After Episode
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あれから1週間。
私と吾朗さんは今、とある温泉街に来ている。
「ねぇ吾朗さん!美味しそうな饅頭屋さんあるよ!」
「ホンマやな〜。買うてみるか?」
「うん!」
「ほんならこれ2つくれや。」
『親父と姐さん、2人で旅行したことなかったですよね?たまには息抜きしてくださいっ!』
という西田さんの提案で、お言葉に甘えて2人で一泊二日旅行にきている。知っている人がいない場所でのんびりするのは初めてだから、なんか新鮮でいいな。
吾朗さんもここに来るのは初めてみたいだから、楽しそうな顔をしている。仕事も忙しかったからいいストレス発散になるかな?
「なぁ、なんかオモロい場所あらへんか?」
「そうですねぇ・・でしたらガラス館はいかがでしょう?展示ももちろんですが、グラス作り体験ができますよ。」
「へ〜楽しそう!行ってみない?」
「せやな、行ってみよか。」
「うわぁ・・・!見て見て吾朗さん!ガラスがいっぱい・・!綺麗・・!」
「ほ〜こりゃ大したもんやなぁ。庭園あるみたいやし、少し歩いてみよか?」
無事にグラス作りを終わらせた私達は、庭園を歩いてみる事に。吾朗さん器用だったな・・。
庭園はガラスの壁の道があったり面白いガラスの展示品があったり・・観光客の人もいっぱいだなぁ。ここって凄い人気なんだなぁ。
「しっかし・・この格好落ち着かんわ。」
「流石に神室町以外であの服装をするとアウトだからしょうがないよ。でもカッコいいよ?」
「ヒヒヒ、シエルがそう言うてくれるならこないな格好にした甲斐があるで。六代目に感謝やな。」
流石にいつもの格好だと刺青も見えるから確実にどこも入れなくなっちゃう。
という事で、濃いグレーのジーンズに赤シャツに黒ジャケットにしてもらった。靴はいつものでも違和感はないし・・さすが大吾さんセンスある。
「でも本当に綺麗だね。来てよかった!」
「せやな。まぁワシはシエルがそない笑うてくれとるだけで充分やけどな。」
「も・・もぉ、恥ずかしい事言わないでよ。」
「ホンマの事言うとるだけやで?ワシはシエルが隣で笑うてくれとるだけで、ホンマ充分や。」
「うっ・・・。」
ご、吾朗さん・・・地味に周りの人に見られてるから凄い恥ずかしいんですけど・・・!
そんなの気にせずに手を繋いでくる吾朗さんは、上機嫌なのか鼻歌をしながら歩き続ける。
『プロポーズ、頑張ってください!』
遥ちゃんに言われてからずっと考えてるけど・・どう言えばいいのか分からない。一応贈り物は持ってきてあるけど・・・どういうタイミングで言えばいいの?世の男女はどうしてるんだろ?
そんな事を考えながら吾朗さんを横目で見ると、ボーッとガラスを見つめていた。
・・・気に入ったのかな??
「シエルはまるでガラスみたいやな。」
「え?な、何で?どうしたの急に。」
「昔のシエルは、いつ壊れてもおかしくなかったやろ。精神的にも肉体的にも・・せやけどお前は負けへんかった。自分の強さを持ってずっと生きてきた。・・今でもそうや。片目を失うても足の自由がきかんくても、リハビリや仕事をずっと頑張ってきた。儚くても芯が強い女や・・俺はそう思うとる。」
吾朗さんは真剣な目で私を見てくる。
(私はそんな吾朗さんが思っている程強くない・・・。)
自分の強さがあったわけじゃない。感情を殺していた私に、そんなものあるわけない。
それに今を生きれてるのは吾朗さんの・・吾朗さんやみんなのおかげなんだよ?みんなが私を支えてくれている。みんなが私を助けてくれている。
(私は・・。)
「シエル?」
私の表情の変化に気づいた吾朗さんは足を止める。
私を助けてくれた人。私の愛しい人。
「・・・私は吾朗さんの、吾朗さんやみんなのおかげで今を生きれてる。その優しさに甘えてる私は、弱い人間だよ?生き残れていたのは、それしか選択肢がなかったから。殺し屋だった私にとって生き残る事は当たり前だった。感情が無かった私は・・強くなんかないよ。」
「シエル・・・。」
「もう私は吾朗さんがいないと生きられない。ずっとずっと隣にいたい。・・本当にそう思ってる。」
過去の罪悪感じゃない。罪滅ぼしじゃない。
ただただ純粋に、愛している人と一緒にいたい。
溢れる気持ちが止まらない。
「私、吾朗さんと結婚したい。ずっと隣にいられるように。」
「・・・!」
・・・?吾朗さん驚いた顔をしてる・・?
『ヒソヒソ』
「ねぇ、あの人もしかして告白してる?」
「いや告白っていうより・・・。」
「え〜かっこいいんだけど!白昼堂々と・・!」
「彼氏なんて答えるんだろ・・。」
・・・・・・・あれ??
「・・答えないね。」
「え〜どうするだろ・・!」
「まぁこんな所でプロポーズされるとは思ってないんじゃない?」
「え、まさかの逆プロ?!」
「やばっ、こっちが緊張する・・!」
・・・・・・・。
『私、吾朗さんと結婚したい。』
・・・・・・・。
「・・・!!!!!」
ひ・・人前で・・・プ・・プロポーズ・・しちゃったの・・??
え・・・こここ、これがプロポーズなの・・?!
「ひぇ、あの・・えっと、その・・・!」
どどど、どうしよう・・!!!!
「・・・。」
吾朗さん何も言ってくれない!!
「・・・行くでシエル。」
「・・え・・・?」
踵を返すように手を繋ぎながら出口へ向かう吾朗さん。
その後は何の会話もなくバスに乗り、予約していた旅館へ着いた。
(吾朗さん・・?)
夜になり部屋に運ばれたご飯を食べる時も静かだった。目も合わせてくれず、黙々と食べている。
(・・美味しいのに、美味しく感じれない・・。)
・・言わなければよかった・・・・。
私と吾朗さんは今、とある温泉街に来ている。
「ねぇ吾朗さん!美味しそうな饅頭屋さんあるよ!」
「ホンマやな〜。買うてみるか?」
「うん!」
「ほんならこれ2つくれや。」
『親父と姐さん、2人で旅行したことなかったですよね?たまには息抜きしてくださいっ!』
という西田さんの提案で、お言葉に甘えて2人で一泊二日旅行にきている。知っている人がいない場所でのんびりするのは初めてだから、なんか新鮮でいいな。
吾朗さんもここに来るのは初めてみたいだから、楽しそうな顔をしている。仕事も忙しかったからいいストレス発散になるかな?
「なぁ、なんかオモロい場所あらへんか?」
「そうですねぇ・・でしたらガラス館はいかがでしょう?展示ももちろんですが、グラス作り体験ができますよ。」
「へ〜楽しそう!行ってみない?」
「せやな、行ってみよか。」
「うわぁ・・・!見て見て吾朗さん!ガラスがいっぱい・・!綺麗・・!」
「ほ〜こりゃ大したもんやなぁ。庭園あるみたいやし、少し歩いてみよか?」
無事にグラス作りを終わらせた私達は、庭園を歩いてみる事に。吾朗さん器用だったな・・。
庭園はガラスの壁の道があったり面白いガラスの展示品があったり・・観光客の人もいっぱいだなぁ。ここって凄い人気なんだなぁ。
「しっかし・・この格好落ち着かんわ。」
「流石に神室町以外であの服装をするとアウトだからしょうがないよ。でもカッコいいよ?」
「ヒヒヒ、シエルがそう言うてくれるならこないな格好にした甲斐があるで。六代目に感謝やな。」
流石にいつもの格好だと刺青も見えるから確実にどこも入れなくなっちゃう。
という事で、濃いグレーのジーンズに赤シャツに黒ジャケットにしてもらった。靴はいつものでも違和感はないし・・さすが大吾さんセンスある。
「でも本当に綺麗だね。来てよかった!」
「せやな。まぁワシはシエルがそない笑うてくれとるだけで充分やけどな。」
「も・・もぉ、恥ずかしい事言わないでよ。」
「ホンマの事言うとるだけやで?ワシはシエルが隣で笑うてくれとるだけで、ホンマ充分や。」
「うっ・・・。」
ご、吾朗さん・・・地味に周りの人に見られてるから凄い恥ずかしいんですけど・・・!
そんなの気にせずに手を繋いでくる吾朗さんは、上機嫌なのか鼻歌をしながら歩き続ける。
『プロポーズ、頑張ってください!』
遥ちゃんに言われてからずっと考えてるけど・・どう言えばいいのか分からない。一応贈り物は持ってきてあるけど・・・どういうタイミングで言えばいいの?世の男女はどうしてるんだろ?
そんな事を考えながら吾朗さんを横目で見ると、ボーッとガラスを見つめていた。
・・・気に入ったのかな??
「シエルはまるでガラスみたいやな。」
「え?な、何で?どうしたの急に。」
「昔のシエルは、いつ壊れてもおかしくなかったやろ。精神的にも肉体的にも・・せやけどお前は負けへんかった。自分の強さを持ってずっと生きてきた。・・今でもそうや。片目を失うても足の自由がきかんくても、リハビリや仕事をずっと頑張ってきた。儚くても芯が強い女や・・俺はそう思うとる。」
吾朗さんは真剣な目で私を見てくる。
(私はそんな吾朗さんが思っている程強くない・・・。)
自分の強さがあったわけじゃない。感情を殺していた私に、そんなものあるわけない。
それに今を生きれてるのは吾朗さんの・・吾朗さんやみんなのおかげなんだよ?みんなが私を支えてくれている。みんなが私を助けてくれている。
(私は・・。)
「シエル?」
私の表情の変化に気づいた吾朗さんは足を止める。
私を助けてくれた人。私の愛しい人。
「・・・私は吾朗さんの、吾朗さんやみんなのおかげで今を生きれてる。その優しさに甘えてる私は、弱い人間だよ?生き残れていたのは、それしか選択肢がなかったから。殺し屋だった私にとって生き残る事は当たり前だった。感情が無かった私は・・強くなんかないよ。」
「シエル・・・。」
「もう私は吾朗さんがいないと生きられない。ずっとずっと隣にいたい。・・本当にそう思ってる。」
過去の罪悪感じゃない。罪滅ぼしじゃない。
ただただ純粋に、愛している人と一緒にいたい。
溢れる気持ちが止まらない。
「私、吾朗さんと結婚したい。ずっと隣にいられるように。」
「・・・!」
・・・?吾朗さん驚いた顔をしてる・・?
『ヒソヒソ』
「ねぇ、あの人もしかして告白してる?」
「いや告白っていうより・・・。」
「え〜かっこいいんだけど!白昼堂々と・・!」
「彼氏なんて答えるんだろ・・。」
・・・・・・・あれ??
「・・答えないね。」
「え〜どうするだろ・・!」
「まぁこんな所でプロポーズされるとは思ってないんじゃない?」
「え、まさかの逆プロ?!」
「やばっ、こっちが緊張する・・!」
・・・・・・・。
『私、吾朗さんと結婚したい。』
・・・・・・・。
「・・・!!!!!」
ひ・・人前で・・・プ・・プロポーズ・・しちゃったの・・??
え・・・こここ、これがプロポーズなの・・?!
「ひぇ、あの・・えっと、その・・・!」
どどど、どうしよう・・!!!!
「・・・。」
吾朗さん何も言ってくれない!!
「・・・行くでシエル。」
「・・え・・・?」
踵を返すように手を繋ぎながら出口へ向かう吾朗さん。
その後は何の会話もなくバスに乗り、予約していた旅館へ着いた。
(吾朗さん・・?)
夜になり部屋に運ばれたご飯を食べる時も静かだった。目も合わせてくれず、黙々と食べている。
(・・美味しいのに、美味しく感じれない・・。)
・・言わなければよかった・・・・。