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「・・・はぁ・・。」
一人寂しくバーで飲む女。それが私。
なんで寂しく飲んでるかって??
明日は私の誕生日。生涯彼氏なし。
周りの友達はみんな結婚ラッシュ。
出産の報告ラッシュ。
私だけ置いてけぼり。
「・・このままずっと一人なんだろうなぁ。」
周りにイイ男はいないし、親からも呆れられてる。
『早く孫みせなさいよ〜全く。』
そんな話が親から毎日毎日・・・。
「あ"〜〜・・もうムカつく!!!」
お酒を一気飲みした私はカウンターにうつ伏せになる。
他人から見たら面倒な女が酒に酔ってる哀れな姿。あはは、ウケる。
「マスター、もう一杯!」
「お客様少し飲み過ぎでは?もうその辺に・・。」
「いいじゃない!明日でまた歳食っちゃうんだもん・・誕生日ですよ誕生日!誰かわがまま聞いてよ・・。」
本当に面倒くさいなぁ・・私って・・・。
でも、私のわがままを誰か聞いて・・。誰でもいいから・・!
「ほんならワシが聞いたるわ。」
ふと背後から声が聞こえる。
振り向くとそこには、眼帯をつけたテクノカットヘアで素肌に蛇柄ジャケットを身につけた奇抜な男が立っていた。そのジャケットの下には僅かに刺青が見える。
見た目からしてヤクザじゃん。・・・まぁいいや誰でも。わがまま聞いてくれるなら。
「やったぁ!お兄さんも一緒に飲みましょうよぉ!」
「おぅ。すまんの、この子はワシが面倒見るから今は飲ませたっとくれ。」
「かしこまりました。」
そこから何杯もお酒を飲み続けている。
一緒に飲んでくれているお兄さんは自分のお酒を飲みながら私の愚痴をずっと聞いてくれている。
「シエルはまだ結婚しないの?シエルは1人が好きなの?ってずぅぅぅっと言ってくるんですよ?!自分の娘に対してそんな冷たい事言う親って存在するんですかね?!」
「ネェちゃん一人娘言うてたな?そら親も心配になるやろ。大事な娘なんやから。」
「大事な娘に対してそこまで言いますかぁ?」
「言うやろなぁ。」
「え〜?!そんなぁ。」
・・・・・なんか私凄い子供みたいな事言ってる・・思った事何でも言っちゃってる。
こんなに誰かが話を聞いてくれたの、本当に久しぶりだから・・。
泣き目の私を優しく撫でてくれたお兄さんは、煙草を胸ポケットから取り出し吸い始める。
「自分の人生なんや。自分の好きに生きたらええんやないか?親御さんの言う事や周りの言う事なんか、どうでもええやろ。」
「・・なんかさっきと言ってる事と違ってません?」
「あくまでワシ目線や。ワシも好きなように生きとるからの。」
「・・その結果がその格好ですか?」
「せや。これがワシや。誰に何言われようが、これが自分なんや。」
そう言うお兄さんの横顔は・・物凄いかっこよかった。
顔もそうだけど、自分の言っている事に絶対の自信があるような言い方。奇抜な格好なのにそれが自分なんだって言えるなんて・・凄いなぁ。
「・・ネェちゃんどないした?ボーッとしよって。」
「ふぇ?!い、いいえ!何でもないです!」
「ほ〜〜?何やワシの顔じぃ〜〜っと見とったから気になってのぉ?ヒヒヒッ、惚れたか?」
「そそそ、そんな事よりっ!もう一杯飲みませんか?!」
「誤魔化し方下手か。・・せやけど飲み過ぎや。今日はここまでにしとき。」
お兄さんはそう言うと私の分も払ってくれて、フラフラした私を支えながらお店を出る。
「ホンマ大丈夫かネェちゃん?1人で帰れるんか?」
「大丈夫です・・・うっ・・。」
「こりゃアカンな。タクシー呼んだるから乗って帰り。」
「えっ・・。」
そ、そうだよね・・・帰らなきゃ。
これ以上迷惑かけられないし・・・。
『自分の人生なんや。自分の好きに生きたらええんやないか?』
(自分の好きに・・・。)
タクシーを呼ぼうとしたお兄さんの手を握る。
少し驚いた顔をしてこっちを振り向くお兄さん。
「どないした?」
「・・あのっ・・・!すでにご迷惑いっぱいかけてるんですけど・・!」
自分の人生を好きに生きていいなら・・。
「もう少し、わがまま聞いてもらってもいいでしょうか?!」
この人と離れたくない。
この気持ちを大事にしたい。
「・・・。」
お兄さんはニヤリと笑顔になり、肩を組んできた。
「ええで?忘れられへん夜にしたる。誕生日言うてたもんな。」
「えっ・・き、聞こえてたんですか?」
「あない大声で叫んどったら店中に響くで?ほんで・・。」
さっきまでのニヤリ顔ではなく・・・優しい目になり耳元で囁いてくる。
「ワシ真島吾朗言うねん。夜はこれからやで?シエルちゃん。」
(真島・・吾朗、さん・・・。)
その時、私の携帯に1つのメールが届く。
【シエル、誕生日おめでとう!今年こそ素敵な彼氏連れてきなさいよ!】
憂鬱だった私の誕生日は幸せの誕生日に変わった。
両親に紹介する事になるのは・・・それから数ヶ月後だった。
一人寂しくバーで飲む女。それが私。
なんで寂しく飲んでるかって??
明日は私の誕生日。生涯彼氏なし。
周りの友達はみんな結婚ラッシュ。
出産の報告ラッシュ。
私だけ置いてけぼり。
「・・このままずっと一人なんだろうなぁ。」
周りにイイ男はいないし、親からも呆れられてる。
『早く孫みせなさいよ〜全く。』
そんな話が親から毎日毎日・・・。
「あ"〜〜・・もうムカつく!!!」
お酒を一気飲みした私はカウンターにうつ伏せになる。
他人から見たら面倒な女が酒に酔ってる哀れな姿。あはは、ウケる。
「マスター、もう一杯!」
「お客様少し飲み過ぎでは?もうその辺に・・。」
「いいじゃない!明日でまた歳食っちゃうんだもん・・誕生日ですよ誕生日!誰かわがまま聞いてよ・・。」
本当に面倒くさいなぁ・・私って・・・。
でも、私のわがままを誰か聞いて・・。誰でもいいから・・!
「ほんならワシが聞いたるわ。」
ふと背後から声が聞こえる。
振り向くとそこには、眼帯をつけたテクノカットヘアで素肌に蛇柄ジャケットを身につけた奇抜な男が立っていた。そのジャケットの下には僅かに刺青が見える。
見た目からしてヤクザじゃん。・・・まぁいいや誰でも。わがまま聞いてくれるなら。
「やったぁ!お兄さんも一緒に飲みましょうよぉ!」
「おぅ。すまんの、この子はワシが面倒見るから今は飲ませたっとくれ。」
「かしこまりました。」
そこから何杯もお酒を飲み続けている。
一緒に飲んでくれているお兄さんは自分のお酒を飲みながら私の愚痴をずっと聞いてくれている。
「シエルはまだ結婚しないの?シエルは1人が好きなの?ってずぅぅぅっと言ってくるんですよ?!自分の娘に対してそんな冷たい事言う親って存在するんですかね?!」
「ネェちゃん一人娘言うてたな?そら親も心配になるやろ。大事な娘なんやから。」
「大事な娘に対してそこまで言いますかぁ?」
「言うやろなぁ。」
「え〜?!そんなぁ。」
・・・・・なんか私凄い子供みたいな事言ってる・・思った事何でも言っちゃってる。
こんなに誰かが話を聞いてくれたの、本当に久しぶりだから・・。
泣き目の私を優しく撫でてくれたお兄さんは、煙草を胸ポケットから取り出し吸い始める。
「自分の人生なんや。自分の好きに生きたらええんやないか?親御さんの言う事や周りの言う事なんか、どうでもええやろ。」
「・・なんかさっきと言ってる事と違ってません?」
「あくまでワシ目線や。ワシも好きなように生きとるからの。」
「・・その結果がその格好ですか?」
「せや。これがワシや。誰に何言われようが、これが自分なんや。」
そう言うお兄さんの横顔は・・物凄いかっこよかった。
顔もそうだけど、自分の言っている事に絶対の自信があるような言い方。奇抜な格好なのにそれが自分なんだって言えるなんて・・凄いなぁ。
「・・ネェちゃんどないした?ボーッとしよって。」
「ふぇ?!い、いいえ!何でもないです!」
「ほ〜〜?何やワシの顔じぃ〜〜っと見とったから気になってのぉ?ヒヒヒッ、惚れたか?」
「そそそ、そんな事よりっ!もう一杯飲みませんか?!」
「誤魔化し方下手か。・・せやけど飲み過ぎや。今日はここまでにしとき。」
お兄さんはそう言うと私の分も払ってくれて、フラフラした私を支えながらお店を出る。
「ホンマ大丈夫かネェちゃん?1人で帰れるんか?」
「大丈夫です・・・うっ・・。」
「こりゃアカンな。タクシー呼んだるから乗って帰り。」
「えっ・・。」
そ、そうだよね・・・帰らなきゃ。
これ以上迷惑かけられないし・・・。
『自分の人生なんや。自分の好きに生きたらええんやないか?』
(自分の好きに・・・。)
タクシーを呼ぼうとしたお兄さんの手を握る。
少し驚いた顔をしてこっちを振り向くお兄さん。
「どないした?」
「・・あのっ・・・!すでにご迷惑いっぱいかけてるんですけど・・!」
自分の人生を好きに生きていいなら・・。
「もう少し、わがまま聞いてもらってもいいでしょうか?!」
この人と離れたくない。
この気持ちを大事にしたい。
「・・・。」
お兄さんはニヤリと笑顔になり、肩を組んできた。
「ええで?忘れられへん夜にしたる。誕生日言うてたもんな。」
「えっ・・き、聞こえてたんですか?」
「あない大声で叫んどったら店中に響くで?ほんで・・。」
さっきまでのニヤリ顔ではなく・・・優しい目になり耳元で囁いてくる。
「ワシ真島吾朗言うねん。夜はこれからやで?シエルちゃん。」
(真島・・吾朗、さん・・・。)
その時、私の携帯に1つのメールが届く。
【シエル、誕生日おめでとう!今年こそ素敵な彼氏連れてきなさいよ!】
憂鬱だった私の誕生日は幸せの誕生日に変わった。
両親に紹介する事になるのは・・・それから数ヶ月後だった。