第三部 武士達の最後
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燃え上がる伏見の店。逃げ惑う人々。周囲から聞こえる悲鳴。
そんな・・・大政奉還はなされなかったの?私達が戻る前に、燃やしてしまったの・・・近藤さん・・・!
「一ちゃん、どこ行くんや?!」
斎藤さんが走って向かったのは、寺田屋。
もう隣まで火がきてる・・・!
「おりょうさん!お登勢さん!」
「シエルちゃん待ちぃ!今は一ちゃんに任せとき!」
暫くすると、中から斎藤さんが戻ってきた。
どうやら二人は客人達と一緒に逃げられたらしい。良かった・・。
私達は、近藤さんを探しに行くことになった。
火の手が回りすぎて、屯所と旭屋まで時間がかかりすぎる・・早く火を止めないと、京の街が・・!
「シエル、お前は先に屯所へ向かえ!土方達がいるかもしれない!」
「えっ・・お二人は?!」
「ヒヒッ・・・どうやら、お客さんがきたようやで。」
視線の先を見ると、そこにいたのは見廻り組だった。
向こうも私達を見つけて、こっちに近付いてきている。
「ここで三人共足止めを食らったら面倒だ。早く行けっ!」
「でも・・!」
「ワシ等もすぐに行く!早よ行け!」
「っ・・・!」
私は屯所へ向かって走り出す。街の人達の呟きや怒号が聞こえてくる。
「新撰組め!」
「火までつけるなんて・・!」
「壬生狼が!!」
本当に・・本当に近藤さんが、新撰組がやったの?
早く行かなきゃ・・・近藤さんに会わなきゃ・・・!
新撰組屯所——
隊士が・・・誰もいない?!
街に火を放っているから?そんな・・・・!
「近藤さん・・!土方さん!永倉さん!みんな!!」
誰か・・誰かいないの?!
すると、屯所の奥から人影が出てきた。——永倉さん!
「シエル?!お前、今までどこ行ってたんや!」
「永倉さん!近藤さんと土方さんは?!」
「局長はおらん。副長は今奥からくる。街の火消しに向かう所や。」
「じゃあ・・・火をつけたのは新撰組じゃないんですね?!近藤さんの指示じゃないんですね?!」
「・・何の話や?そないな訳ないやろ。」
「よ・・・良かった・・・!」
「お、おいシエル?!」
良かった・・新撰組じゃなかった・・・。
安心して腰が抜けちゃった・・・。
その後土方さんもやってきて、今日までの事を全部話した。
近藤さんに指示されて江戸へ向かったこと。私の父の事も全て。二人は黙って聞いてくれていた。
「大政奉還・・あれは近藤さんの指示で動いた君達だったのか。」
「大政奉還がなされたなら、近藤さんが火をつける理由がないんです!だから、早く火を消さないと!」
「・・・事情は分かった。行くぞ新八。」
「あぁ。斎藤と総司は?」
「今、街で見廻り組と———」
パァン!!
その時、屯所入り口の門から銃声が聞こえた。
私達は後ろを振り返り、銃を発砲した人物を見た。
そこにいたのは———
「見つけたぞ・・・美鈴よ。」
「・・・父・・上・・?」
そんな・・・大政奉還はなされなかったの?私達が戻る前に、燃やしてしまったの・・・近藤さん・・・!
「一ちゃん、どこ行くんや?!」
斎藤さんが走って向かったのは、寺田屋。
もう隣まで火がきてる・・・!
「おりょうさん!お登勢さん!」
「シエルちゃん待ちぃ!今は一ちゃんに任せとき!」
暫くすると、中から斎藤さんが戻ってきた。
どうやら二人は客人達と一緒に逃げられたらしい。良かった・・。
私達は、近藤さんを探しに行くことになった。
火の手が回りすぎて、屯所と旭屋まで時間がかかりすぎる・・早く火を止めないと、京の街が・・!
「シエル、お前は先に屯所へ向かえ!土方達がいるかもしれない!」
「えっ・・お二人は?!」
「ヒヒッ・・・どうやら、お客さんがきたようやで。」
視線の先を見ると、そこにいたのは見廻り組だった。
向こうも私達を見つけて、こっちに近付いてきている。
「ここで三人共足止めを食らったら面倒だ。早く行けっ!」
「でも・・!」
「ワシ等もすぐに行く!早よ行け!」
「っ・・・!」
私は屯所へ向かって走り出す。街の人達の呟きや怒号が聞こえてくる。
「新撰組め!」
「火までつけるなんて・・!」
「壬生狼が!!」
本当に・・本当に近藤さんが、新撰組がやったの?
早く行かなきゃ・・・近藤さんに会わなきゃ・・・!
新撰組屯所——
隊士が・・・誰もいない?!
街に火を放っているから?そんな・・・・!
「近藤さん・・!土方さん!永倉さん!みんな!!」
誰か・・誰かいないの?!
すると、屯所の奥から人影が出てきた。——永倉さん!
「シエル?!お前、今までどこ行ってたんや!」
「永倉さん!近藤さんと土方さんは?!」
「局長はおらん。副長は今奥からくる。街の火消しに向かう所や。」
「じゃあ・・・火をつけたのは新撰組じゃないんですね?!近藤さんの指示じゃないんですね?!」
「・・何の話や?そないな訳ないやろ。」
「よ・・・良かった・・・!」
「お、おいシエル?!」
良かった・・新撰組じゃなかった・・・。
安心して腰が抜けちゃった・・・。
その後土方さんもやってきて、今日までの事を全部話した。
近藤さんに指示されて江戸へ向かったこと。私の父の事も全て。二人は黙って聞いてくれていた。
「大政奉還・・あれは近藤さんの指示で動いた君達だったのか。」
「大政奉還がなされたなら、近藤さんが火をつける理由がないんです!だから、早く火を消さないと!」
「・・・事情は分かった。行くぞ新八。」
「あぁ。斎藤と総司は?」
「今、街で見廻り組と———」
パァン!!
その時、屯所入り口の門から銃声が聞こえた。
私達は後ろを振り返り、銃を発砲した人物を見た。
そこにいたのは———
「見つけたぞ・・・美鈴よ。」
「・・・父・・上・・?」