外伝ー隻眼物語ー
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「おう、ちぃと休憩や。」
「「はいっ!」」
隊士相手の訓練は歯応えないのぉ・・・八神ちゃんみたいに、もっと骨のある奴はおらんのかいな。
(しっかし・・あん時助けた男が自分の部下になるとわの。おもろいこともあるもんや。)
今日は新八と手合わせ言うてたな。そろそろ終わる時間やろか?水飲み行くついでに見てみるかの。
そう思い井戸へ向かうと、そこには八神ちゃんがおった。
「おぉ八神ちゃん。新八ちゃんとの稽古は終わったんか?」
振り向いてきた八神ちゃんは——泣いとった。
「どないした、何かあったんか?!」
「え、た、隊長?俺は顔を洗っただけで・・・。」
「自分、今泣いとったで?気付かんかったんか?」
ワシの言葉を疑うような顔で自分の頬や目付近に触れて、ようやく自分の涙に気付きおった。
(泣いたから顔洗ったんとちゃうんか?)
少し考えたか表情をしたあと、八神ちゃんの目は見開いた。
「八神ちゃん?どないした?」
「・・・失礼します!」
「あ、おいっ!」
(何やねんアイツ、人が心配しとんのに・・。)
そうイラつきながらも、あの泣き顔が放っておけんくて屯所内を探した。
暫くして物陰の方から小さな泣き声が聞こえて覗き込むと、そこには八神ちゃんがうずくまっとった。
「こないなとこおった・・・。」
ワシが見つけた事に驚いたんか、震えながらこっちを静かに見上げる。
その泣き顔は———どこかで見覚えのある顔やった。
「ほんまどないした。何があったんや?」
「うっ・・・ぐすっ・・お、きた・・たいちょ・・!」
何がそんなに辛いんや?
何をそんなに怖がっとるんや?
何が八神ちゃんを悲しませるんや?
目の前で泣く男を放っておけんくなって、ワシは隣に座る。
「・・・こうすれば、向こうから見られへんやろ。」
「・・え・・・?」
「自分の隊士がこないなっとんのに、放っておけんからのう。ここにいたるから、好きなだけ泣いとき。訳は話してもらうけどな。」
「・・・隊長・・・!」
ワシの言葉に安堵したのか、声を抑えながらもっと泣き始めた。
・・・そうや、自分の隊士やからや。他にやましい感情なんてない。
そう思いつつも、心のどこかで八神ちゃんを抱きしめたい思っとるワシがおる。その感情を必死に抑えながら、体がくっつく距離に座って泣きやむのを待つ。
(やましい気持ちなんてあるわけない・・・こいつは、男なんや。)
「「はいっ!」」
隊士相手の訓練は歯応えないのぉ・・・八神ちゃんみたいに、もっと骨のある奴はおらんのかいな。
(しっかし・・あん時助けた男が自分の部下になるとわの。おもろいこともあるもんや。)
今日は新八と手合わせ言うてたな。そろそろ終わる時間やろか?水飲み行くついでに見てみるかの。
そう思い井戸へ向かうと、そこには八神ちゃんがおった。
「おぉ八神ちゃん。新八ちゃんとの稽古は終わったんか?」
振り向いてきた八神ちゃんは——泣いとった。
「どないした、何かあったんか?!」
「え、た、隊長?俺は顔を洗っただけで・・・。」
「自分、今泣いとったで?気付かんかったんか?」
ワシの言葉を疑うような顔で自分の頬や目付近に触れて、ようやく自分の涙に気付きおった。
(泣いたから顔洗ったんとちゃうんか?)
少し考えたか表情をしたあと、八神ちゃんの目は見開いた。
「八神ちゃん?どないした?」
「・・・失礼します!」
「あ、おいっ!」
(何やねんアイツ、人が心配しとんのに・・。)
そうイラつきながらも、あの泣き顔が放っておけんくて屯所内を探した。
暫くして物陰の方から小さな泣き声が聞こえて覗き込むと、そこには八神ちゃんがうずくまっとった。
「こないなとこおった・・・。」
ワシが見つけた事に驚いたんか、震えながらこっちを静かに見上げる。
その泣き顔は———どこかで見覚えのある顔やった。
「ほんまどないした。何があったんや?」
「うっ・・・ぐすっ・・お、きた・・たいちょ・・!」
何がそんなに辛いんや?
何をそんなに怖がっとるんや?
何が八神ちゃんを悲しませるんや?
目の前で泣く男を放っておけんくなって、ワシは隣に座る。
「・・・こうすれば、向こうから見られへんやろ。」
「・・え・・・?」
「自分の隊士がこないなっとんのに、放っておけんからのう。ここにいたるから、好きなだけ泣いとき。訳は話してもらうけどな。」
「・・・隊長・・・!」
ワシの言葉に安堵したのか、声を抑えながらもっと泣き始めた。
・・・そうや、自分の隊士やからや。他にやましい感情なんてない。
そう思いつつも、心のどこかで八神ちゃんを抱きしめたい思っとるワシがおる。その感情を必死に抑えながら、体がくっつく距離に座って泣きやむのを待つ。
(やましい気持ちなんてあるわけない・・・こいつは、男なんや。)