第三部 武士達の最後
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「ご馳走様でした。とても美味しかったです。あの、お代はいくらですか?」
「いや、お代はええです!」
「え・・・でも・・・。」
「ええてええて、今はみんな協力し合う時や。商売やってる場合やない。元気になってくれたんなら、それで充分や!あ、その代わり店が無事直ったら、また食べきてな?」
「!・・・分かりました・・きっと、また来ます。」
改めてお礼を言い、お店をあとにした。
・・・そろそろ帰らないと、総司さんが帰ってくるかもしれない。日も暮れ始めてる、早く帰ろう。
「・・・あれ?あれって・・・。」
視線の先には、刀を持った人達の集団があった。
(あの人達って・・・八番隊の?でも、あの緑の羽織は・・?)
新撰組の浅葱色じゃなくて、見た事のない緑の羽織・・・背中に何か書いてある・・・・”御陵衛士”?
何それ・・・聞いたことない・・・なんで新撰組の平隊士があんなの着てるの?
「あ、あの・・あの人達は一体・・?」
「あぁ、何や新撰組のほとんどがあの羽織着とるんや。噂じゃ内部分裂したらしいがのぉ。」
え・・内部分裂・・・?
何、その話・・・?!
「確か新撰組の局長、祇園で死んだんやろ?不逞浪士に斬られたとか。」
「あ~そう言えば言うとったな。それで分裂か?」
———え?
「ちょっと待ってください・・・局長が、死んだ?」
「そうらしいで。隊士が遺体を運んどるとこ見たらしいで。」
近藤さんは・・・死んだ・・?何を言ってるの?
あの近藤さんが、死んだ?
『お前さん、八神吾朗として生きていく覚悟はあるか?』
近藤さんは、新撰組を騙していた私を吾朗として生かしてくれた。
剣の腕だって、土方さんから聞いた限りだけど相当なものだったはず。
『・・・・茨の道を歩く覚悟ってやつか。』
私の女として生きたいって我儘も許してくれた。
その後も、私達のことを気にしてくれていた。
『お前の中で総司への・・新撰組への想いは変わっちまったか?』
総司さんと新撰組の真実を教えてくれた時も、その後を強制させる訳じゃなくて私の気持ちを確認してくれた。
人徳があって、器量もあって、頭も良くて・・・新撰組局長として絶対の存在だった。
(その近藤さんが・・・本当に死んだの?)
そんな・・そんなの信じられない・・近藤さんが死ぬわけない・・!
「あ、おい!」
私は掛けられた声を無視して屯所へ走っていった。
近藤さんの死を確認する為に、新撰組の実態を確認する為に。
「いや、お代はええです!」
「え・・・でも・・・。」
「ええてええて、今はみんな協力し合う時や。商売やってる場合やない。元気になってくれたんなら、それで充分や!あ、その代わり店が無事直ったら、また食べきてな?」
「!・・・分かりました・・きっと、また来ます。」
改めてお礼を言い、お店をあとにした。
・・・そろそろ帰らないと、総司さんが帰ってくるかもしれない。日も暮れ始めてる、早く帰ろう。
「・・・あれ?あれって・・・。」
視線の先には、刀を持った人達の集団があった。
(あの人達って・・・八番隊の?でも、あの緑の羽織は・・?)
新撰組の浅葱色じゃなくて、見た事のない緑の羽織・・・背中に何か書いてある・・・・”御陵衛士”?
何それ・・・聞いたことない・・・なんで新撰組の平隊士があんなの着てるの?
「あ、あの・・あの人達は一体・・?」
「あぁ、何や新撰組のほとんどがあの羽織着とるんや。噂じゃ内部分裂したらしいがのぉ。」
え・・内部分裂・・・?
何、その話・・・?!
「確か新撰組の局長、祇園で死んだんやろ?不逞浪士に斬られたとか。」
「あ~そう言えば言うとったな。それで分裂か?」
———え?
「ちょっと待ってください・・・局長が、死んだ?」
「そうらしいで。隊士が遺体を運んどるとこ見たらしいで。」
近藤さんは・・・死んだ・・?何を言ってるの?
あの近藤さんが、死んだ?
『お前さん、八神吾朗として生きていく覚悟はあるか?』
近藤さんは、新撰組を騙していた私を吾朗として生かしてくれた。
剣の腕だって、土方さんから聞いた限りだけど相当なものだったはず。
『・・・・茨の道を歩く覚悟ってやつか。』
私の女として生きたいって我儘も許してくれた。
その後も、私達のことを気にしてくれていた。
『お前の中で総司への・・新撰組への想いは変わっちまったか?』
総司さんと新撰組の真実を教えてくれた時も、その後を強制させる訳じゃなくて私の気持ちを確認してくれた。
人徳があって、器量もあって、頭も良くて・・・新撰組局長として絶対の存在だった。
(その近藤さんが・・・本当に死んだの?)
そんな・・そんなの信じられない・・近藤さんが死ぬわけない・・!
「あ、おい!」
私は掛けられた声を無視して屯所へ走っていった。
近藤さんの死を確認する為に、新撰組の実態を確認する為に。