短編集
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
『別れるでシエル。二度とワシの前に現れんな。』
突然の別れを一方的に告げられて1週間。
私は何もやる気が出なくて、仕事もままならなかった。
どうして別れるって言ったの?
あなたが元極道だから?
私の何がいけなかったの?
「はぁ・・。」
それでも仕事をしないと生活ができないのは仕方のない事。
(・・仕事行こ。)
神室町に行くのすら辛いのにそこで仕事しなくちゃいけないなんて・・もう辞めちゃおうかな。
そんな事を思いながら電車に乗って仕事場へ向かう。
「じゃあまたね!シエル!」
「うん、またね!」
さてと・・・今日は金曜日だし、久しぶりに飲んで帰ろうかな。そんな事を思いながら神室町を歩いていると、色んな所に目がいく。
あそこは一緒に食べた焼肉屋。
あそこは一緒に遊んだバッティングセンター。
あそこは一緒に歩いた道。
全部全部、あの人との想い出ばっかり。
「・・っ・・・。」
(やばい泣きそう・・。)
そんな事を考えながら歩いていると、ふと人が少ないのに気がつく。
何だろ・・金曜日なのに?不思議に思い歩き続けると、大通りの方が騒がしいのに気がつく。悲鳴や怒号が聞こえてくる。
(な、何・・?)
騒ぎがある方に近づく。
そこにいたのは、大量のヤクザだった。ヤクザ達が誰かに襲い掛かっているのが見えた。
何でこんなに・・?普段からヤクザの喧嘩はあるけど、こんなになんて・・・。
(・・・・?中央にいる人、見覚えが・・。)
黄色いヘルメットを被り、般若の刺青が背中に彫られている。血だらけの体で、1人で周りのヤクザ達をなぎ倒している。
嘘っ・・あの人、は・・・。
「———真島さんっ・・!」
なんで真島さんが・・・?!
「け、警察に・・!」
携帯を手に取って呼ぼうとすると、何人かが振り向いたのに気がつく。
「おい!あの女サツ呼ぼうとしとるで!」
「抑えろやっ!!」
「!!」
こっちに来る・・!に、逃げなきゃ・・!
あ、足が・・動かなっ・・・!
「い、嫌っ・・・!」
(もうダメッ・・・!!)
思いっきり目を瞑り痛みを覚悟する。
(・・・??)
殴られない・・?
ゆっくり目を開ける。目の前にいたのはさっきのヤクザ・・じゃなかった。
ずっとずっと会いたかった、大好きな人だった。
「真島さ——」
「このド阿呆!!こないなとこおらんで逃げろ!!余計な事すんなっ!!」
「っ!」
初めて怒鳴られた。
真島さんに怒鳴られた事なんてなかった。別れる時でさえ、この人は怒るも泣くもなかった。
自分の事で感情を表に出した事ないくせに・・こんな時に怒られるなんて・・・。
そんなの・・・!!
「うるさいっ!!目の前で大好きな人がボロボロなのに逃げるなんて出来るわけないじゃない!!私はそんな軽い女じゃないわよ!!」
「は、はぁ?!お前、こないな時に何言うとるんや!!」
「こんな時だからよ!!察しがついたわ!この喧嘩が起こるの分かってたから別れるって言ったんでしょ?!」
「!!」
この人は自分の事より他人の事しか考えてない。巻き込みたくなくて別れを選んだんだって、今ので分かった。
「私が怖がるとでも思った?!それで離れるとでも思った?!そんなんで・・そんなんで離れるわけないじゃん!!真島さんのバカ!!このド阿呆!!」
「・・・・・・。」
「おぅテメェらこないな時に何のんびり話しとんねん!!ブチ殺したる!!」
「うっさいわね!!そっちこそ大事な話してるのに邪魔すんじゃないわよ!!」
「な・・何やねんこの女・・!」
・・・・・はっ!!!
思わずヤクザ相手に怒鳴っちゃった・・!!
慌てていると、真島さんは顔を下に向けて体を震わせている。
「ま、真島さん・・??」
「・・・・フヒ。」
「??」
「フヒャーッハッハッハッ!!!」
「?!?!」
な・・何々?!何笑ってるの?!
突然大声で笑った真島さんは———私にキスをしてきた。
「——?!」
な、何でこんな所で・・?!
離れようとしても舌を深く絡ませてきて、私も久しぶりの熱いキスに魅了されて動けなかった。
(血の味がする・・。)
でも・・そんなのどうでもいい。やっと真島さんに会えた・・。
されるがままになっていると、唇を離した真島さんは満面の笑顔で私を見ていた。
「さすがワシの女や。」
「・・!」
「そこで待っとれ。すぐ終わらせるわ。」
「こ、コイツら舐めおって・・!ブチ殺す!!」
真島さんの後ろにいるヤクザ達の怒号がさらに大きくなった。
そんな人達に立ち向かう為立ち上がった真島さんは叫ぶ。
「この女に手ェ出したら、お前らの命はないでぇ!!真島吾朗・・こっからが本気やぁ!!」
「まさか全員倒すなんて思わなかったけど・・無茶しすぎだよ。それで入院なんてどうしようもないじゃん。」
「ええんやそれで。アイツらの目的は分かったし、桐生ちゃんとの約束を守っただけや。ワシの任務は無事完了!後はゆっくり休ませてもらうわ。」
「もう・・・だったら、私とも約束して?」
「お?何や?」
真島さんの手を優しく握りながら私は呟く。
「ずっと一緒にいて?もう・・離れたくない。」
「・・・。」
真島さんは諦めたような顔をしながら、私の頭を優しく撫でてくれる。
「ったく・・シエルも物好きやのぉ。」
そしてそのまま・・優しいキスを私に与えてくれる。
「もうシエルを手放す気なんてないで。お前は・・ワシの女や。」
突然の別れを一方的に告げられて1週間。
私は何もやる気が出なくて、仕事もままならなかった。
どうして別れるって言ったの?
あなたが元極道だから?
私の何がいけなかったの?
「はぁ・・。」
それでも仕事をしないと生活ができないのは仕方のない事。
(・・仕事行こ。)
神室町に行くのすら辛いのにそこで仕事しなくちゃいけないなんて・・もう辞めちゃおうかな。
そんな事を思いながら電車に乗って仕事場へ向かう。
「じゃあまたね!シエル!」
「うん、またね!」
さてと・・・今日は金曜日だし、久しぶりに飲んで帰ろうかな。そんな事を思いながら神室町を歩いていると、色んな所に目がいく。
あそこは一緒に食べた焼肉屋。
あそこは一緒に遊んだバッティングセンター。
あそこは一緒に歩いた道。
全部全部、あの人との想い出ばっかり。
「・・っ・・・。」
(やばい泣きそう・・。)
そんな事を考えながら歩いていると、ふと人が少ないのに気がつく。
何だろ・・金曜日なのに?不思議に思い歩き続けると、大通りの方が騒がしいのに気がつく。悲鳴や怒号が聞こえてくる。
(な、何・・?)
騒ぎがある方に近づく。
そこにいたのは、大量のヤクザだった。ヤクザ達が誰かに襲い掛かっているのが見えた。
何でこんなに・・?普段からヤクザの喧嘩はあるけど、こんなになんて・・・。
(・・・・?中央にいる人、見覚えが・・。)
黄色いヘルメットを被り、般若の刺青が背中に彫られている。血だらけの体で、1人で周りのヤクザ達をなぎ倒している。
嘘っ・・あの人、は・・・。
「———真島さんっ・・!」
なんで真島さんが・・・?!
「け、警察に・・!」
携帯を手に取って呼ぼうとすると、何人かが振り向いたのに気がつく。
「おい!あの女サツ呼ぼうとしとるで!」
「抑えろやっ!!」
「!!」
こっちに来る・・!に、逃げなきゃ・・!
あ、足が・・動かなっ・・・!
「い、嫌っ・・・!」
(もうダメッ・・・!!)
思いっきり目を瞑り痛みを覚悟する。
(・・・??)
殴られない・・?
ゆっくり目を開ける。目の前にいたのはさっきのヤクザ・・じゃなかった。
ずっとずっと会いたかった、大好きな人だった。
「真島さ——」
「このド阿呆!!こないなとこおらんで逃げろ!!余計な事すんなっ!!」
「っ!」
初めて怒鳴られた。
真島さんに怒鳴られた事なんてなかった。別れる時でさえ、この人は怒るも泣くもなかった。
自分の事で感情を表に出した事ないくせに・・こんな時に怒られるなんて・・・。
そんなの・・・!!
「うるさいっ!!目の前で大好きな人がボロボロなのに逃げるなんて出来るわけないじゃない!!私はそんな軽い女じゃないわよ!!」
「は、はぁ?!お前、こないな時に何言うとるんや!!」
「こんな時だからよ!!察しがついたわ!この喧嘩が起こるの分かってたから別れるって言ったんでしょ?!」
「!!」
この人は自分の事より他人の事しか考えてない。巻き込みたくなくて別れを選んだんだって、今ので分かった。
「私が怖がるとでも思った?!それで離れるとでも思った?!そんなんで・・そんなんで離れるわけないじゃん!!真島さんのバカ!!このド阿呆!!」
「・・・・・・。」
「おぅテメェらこないな時に何のんびり話しとんねん!!ブチ殺したる!!」
「うっさいわね!!そっちこそ大事な話してるのに邪魔すんじゃないわよ!!」
「な・・何やねんこの女・・!」
・・・・・はっ!!!
思わずヤクザ相手に怒鳴っちゃった・・!!
慌てていると、真島さんは顔を下に向けて体を震わせている。
「ま、真島さん・・??」
「・・・・フヒ。」
「??」
「フヒャーッハッハッハッ!!!」
「?!?!」
な・・何々?!何笑ってるの?!
突然大声で笑った真島さんは———私にキスをしてきた。
「——?!」
な、何でこんな所で・・?!
離れようとしても舌を深く絡ませてきて、私も久しぶりの熱いキスに魅了されて動けなかった。
(血の味がする・・。)
でも・・そんなのどうでもいい。やっと真島さんに会えた・・。
されるがままになっていると、唇を離した真島さんは満面の笑顔で私を見ていた。
「さすがワシの女や。」
「・・!」
「そこで待っとれ。すぐ終わらせるわ。」
「こ、コイツら舐めおって・・!ブチ殺す!!」
真島さんの後ろにいるヤクザ達の怒号がさらに大きくなった。
そんな人達に立ち向かう為立ち上がった真島さんは叫ぶ。
「この女に手ェ出したら、お前らの命はないでぇ!!真島吾朗・・こっからが本気やぁ!!」
「まさか全員倒すなんて思わなかったけど・・無茶しすぎだよ。それで入院なんてどうしようもないじゃん。」
「ええんやそれで。アイツらの目的は分かったし、桐生ちゃんとの約束を守っただけや。ワシの任務は無事完了!後はゆっくり休ませてもらうわ。」
「もう・・・だったら、私とも約束して?」
「お?何や?」
真島さんの手を優しく握りながら私は呟く。
「ずっと一緒にいて?もう・・離れたくない。」
「・・・。」
真島さんは諦めたような顔をしながら、私の頭を優しく撫でてくれる。
「ったく・・シエルも物好きやのぉ。」
そしてそのまま・・優しいキスを私に与えてくれる。
「もうシエルを手放す気なんてないで。お前は・・ワシの女や。」