・・弱い・・・・。
そう言うシエルちゃんの顔が色っぽく、俺の理性は完全に切れてしもうた。その首にまた触れ優しく指を動かす。
「あっ・・ちょっ、支配に・・んっ・・!」
「・・・ホンマ弱いんやな・・。」
「さ、さっきそう言って・・んぅっ・・!」
・・アカン、シエルちゃんの顔エロすぎや。もっと見たなる。見せてくれや・・・。
止まらんくなった俺はシエルちゃんの首筋に顔を埋め、綺麗な白い肌を舌で舐め回す。
「ひゃあっ?!あっ、だめ、んっ・・!」
「はぁ・・シエル、ちゃん・・。」
「・・ふぅっ・・んっ・・・!」
ビクついとる・・かわええ・・俺の舌で反応しとるシエルちゃんが可愛くてしゃあないわ・・もっと、もっと・・・・。
「ーーー支配人っ!」
シエルちゃんの大声でーーー我に返った。
首筋は俺の涎で濡れ、顔は頬を赤くさせ俺を見とる。
(しもうた・・!やってもうた・・!)
「す、すまん!今拭いたーー」
「支配人・・何で・・・?」
「・・・?」
「何で・・・こんな事・・?」
シエルちゃんは・・泣きながら呟いとった。
あぁ・・・ホンマにやってもうた・・終わりや。
俺がしょげる権利なんかあらへんが・・・ホンマやってもうた・・・。
何て言うたらええか・・・。
「・・すまんかった・・・俺は・・。」
「・・俺は・・・?」
・・・ここで変に誤魔化したら、男やないな。
不本意やが・・言うしかない。
「・・・シエルちゃんが好きで・・その、なんや・・ついっと言うか・・。」
「え?・・・好き?私の、事が?」
「・・・・・おぅ。」
「・・・本当の本当に?」
「本当の本当に、や・・。」
「・・・!!」
次の瞬間ーーーまた大粒の涙を流して泣き始めた。
「えぇ?!ど、どないしたシエルちゃん?!」
「ず、ずみまぜ・・!」
「と、とりあえず落ち着きや?!な?!」
ど、どないしよ?!どないすれば泣き止んでくれるんや?!
あたふたしとると、シエルちゃんは静かに立ち上がり俺の前に立つ。何か覚悟したような目をしながら、涙を流しながら。
「シエルちゃーーー?!」
シエルちゃんは腰を曲げ、俺の口にキスをしてきよった。あまりに突然の出来事で、俺は何の反応もできんかった。
ゆっくり唇を離したシエルちゃんは、俺を見て呟く。
「・・・私も好きです、支配人・・ずっと、ずっと好きでした・・。」
「ーーー!・・ホンマか?」
「・・はい・・・ホンマに・・!」
「シエルちゃん・・!」
俺はシエルちゃんを抱き寄せ、深いキスをする。しょっぱい涙の味やった。
せやけど・・・それからの日々は、愛しい女との幸せな甘いキスばかりやった。