第三部 武士達の最後
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それから三人は、今日起きた出来事を話してくれた。
新撰組参謀・伊東甲子太郎、五番隊隊長・武田観柳斎、八番隊隊長・藤堂平助の裏切り。
隊士達のほとんどを引き連れて”御陵衛士”を作った。
でも——藤堂さんの裏切りは、近藤さんの指示だった。伊東さんが繋がっているかもしれない”もう一人の坂本龍馬”をあぶり出す為の作戦。あの火事は伊東さんの仕業で、近藤さんの指示じゃなかった。
「近藤さんは・・・私達の約束を守ってくれていたんですね。」
「一ちゃんが教えてくれたんや。勇ちゃんの最後に立ち会えたん一ちゃんだけやからな。」
「そっか・・・良かった・・・・。」
そこからみんなで話し合って決めたのは、”もう一人の坂本龍馬”をあぶり出す近藤さんの作戦を引き継ぐこと。
大政奉還がなされたことで、結託していた薩摩と長州は幕府と戦う必要がなくなった。それをよく思わない坂本龍馬は二つの藩の代表、桂小五郎と西郷吉之助と会合を開くらしい。
「でも・・・どうやって?」
「斎藤君の同郷で中岡という男がいる。”ほとぐらふ”を使って二人をその気にさせて、こちらで準備した会合場所に誘き出す。斎藤君は薩長の二人と面識があるらしいからな。」
「”ほとぐらふ”?」
「自身の姿を映し出した不思議な紙だ。そこに映っていたのは斎藤君の兄弟分らしい。」
「そいつがワシらの追うてた奴や。源さんを殺した・・・もう一人の坂本龍馬や。」
斎藤さんの兄弟分・・・それが、源さんを殺した張本人・・・。
「中岡と平助の報告を待っとるんやが・・遅いの・・。」
・・・とんでもない事になってる。
斎藤さんは、その兄弟と戦うことになるはず。大丈夫なのかな・・斎藤さんは、そんな人と戦えるのかな。
「シエル、寒ないか?」
「は、はい。」
・・・・そういえば私、ずっと総司さんの羽織の中にいる・・・。
「そ、総司さん・・そろそろ離れます、充分温まったので・・。」
「あ?何でや?」
「いやその・・冷静に考えると、お二人の前で・・・。」
「別にええやろ。ヒヒッ逆に見せつけたろやないか。」
「えっ・・・。」
「総司、シエルが困っとるやないか。」
「今は作戦中だ。気を引き締めろ。」
「何や二人とも、嫉妬しとるんか?」
そ、総司さん・・怒られてるのに離さない・・!
「・・・誰か来た。」
土方さんが屯所門を見て呟く。
そこには見覚えのない男の人が走りこんできた。・・・もしかして、あの人が中岡さん?
「何でお前が来るんや?平助はどないした?」
「はぁ・・早く、寺田屋に・・!藤堂が・・!」
「?!」
「行くで!シエルも!手離すんやないで!」
「はっはい!」
藤堂さん・・・何があったの・・?!
総司さんに手を引っ張られ、私達は寺田屋へ向かった。
新撰組参謀・伊東甲子太郎、五番隊隊長・武田観柳斎、八番隊隊長・藤堂平助の裏切り。
隊士達のほとんどを引き連れて”御陵衛士”を作った。
でも——藤堂さんの裏切りは、近藤さんの指示だった。伊東さんが繋がっているかもしれない”もう一人の坂本龍馬”をあぶり出す為の作戦。あの火事は伊東さんの仕業で、近藤さんの指示じゃなかった。
「近藤さんは・・・私達の約束を守ってくれていたんですね。」
「一ちゃんが教えてくれたんや。勇ちゃんの最後に立ち会えたん一ちゃんだけやからな。」
「そっか・・・良かった・・・・。」
そこからみんなで話し合って決めたのは、”もう一人の坂本龍馬”をあぶり出す近藤さんの作戦を引き継ぐこと。
大政奉還がなされたことで、結託していた薩摩と長州は幕府と戦う必要がなくなった。それをよく思わない坂本龍馬は二つの藩の代表、桂小五郎と西郷吉之助と会合を開くらしい。
「でも・・・どうやって?」
「斎藤君の同郷で中岡という男がいる。”ほとぐらふ”を使って二人をその気にさせて、こちらで準備した会合場所に誘き出す。斎藤君は薩長の二人と面識があるらしいからな。」
「”ほとぐらふ”?」
「自身の姿を映し出した不思議な紙だ。そこに映っていたのは斎藤君の兄弟分らしい。」
「そいつがワシらの追うてた奴や。源さんを殺した・・・もう一人の坂本龍馬や。」
斎藤さんの兄弟分・・・それが、源さんを殺した張本人・・・。
「中岡と平助の報告を待っとるんやが・・遅いの・・。」
・・・とんでもない事になってる。
斎藤さんは、その兄弟と戦うことになるはず。大丈夫なのかな・・斎藤さんは、そんな人と戦えるのかな。
「シエル、寒ないか?」
「は、はい。」
・・・・そういえば私、ずっと総司さんの羽織の中にいる・・・。
「そ、総司さん・・そろそろ離れます、充分温まったので・・。」
「あ?何でや?」
「いやその・・冷静に考えると、お二人の前で・・・。」
「別にええやろ。ヒヒッ逆に見せつけたろやないか。」
「えっ・・・。」
「総司、シエルが困っとるやないか。」
「今は作戦中だ。気を引き締めろ。」
「何や二人とも、嫉妬しとるんか?」
そ、総司さん・・怒られてるのに離さない・・!
「・・・誰か来た。」
土方さんが屯所門を見て呟く。
そこには見覚えのない男の人が走りこんできた。・・・もしかして、あの人が中岡さん?
「何でお前が来るんや?平助はどないした?」
「はぁ・・早く、寺田屋に・・!藤堂が・・!」
「?!」
「行くで!シエルも!手離すんやないで!」
「はっはい!」
藤堂さん・・・何があったの・・?!
総司さんに手を引っ張られ、私達は寺田屋へ向かった。