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「シエルちゃん。」
「どうしました?真島さん。」
私の彼は極道だ。東城会という大きな関東のヤクザ組織の一員。
しかも自分の組を持っているお偉いさんだ。
そんな人と付き合えてるなんて、今考えると凄いよね。
きっかけはしつこくナンパされていたところを助けられて、そこから私の一目惚れ。
何度もアプローチして、やっと付き合えた。そんな日から1ヶ月。
今日はデートの日。デートって言っても真島さんの家でのんびりするだけだけど、それでも充分。
「今日で1ヶ月やな、ワシら付き合い始めて。」
「覚えててくれたんですか?!」
「当たり前やんか。惚れとる女との大事な日やで?忘れるわけないやろ。」
「え?あ、う・・!」
「・・・何やねんその反応。」
「だ、だって・・ほ、ほほ惚れてるって・・!」
こうして2人でのんびりした事あんまりなかったし、面と向かってそんな話したこともなかったから・・凄いドキドキする・・!!
慌てる私の横で、真島さんは真面目な目になって私を見る。それにまた心臓が持たなくてそらそうとしたら、それを防ぐように私の頬に両手を添える。
黒の革手袋をしてるから、その冷たさで自分の頬がいかに赤くなってるかが分かってしまう。
「・・覚えとるか?ワシがシエルちゃんを助けた時のこと。」
「も・・もちろん、覚えてますよ?あれが、真島さんを好きになったきっかけですから・・。」
「実はな、ワシはずっと前からシエルちゃんのこと知っとったんやで。ほんで・・ずっと惚れとったんや。」
「えっ?!」
私のこと知ってたって・・何で?!
「ずっと前、ワシが喧嘩して珍しく怪我した時や。道の路地で傷口抑えとったら、1人の女が近づいてきたんや。ワシを見て怖そうな顔しながら、大丈夫ですか?って言うてくれたんや。そん時の事が忘れられんくてな・・ずっと探しとったんや。」
その言葉に思い出す、数ヶ月前の記憶。
神室町の夜の路地裏。光がなくて暗い所に、男の人が座り込んでいた。声をかけると怪訝そうな顔で見られたのを覚えてる。
奥から「兄さん」と呼ぶ声が聞こえたので、ハンカチだけ渡してその場を去っていた。
あの時の人が、真島さんだったの・・・?
「あん時は、ちゃんと礼言えんですまんかったな。」
「そ、それはいいんですけど・・どうして今まで言ってくれなかったんですか?」
「・・極道だからや。」
「え・・?」
「極道と付き合うっちゅうことは、普通のことやない。こんなワシを好きや言うてくれたんは嬉しいが、この先は分からん。いつ何が起こるかわからんのや。せやから・・言えなかったんや。その話をして、無理にシエルを縛りつける事になったら・・いつかワシの傍から離れる時の足枷になってまうと思って・・。」
「真島さん・・・。」
この人は、私の気持ちを一番に考えてくれている。
足枷なんかじゃない。そんな事にはならない。むしろその気持ちが、今の私にとっては幸せな事。
愛しい気持ちを抑えられず、私は真島さんの唇にキスをする。
真島さんとの・・初めてのキス。
「シエル・・?」
「私は離れる気はありませんよ?それくらい、真島さんの事・・大好きですから。」
「・・アホやなぁ。分かっとるんか?この1ヶ月、まともに会えへんかったんやで?それでもええんか?」
「いいです。真島さんと会えなくなる方が、もっと嫌ですから。」
「・・はぁ・・・ったく、強い女やなぁ。」
そう言うと真島さんは、私を抱きしめ深いキスをする。舌を私の中に入れ、歯から舌から全部舐めたり吸ったりしてくる。
その行為に戸惑いながらも、受け入れる。
真島さんから、初めて求められて嬉しかった。
自分が極道という事に負い目があったから、今までキスとかなかったんだ。
そんなの、考えなくていいのに。
極道だろうが何だろうが、真島さんは真島さんなんだから。私が好きになった、真島吾朗なんだから。
「んっ・・ふっ、んむぅ・・ふぁっ・・!」
「ふっ・・・ヒヒ・・ええ顔やで、シエル・・今まで我慢してた分、覚悟せえよ・・?」
その宣言通り、その日以来真島さんは毎日のように私と会ってくれて、毎回甘い言葉を言ってくれる様になった。
私はその日々が幸せすぎて、離れる気なんて余計にならなかった。
ずっと一緒にいたい。この人と。
その数年後、真島さんはあの時の私が渡したハンカチを渡しくれた。
誓いの指輪と一緒に——
「どうしました?真島さん。」
私の彼は極道だ。東城会という大きな関東のヤクザ組織の一員。
しかも自分の組を持っているお偉いさんだ。
そんな人と付き合えてるなんて、今考えると凄いよね。
きっかけはしつこくナンパされていたところを助けられて、そこから私の一目惚れ。
何度もアプローチして、やっと付き合えた。そんな日から1ヶ月。
今日はデートの日。デートって言っても真島さんの家でのんびりするだけだけど、それでも充分。
「今日で1ヶ月やな、ワシら付き合い始めて。」
「覚えててくれたんですか?!」
「当たり前やんか。惚れとる女との大事な日やで?忘れるわけないやろ。」
「え?あ、う・・!」
「・・・何やねんその反応。」
「だ、だって・・ほ、ほほ惚れてるって・・!」
こうして2人でのんびりした事あんまりなかったし、面と向かってそんな話したこともなかったから・・凄いドキドキする・・!!
慌てる私の横で、真島さんは真面目な目になって私を見る。それにまた心臓が持たなくてそらそうとしたら、それを防ぐように私の頬に両手を添える。
黒の革手袋をしてるから、その冷たさで自分の頬がいかに赤くなってるかが分かってしまう。
「・・覚えとるか?ワシがシエルちゃんを助けた時のこと。」
「も・・もちろん、覚えてますよ?あれが、真島さんを好きになったきっかけですから・・。」
「実はな、ワシはずっと前からシエルちゃんのこと知っとったんやで。ほんで・・ずっと惚れとったんや。」
「えっ?!」
私のこと知ってたって・・何で?!
「ずっと前、ワシが喧嘩して珍しく怪我した時や。道の路地で傷口抑えとったら、1人の女が近づいてきたんや。ワシを見て怖そうな顔しながら、大丈夫ですか?って言うてくれたんや。そん時の事が忘れられんくてな・・ずっと探しとったんや。」
その言葉に思い出す、数ヶ月前の記憶。
神室町の夜の路地裏。光がなくて暗い所に、男の人が座り込んでいた。声をかけると怪訝そうな顔で見られたのを覚えてる。
奥から「兄さん」と呼ぶ声が聞こえたので、ハンカチだけ渡してその場を去っていた。
あの時の人が、真島さんだったの・・・?
「あん時は、ちゃんと礼言えんですまんかったな。」
「そ、それはいいんですけど・・どうして今まで言ってくれなかったんですか?」
「・・極道だからや。」
「え・・?」
「極道と付き合うっちゅうことは、普通のことやない。こんなワシを好きや言うてくれたんは嬉しいが、この先は分からん。いつ何が起こるかわからんのや。せやから・・言えなかったんや。その話をして、無理にシエルを縛りつける事になったら・・いつかワシの傍から離れる時の足枷になってまうと思って・・。」
「真島さん・・・。」
この人は、私の気持ちを一番に考えてくれている。
足枷なんかじゃない。そんな事にはならない。むしろその気持ちが、今の私にとっては幸せな事。
愛しい気持ちを抑えられず、私は真島さんの唇にキスをする。
真島さんとの・・初めてのキス。
「シエル・・?」
「私は離れる気はありませんよ?それくらい、真島さんの事・・大好きですから。」
「・・アホやなぁ。分かっとるんか?この1ヶ月、まともに会えへんかったんやで?それでもええんか?」
「いいです。真島さんと会えなくなる方が、もっと嫌ですから。」
「・・はぁ・・・ったく、強い女やなぁ。」
そう言うと真島さんは、私を抱きしめ深いキスをする。舌を私の中に入れ、歯から舌から全部舐めたり吸ったりしてくる。
その行為に戸惑いながらも、受け入れる。
真島さんから、初めて求められて嬉しかった。
自分が極道という事に負い目があったから、今までキスとかなかったんだ。
そんなの、考えなくていいのに。
極道だろうが何だろうが、真島さんは真島さんなんだから。私が好きになった、真島吾朗なんだから。
「んっ・・ふっ、んむぅ・・ふぁっ・・!」
「ふっ・・・ヒヒ・・ええ顔やで、シエル・・今まで我慢してた分、覚悟せえよ・・?」
その宣言通り、その日以来真島さんは毎日のように私と会ってくれて、毎回甘い言葉を言ってくれる様になった。
私はその日々が幸せすぎて、離れる気なんて余計にならなかった。
ずっと一緒にいたい。この人と。
その数年後、真島さんはあの時の私が渡したハンカチを渡しくれた。
誓いの指輪と一緒に——
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