第三部 武士達の最後
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日も完全に暮れて夜になった。
その場から動けず、広間前の階段に座り込んでしまっている。
・・・もうみんな、ここには来ないのかな。そうだよね、新撰組は分裂したんだ。きっと、もうここは必要ない場所なんだ。
きっと・・・もう・・・———
「シエルっ!!」
「?!」
顔を上げた先にいるのは、土方さん、永倉さん———総司さんだった。
あぁ・・・やっと会えた・・・。
「ここで何してるんや?!家で待っとれ言うたやろ!体もこない冷えて・・・いつからおったんや、風邪ひくやろ?!」
そういう総司さんの顔は、怒っているのと同時に私を心配してくれていた。
目の前にいる。総司さんがいる。みんながいる。
「落ち着け総司。」
「落ち着けるか歳ちゃん!・・・家寄ったらおらんかったから心配したんやぞ?!」
「せやけど、まさか土方はんの思った通りここにおったとはな・・。」
会話してる。新撰組のみんながちゃんと目の前にいる。
私は——独り取り残されたわけじゃなかった。
「うっ・・そ、総司さんっ・・!みんな・・っ・・うわあぁぁん!!」
私は総司さんに泣きついた。
やっと会えた。新撰組に、総司さんに会えた。その安堵でさっきまでの恐怖がなくなって、涙が止まらない。
「シエル、君には確か休むよう伝えたはずだ。どうして屯所に?」
「・・ま、街の様子が気になって・・・歩いていたら、・・隊士達が、違う羽織を着ていて・・・。」
「!・・見たのか、アイツらを。」
「そ、それで屯所に来たら、誰もいなくて・・・ま、街では・・近藤さんが・・死んだって・・・!」
「・・近藤さんの事も、知ったんやな。」
「・・・屯所で待ってても、誰も来なくて・・でも、離れられなくて・・・!怖くて・・・!わ、私は、独り、なんだって・・思って・・・!」
そう言って見上げて総司さんの顔を見たら、さっきの怒りと心配の表情じゃなかった。
——悲しそうな顔だった。源さんの時に見たのと同じ、悲しい顔だった。
近藤さんが亡くなって・・・新撰組は壊滅して・・・家で待ってるはずの私もここにいて・・・・。
怒るし、悲しいよね・・・心配もかけて・・そんな事考えずに、私は勝手に行動して・・・待ってるって約束も守らずに・・。
「ご・・ごめんなさっ・・・ま、待てなくて・・ごめんなさいぃ・・!!」
「・・・謝らんでええ・・・遅うなってごめんな・・怖かったな・・・すまんかった。」
「うっ・・ぐすっ・・うわあぁん!!」
泣きじゃくる私を総司さんは優しく抱きしめてくれて、土方さんと永倉さんも優しく背を触れてくれている。
・・江戸でも、斎藤さんが触れてくれてたな・・・。
寒さで冷えていた私の体は、みんなの優しさで少しずつ戻ってきていた。
その場から動けず、広間前の階段に座り込んでしまっている。
・・・もうみんな、ここには来ないのかな。そうだよね、新撰組は分裂したんだ。きっと、もうここは必要ない場所なんだ。
きっと・・・もう・・・———
「シエルっ!!」
「?!」
顔を上げた先にいるのは、土方さん、永倉さん———総司さんだった。
あぁ・・・やっと会えた・・・。
「ここで何してるんや?!家で待っとれ言うたやろ!体もこない冷えて・・・いつからおったんや、風邪ひくやろ?!」
そういう総司さんの顔は、怒っているのと同時に私を心配してくれていた。
目の前にいる。総司さんがいる。みんながいる。
「落ち着け総司。」
「落ち着けるか歳ちゃん!・・・家寄ったらおらんかったから心配したんやぞ?!」
「せやけど、まさか土方はんの思った通りここにおったとはな・・。」
会話してる。新撰組のみんながちゃんと目の前にいる。
私は——独り取り残されたわけじゃなかった。
「うっ・・そ、総司さんっ・・!みんな・・っ・・うわあぁぁん!!」
私は総司さんに泣きついた。
やっと会えた。新撰組に、総司さんに会えた。その安堵でさっきまでの恐怖がなくなって、涙が止まらない。
「シエル、君には確か休むよう伝えたはずだ。どうして屯所に?」
「・・ま、街の様子が気になって・・・歩いていたら、・・隊士達が、違う羽織を着ていて・・・。」
「!・・見たのか、アイツらを。」
「そ、それで屯所に来たら、誰もいなくて・・・ま、街では・・近藤さんが・・死んだって・・・!」
「・・近藤さんの事も、知ったんやな。」
「・・・屯所で待ってても、誰も来なくて・・でも、離れられなくて・・・!怖くて・・・!わ、私は、独り、なんだって・・思って・・・!」
そう言って見上げて総司さんの顔を見たら、さっきの怒りと心配の表情じゃなかった。
——悲しそうな顔だった。源さんの時に見たのと同じ、悲しい顔だった。
近藤さんが亡くなって・・・新撰組は壊滅して・・・家で待ってるはずの私もここにいて・・・・。
怒るし、悲しいよね・・・心配もかけて・・そんな事考えずに、私は勝手に行動して・・・待ってるって約束も守らずに・・。
「ご・・ごめんなさっ・・・ま、待てなくて・・ごめんなさいぃ・・!!」
「・・・謝らんでええ・・・遅うなってごめんな・・怖かったな・・・すまんかった。」
「うっ・・ぐすっ・・うわあぁん!!」
泣きじゃくる私を総司さんは優しく抱きしめてくれて、土方さんと永倉さんも優しく背を触れてくれている。
・・江戸でも、斎藤さんが触れてくれてたな・・・。
寒さで冷えていた私の体は、みんなの優しさで少しずつ戻ってきていた。