第四部 私と俺とあの人の未来
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「・・・ん・・・。」
目が覚めて、ここが寺田屋という事が分かった。
どうして寺田屋に・・私、近江屋で意識を失って・・・それから・・・どうやってここに?
混乱していると、そこにおりょうさんが部屋に入ってくる。
「あっ・・目ぇ覚めた?良かった・・。」
「おりょうさん・・・あの、私はどれくらい・・そもそもどうやってここに・・?」
「寝てたんはほんの一刻くらいや。沖田はんが抱えて連れ帰ってきたんよ。」
「・・そう、ですか・・・あの、沖田さん達は?」
「桂はんの所行く言うてたわ。報告するんやって。もうじき帰ってくると思う。」
「・・分かりました・・。」
総司さん・・・意識を失う前に、総司さんの声が聞こえてた。
・・・きっと、怒ってるだろうな・・無理しないって約束破って、挙句の果てに人質にされて斎藤さんの邪魔をしてしまった・・。
結局、あの後武市達はどうしたんだろう・・・。
考え込んでいると、おりょうさんが私をじっと見ているのに気がつく。
・・・何だろう?
「・・・あんなシエルさん。ずっと言いたかった事があるんやけど・・。」
「何ですか?」
「・・・その・・敬語、やめへんか?」
「へ?」
「うちら・・もう、友達やろ?シエル・・ちゃんと、もっと仲良くなりたいんや。こんな時に言うのも変やけど・・ええやろか?」
友達・・・友達・・!
そう思ってくれてるの・・?!
「・・う、うん!・・おりょうちゃん!」
「!・・えへへっ。」
確かにこんな時だけど・・・嬉しいなぁ・・。
そこから話題になったのは、あの後のおりょうちゃんの話と今後の事だった。
おりょうちゃんは無事に合図を出した後、薩長の二人と一緒に無事脱出できたらしい。後から合流した中岡さんは怪我を負ったらしいけど、命に別状はなかったみたい。
総司さん達がその後討ち入りがどうなったかは、おりょうちゃんも知らない。
「そっか・・じゃあ、総司さん達が戻ってこないと分からないね。」
「・・シエルちゃん・・一さんが、武市さんを追う言うたら・・うち、どうしたらええと思う?」
おりょうちゃん・・?
「うちは一緒に行ってもしょうがないし・・帰ってきて言うても、ええんやろか・・。」
・・・そうだよね・・。武市を追うって事は、そのまま帰ってこれる保証がない。
戦い次第では、もう会えなくなる事もあり得る。
好きな人に、会えなくなるかもって・・嫌だよね・・。
「・・言っても、いいと思う。その方が斎藤さんも頑張れたりする・・・かもしれない。」
「頑張れる?」
「私は、新撰組で総司さんの為に戦っていた。あの人の為なら、私は何でもできると思ってた。・・少し違うかもしれないけど、斎藤さんもそうなるかも・・・ごめんね、何て言えばいいか・・。」
「・・・ううん、そないな事ないよ!・・そっか・・うん、ありがとう・・。」
おりょうちゃんはいっぱいの笑顔だった。
・・・好きな人の事を考えると、こんな顔するんだなぁ。
私と話をしている時の総司さんとちょっと雰囲気が似てるかも。
(・・私も、こんな顔してるのかな・・。)
「シエルちゃんはどないするん?」
「え?」
「・・・もし沖田さん達も行く言うたら・・シエルちゃんは一緒に行くん?」
「・・・私は・・・。」
もし総司さんも行くって言ったら・・私は・・・。
その時、階段を駆け上がってくる音が聞こえてきた。その足音は私達のいる部屋の前までそのまま聞こえてきて、勢いよく戸が開かれる。戸を開いたのは——総司さんだった。
総司さんは私の顔を見て、そのまま抱きついてくる。
「シエル・・・!良かった、起きたんやな・・無事やったんやな・・・良かった・・!」
「・・総司さん・・・ごめんなさい・・!私、約束・・。」
「ええ。どうでもええ。お前が無事なら、それでええ。・・・良かった・・・。」
そういう総司さんは、ずっと私を抱きしめていた。
どうでもいいって、絶対嘘だ。怒ってないにしても・・すごく心配かけちゃった・・こんなに震えさせて・・・。
おりょうちゃんは気を遣ってくれたのか、静かに部屋を出てくれた。
(総司さんも・・怪我無さそう・・・よかった・・。)
それから私達は、斎藤さん達が部屋に入ってくるまで抱きしめ合っていた。
目が覚めて、ここが寺田屋という事が分かった。
どうして寺田屋に・・私、近江屋で意識を失って・・・それから・・・どうやってここに?
混乱していると、そこにおりょうさんが部屋に入ってくる。
「あっ・・目ぇ覚めた?良かった・・。」
「おりょうさん・・・あの、私はどれくらい・・そもそもどうやってここに・・?」
「寝てたんはほんの一刻くらいや。沖田はんが抱えて連れ帰ってきたんよ。」
「・・そう、ですか・・・あの、沖田さん達は?」
「桂はんの所行く言うてたわ。報告するんやって。もうじき帰ってくると思う。」
「・・分かりました・・。」
総司さん・・・意識を失う前に、総司さんの声が聞こえてた。
・・・きっと、怒ってるだろうな・・無理しないって約束破って、挙句の果てに人質にされて斎藤さんの邪魔をしてしまった・・。
結局、あの後武市達はどうしたんだろう・・・。
考え込んでいると、おりょうさんが私をじっと見ているのに気がつく。
・・・何だろう?
「・・・あんなシエルさん。ずっと言いたかった事があるんやけど・・。」
「何ですか?」
「・・・その・・敬語、やめへんか?」
「へ?」
「うちら・・もう、友達やろ?シエル・・ちゃんと、もっと仲良くなりたいんや。こんな時に言うのも変やけど・・ええやろか?」
友達・・・友達・・!
そう思ってくれてるの・・?!
「・・う、うん!・・おりょうちゃん!」
「!・・えへへっ。」
確かにこんな時だけど・・・嬉しいなぁ・・。
そこから話題になったのは、あの後のおりょうちゃんの話と今後の事だった。
おりょうちゃんは無事に合図を出した後、薩長の二人と一緒に無事脱出できたらしい。後から合流した中岡さんは怪我を負ったらしいけど、命に別状はなかったみたい。
総司さん達がその後討ち入りがどうなったかは、おりょうちゃんも知らない。
「そっか・・じゃあ、総司さん達が戻ってこないと分からないね。」
「・・シエルちゃん・・一さんが、武市さんを追う言うたら・・うち、どうしたらええと思う?」
おりょうちゃん・・?
「うちは一緒に行ってもしょうがないし・・帰ってきて言うても、ええんやろか・・。」
・・・そうだよね・・。武市を追うって事は、そのまま帰ってこれる保証がない。
戦い次第では、もう会えなくなる事もあり得る。
好きな人に、会えなくなるかもって・・嫌だよね・・。
「・・言っても、いいと思う。その方が斎藤さんも頑張れたりする・・・かもしれない。」
「頑張れる?」
「私は、新撰組で総司さんの為に戦っていた。あの人の為なら、私は何でもできると思ってた。・・少し違うかもしれないけど、斎藤さんもそうなるかも・・・ごめんね、何て言えばいいか・・。」
「・・・ううん、そないな事ないよ!・・そっか・・うん、ありがとう・・。」
おりょうちゃんはいっぱいの笑顔だった。
・・・好きな人の事を考えると、こんな顔するんだなぁ。
私と話をしている時の総司さんとちょっと雰囲気が似てるかも。
(・・私も、こんな顔してるのかな・・。)
「シエルちゃんはどないするん?」
「え?」
「・・・もし沖田さん達も行く言うたら・・シエルちゃんは一緒に行くん?」
「・・・私は・・・。」
もし総司さんも行くって言ったら・・私は・・・。
その時、階段を駆け上がってくる音が聞こえてきた。その足音は私達のいる部屋の前までそのまま聞こえてきて、勢いよく戸が開かれる。戸を開いたのは——総司さんだった。
総司さんは私の顔を見て、そのまま抱きついてくる。
「シエル・・・!良かった、起きたんやな・・無事やったんやな・・・良かった・・!」
「・・総司さん・・・ごめんなさい・・!私、約束・・。」
「ええ。どうでもええ。お前が無事なら、それでええ。・・・良かった・・・。」
そういう総司さんは、ずっと私を抱きしめていた。
どうでもいいって、絶対嘘だ。怒ってないにしても・・すごく心配かけちゃった・・こんなに震えさせて・・・。
おりょうちゃんは気を遣ってくれたのか、静かに部屋を出てくれた。
(総司さんも・・怪我無さそう・・・よかった・・。)
それから私達は、斎藤さん達が部屋に入ってくるまで抱きしめ合っていた。