外伝ー隻眼物語ー
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「おう、八神ちゃん見んかったか?」
「八神隊長でしたら、預かった手紙を持って自室へ向かいました。」
「またかいな・・分かったわ。」
ホンマ八神ちゃんは人気者やのぉ・・・。返事は書けんのに全部読んだるなんて律儀やな。
しっかし・・・この間のシエルちゃん、かわえかったなぁ・・・自分から口付けなんて慣れてへんのに一生懸命・・・アカン、これから仕事の話するんに襲ってしまいそうや。ここは抑えるんやで!
「八神ちゃんおるか?」
・・・・?
「八神ちゃん?入るで?」
・・・何やおかしいな。全く反応あらへん。さっきの隊員、自室におる言うてたよな?
「・・・?おい・・・———?!」
戸を開けると——ワシの惚れとる女が、苦しみながら俯いとった。
「八神ちゃん?!おい、八神ちゃん?!どないしたんや八神ちゃん?!」
慌てて抱き上げるが、八神ちゃんは声が出ない程息苦しそうにしとる。ワシの方に手を差し伸べてくるが、その手を握りしめる事しかできん。
何なんやこれ、急にどないしたんや・・!どうすればええ、どうすればええんや!!
「騒がしいぞ総司、何をして——!?」
こないな時に歳ちゃんが来るんかい・・!せやけど助かった、歳ちゃんならええ知恵教えてくれるハズや!
「総司、体を上げるな!」
「はっ?!え、はっ・・?!」
体を上げるなて・・えっいきなり言われても分からへん!!
「ちっ・・どけっ!」
歳ちゃんはワシから八神ちゃんを奪い横にした後——口付けをした。
(・・・・。)
はぁぁああぁ?!
「なっ・・・歳ちゃん・・?!」
なななな、なんで口付けや?!
戸惑うワシを無視して、何度も口付けを繰り返す。
「ふっ・・・うっ・・・!」
「もう少しだ、頑張るんだシエル・・・!」
そのうち少しずつシエルちゃんの息遣いが落ち着いてきよった。
歳ちゃんはワシの仮眠布団を取り出しそこにシエルを寝かす。
「過呼吸だ。もう少し落ち着くまで横にさせるんだ。」
・・・ほ~・・・その為の口付けやったんか・・・。
・・・ほ~~~・・・・・・。
「・・・なんだ総司その顔は。」
「・・・何でもあらへん。」
(嫉妬した言うたらそれどころじゃないだろって怒るんやろから絶対言わん。)
「八神君、今日は落ち着いたら帰るんだ。隊の指示は斎藤君にやらせる。」
「・・・ひじ・・か・・・。」
「無理に話さなくていい。総司、落ち着いたら一緒に帰ってやれ。任せたぞ。」
そう言うと歳ちゃんは、騒ぎのせいで集まってきた隊士達を追い払いながら部屋を離れてた。
何はともあれ、シエルちゃんはなんとか無事のようやな・・・けど、まだ辛そうや・・・。
「大丈夫か?しんどいか?」
「・・・な、なんとか・・・。」
なんとか、やないやろ・・・そない苦しそうな顔して、無理する必要あらへんがな・・・。見てて辛うなってくるわ・・。
「・・・せや、水飲むか?持ってきたる。」
「——!いやっ・・・!おき、たさ・・・!」
「・・・シエル・・・?」
「おねがっ・・今、ひと・・・り、いやっ・・・。」
ワシの羽織を掴むシエルの手の握る力は弱々しく、小さく震えとった。
さすがに、この状態のシエルを一人にはできんか。
「大丈夫や。ここにおる。・・・もう少し休んだら帰ろな?」
「・・・はい・・・。」
シエルの横に一緒に寝転がり、その震える手を優しく握る。
(・・・冷たい手や・・。)
こない冷えるほど、何を怖がってるんや。
何がシエルを怖がらせるんや。誰が・・・ワシのシエルにこんな怖い思いさせとるんや・・・。
もっとずっと傍にいてやりたい。せやけど屯所内で一緒にいすぎる事を気にしているシエルは、八神ちゃんの時はワシを頼ってくれへん。隊長になってから特にや。八神ちゃんとおる時はどうしても喧嘩になる事が多いから、仕事に支障したらアカンと思うシエルちゃんなりの配慮や。
それは分かっとる。けど・・・
(そないな事、どうでもええのに・・・・。)
シエル・・・ワシは・・・ワシはお前を・・・・ずっと守ってやりたい。
「八神隊長でしたら、預かった手紙を持って自室へ向かいました。」
「またかいな・・分かったわ。」
ホンマ八神ちゃんは人気者やのぉ・・・。返事は書けんのに全部読んだるなんて律儀やな。
しっかし・・・この間のシエルちゃん、かわえかったなぁ・・・自分から口付けなんて慣れてへんのに一生懸命・・・アカン、これから仕事の話するんに襲ってしまいそうや。ここは抑えるんやで!
「八神ちゃんおるか?」
・・・・?
「八神ちゃん?入るで?」
・・・何やおかしいな。全く反応あらへん。さっきの隊員、自室におる言うてたよな?
「・・・?おい・・・———?!」
戸を開けると——ワシの惚れとる女が、苦しみながら俯いとった。
「八神ちゃん?!おい、八神ちゃん?!どないしたんや八神ちゃん?!」
慌てて抱き上げるが、八神ちゃんは声が出ない程息苦しそうにしとる。ワシの方に手を差し伸べてくるが、その手を握りしめる事しかできん。
何なんやこれ、急にどないしたんや・・!どうすればええ、どうすればええんや!!
「騒がしいぞ総司、何をして——!?」
こないな時に歳ちゃんが来るんかい・・!せやけど助かった、歳ちゃんならええ知恵教えてくれるハズや!
「総司、体を上げるな!」
「はっ?!え、はっ・・?!」
体を上げるなて・・えっいきなり言われても分からへん!!
「ちっ・・どけっ!」
歳ちゃんはワシから八神ちゃんを奪い横にした後——口付けをした。
(・・・・。)
はぁぁああぁ?!
「なっ・・・歳ちゃん・・?!」
なななな、なんで口付けや?!
戸惑うワシを無視して、何度も口付けを繰り返す。
「ふっ・・・うっ・・・!」
「もう少しだ、頑張るんだシエル・・・!」
そのうち少しずつシエルちゃんの息遣いが落ち着いてきよった。
歳ちゃんはワシの仮眠布団を取り出しそこにシエルを寝かす。
「過呼吸だ。もう少し落ち着くまで横にさせるんだ。」
・・・ほ~・・・その為の口付けやったんか・・・。
・・・ほ~~~・・・・・・。
「・・・なんだ総司その顔は。」
「・・・何でもあらへん。」
(嫉妬した言うたらそれどころじゃないだろって怒るんやろから絶対言わん。)
「八神君、今日は落ち着いたら帰るんだ。隊の指示は斎藤君にやらせる。」
「・・・ひじ・・か・・・。」
「無理に話さなくていい。総司、落ち着いたら一緒に帰ってやれ。任せたぞ。」
そう言うと歳ちゃんは、騒ぎのせいで集まってきた隊士達を追い払いながら部屋を離れてた。
何はともあれ、シエルちゃんはなんとか無事のようやな・・・けど、まだ辛そうや・・・。
「大丈夫か?しんどいか?」
「・・・な、なんとか・・・。」
なんとか、やないやろ・・・そない苦しそうな顔して、無理する必要あらへんがな・・・。見てて辛うなってくるわ・・。
「・・・せや、水飲むか?持ってきたる。」
「——!いやっ・・・!おき、たさ・・・!」
「・・・シエル・・・?」
「おねがっ・・今、ひと・・・り、いやっ・・・。」
ワシの羽織を掴むシエルの手の握る力は弱々しく、小さく震えとった。
さすがに、この状態のシエルを一人にはできんか。
「大丈夫や。ここにおる。・・・もう少し休んだら帰ろな?」
「・・・はい・・・。」
シエルの横に一緒に寝転がり、その震える手を優しく握る。
(・・・冷たい手や・・。)
こない冷えるほど、何を怖がってるんや。
何がシエルを怖がらせるんや。誰が・・・ワシのシエルにこんな怖い思いさせとるんや・・・。
もっとずっと傍にいてやりたい。せやけど屯所内で一緒にいすぎる事を気にしているシエルは、八神ちゃんの時はワシを頼ってくれへん。隊長になってから特にや。八神ちゃんとおる時はどうしても喧嘩になる事が多いから、仕事に支障したらアカンと思うシエルちゃんなりの配慮や。
それは分かっとる。けど・・・
(そないな事、どうでもええのに・・・・。)
シエル・・・ワシは・・・ワシはお前を・・・・ずっと守ってやりたい。