第二部 愛の約束
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「沖田さんが・・・理由になる?」
「せや。ワシが理由や。」
・・・それは、どういう意味?
「確かに今の八神ちゃんとシエルちゃんは、新撰組や新撰組におるワシの為に生きとる。新撰組がのうなったら目標を失ってまう。そりゃ不安に思うんわ当たり前や。・・・ワシもそうや。」
「・・沖田さんも?」
「今まで沖田総司として、人斬りとして生きてきたんや。新撰組がのうなったら、どないしたらええか分からん。ずっと考えとったんや。」
・・・そうだよね。戦う時の沖田さんを止められる人なんていない。最凶の剣士、狂犬。
沖田総司としての役目が終わったら、今目の前にいる沖田さんはどうなるんだろう。そう思うと・・怖い。私の前からいなくなりそうで・・・。
「せやけど、もう悩む必要なんかない。」
沖田さんは私に体を向けたからそれと一緒に私も体を向けると、空いている手を握り、両手で私の手を握ってくれた。
「今のワシにはシエルちゃんがおる。ワシはこの先ずっと、シエルちゃんと一緒にいたい思うとる。それが、今のワシの生きる理由や。ワシには・・それだけでええ。」
沖田さんの生きる理由になってくれているの?私は、沖田さんにとっての理由になれているの?
目頭が熱くなり、涙が溜まっていくのが分かる。涙目の私を見ても沖田さんは動じずに、ずっと私の目を見ている。
手を握る力は強まり、私もそれに応える。
「・・・ワシでは、シエルの生きる理由になれんか?」
「っ・・・そんな事ない・・ずっと、沖田さんに救われてきた・・!こんなに、こんなに幸せな日々が過ごせているのは、沖田さんのおかげなんです!私も、ずっと一緒にいたい!愛する人と、ずっとずっと、女として生きていたい!」
そうだ。もう心の中で、私は生きる理由を見つけていたんだ。決まっていたんだ。
沖田総司でも平山五郎でもない。私は今目の前にいる愛する人の傍にいたい。それは”どちらかじゃないといけない”じゃない。”どっちも”なんだ。
今目の前にいるのは、沖田総司でもあり平山五郎でもある。私も八神吾朗であり八神シエルなんだ。
(そんな私を、この人は必要としてくれている。)
私は、その気持ちに応えたい。
私の言葉が嬉しかったのか、優しく微笑む沖田さん。
懐から何かを取り出し、それを私の両手で包み込ませてきた。
「シエル。新撰組としての戦いが終わったら・・・ワシと・・・ワシと、夫婦になってくれんか。」
沖田さんの手につれられ、私は両手を開く。
そこにあったのは———
「ワシと・・・結婚してくれ。」
そこにあったのは、綺麗な桜模様が施され花の部分が薄い紅色で染まった櫛だった。
「っ・・はい・・・お受けします・・・。」
もう、これ以上言葉はいらない。
「総司さん・・・!」
「!・・・シエル・・・愛しとる。」
私達は朝日と共に深い口付けを交わし、目の前には江戸が見えてきた。
忌まわしい土地を前に、私は決心する。
絶対に生きて帰る。
愛する人との、約束の為に———
第二部 愛の約束 —完—
「せや。ワシが理由や。」
・・・それは、どういう意味?
「確かに今の八神ちゃんとシエルちゃんは、新撰組や新撰組におるワシの為に生きとる。新撰組がのうなったら目標を失ってまう。そりゃ不安に思うんわ当たり前や。・・・ワシもそうや。」
「・・沖田さんも?」
「今まで沖田総司として、人斬りとして生きてきたんや。新撰組がのうなったら、どないしたらええか分からん。ずっと考えとったんや。」
・・・そうだよね。戦う時の沖田さんを止められる人なんていない。最凶の剣士、狂犬。
沖田総司としての役目が終わったら、今目の前にいる沖田さんはどうなるんだろう。そう思うと・・怖い。私の前からいなくなりそうで・・・。
「せやけど、もう悩む必要なんかない。」
沖田さんは私に体を向けたからそれと一緒に私も体を向けると、空いている手を握り、両手で私の手を握ってくれた。
「今のワシにはシエルちゃんがおる。ワシはこの先ずっと、シエルちゃんと一緒にいたい思うとる。それが、今のワシの生きる理由や。ワシには・・それだけでええ。」
沖田さんの生きる理由になってくれているの?私は、沖田さんにとっての理由になれているの?
目頭が熱くなり、涙が溜まっていくのが分かる。涙目の私を見ても沖田さんは動じずに、ずっと私の目を見ている。
手を握る力は強まり、私もそれに応える。
「・・・ワシでは、シエルの生きる理由になれんか?」
「っ・・・そんな事ない・・ずっと、沖田さんに救われてきた・・!こんなに、こんなに幸せな日々が過ごせているのは、沖田さんのおかげなんです!私も、ずっと一緒にいたい!愛する人と、ずっとずっと、女として生きていたい!」
そうだ。もう心の中で、私は生きる理由を見つけていたんだ。決まっていたんだ。
沖田総司でも平山五郎でもない。私は今目の前にいる愛する人の傍にいたい。それは”どちらかじゃないといけない”じゃない。”どっちも”なんだ。
今目の前にいるのは、沖田総司でもあり平山五郎でもある。私も八神吾朗であり八神シエルなんだ。
(そんな私を、この人は必要としてくれている。)
私は、その気持ちに応えたい。
私の言葉が嬉しかったのか、優しく微笑む沖田さん。
懐から何かを取り出し、それを私の両手で包み込ませてきた。
「シエル。新撰組としての戦いが終わったら・・・ワシと・・・ワシと、夫婦になってくれんか。」
沖田さんの手につれられ、私は両手を開く。
そこにあったのは———
「ワシと・・・結婚してくれ。」
そこにあったのは、綺麗な桜模様が施され花の部分が薄い紅色で染まった櫛だった。
「っ・・はい・・・お受けします・・・。」
もう、これ以上言葉はいらない。
「総司さん・・・!」
「!・・・シエル・・・愛しとる。」
私達は朝日と共に深い口付けを交わし、目の前には江戸が見えてきた。
忌まわしい土地を前に、私は決心する。
絶対に生きて帰る。
愛する人との、約束の為に———
第二部 愛の約束 —完—