第二部 愛の約束
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旭屋に移動した私達は、近藤さんから全てを教えてもらった。
斎藤一。本名——坂本龍馬。
吉田東洋暗殺の真実を探る為に、天然理心流を扱う”覆面の男”を追って京にやってきた。
「その覆面の男が・・・源さんなんですね。」
「あぁ。そして、源さんの正体はもう一人の局長だった芹沢鴨。」
一年前、土佐からの戻った芹沢鴨、そして同じ水戸藩を脱藩した平山五郎・平間重助の三人を殺そうとした沖田総司達は、返討ちにされその場で斬られ死んだ。
当時の壬生浪士組を存続させる為に近藤さんが考えたのが、三人に第二の人生を歩ませる事。
それが——今の沖田さん達。
「もしかして、初めて名乗った時吾朗に反応したのは・・。」
「・・・同じ名前にびっくりしてもうての。せやから似合わん名前いうてしもうたんや。」
「そうだったんですね。」
一年前に、そんな事が・・・。
そして今になって源さんを口封じの為に殺した”もう一人の坂本龍馬”は、今寺田屋にいる。
「龍馬さん。いや、斎藤さんよ。あんた斎藤一として寺田屋襲撃に向かえ。」
「分かった。」
「シエル、お前さんは行くな。源さんを殺した相手だ。いくら八神吾朗が強くても適わねぇはずだ。」
「・・・分かりました。」
本当は、一緒に戦いたい・・・でも近藤さんの言う通りだ。
私が行ったら、きっと足手まといになっちゃう。もっと私が・・吾朗が強かったら、二人を守れるのに・・・。
「近藤さん。」
「ん?」
「——全てを教えてくれてありがとう。俺は新撰組に入った事、後悔していない。」
斎藤さん・・・。
「・・・そうかい。ならよかった。ほら、早く行け!」
「あぁ。」
斎藤さんが歩き出すと共に、沖田さんも一緒に歩き出す。けど、向かう方向が私だった。
そしてそのまま——二人の前で私を抱きしめた。
「お、沖田さん?!」
「シエルちゃん、ワシらの家で待っとってくれ。必ず帰る。」
「!・・分かりました、お気をつけて。・・・?」
そう告げた後見た沖田さんの顔は、どこか辛そうだった。
声をかけようとしたら、沖田さんは斎藤さんと共に寺田屋へ向かってしまった。
(沖田さん・・・?)
「随分総司と仲良くなれたんだなぁシエル。」
「へっ?!あ、はぁ・・・。」
「照れちまって初心だねぇ。」
近藤さんにそう言われるとすっごい恥ずかしい・・・!!
「・・・なぁシエル。」
「は、はい。」
「幻滅したか?」
「え?」
「総司の事だ。アイツは・・いや、俺達はお前に本当の名前を隠していた。法度とはいえ隠し事をしていたのは事実だ。お前の中で、総司への・・新撰組への想いは変わっちまったか?」
沖田さんへの想い・・・。
沖田総司ではなく、平山五郎。それがあの人の本当の名前。私と同じで、ずっと名前を語れなかった・・・ううん、私以上に語ってはいけなかったんだ。
それは全て、新撰組の為。近藤さんの目指す理想の為。
・・・ある意味沖田さん達は、近藤さんに、新撰組に人生を狂わされた犠牲者って言っても過言じゃないかもしれない。
それでもあの人は近藤さんの傍にいた。あの人が信じるなら———
「変わりませんよ。何を知っても、私は沖田さんを・・新撰組を信じています。みなさんが私を受け入れてくれたように。」
そう、それと同じ。みんなが私を受け入れてくれたから今ここにいる。
「・・・そうか。・・・家で待ってるんだろ?一人で帰れるか?」
「ふふっ・・・私は四番隊隊長ですよ?」
「!ハハッ・・一本取られたな。」
私は旭屋を後にして家へ戻った。
愛しい人の帰りを待つ為に。今は私のできることをしよう。
斎藤一。本名——坂本龍馬。
吉田東洋暗殺の真実を探る為に、天然理心流を扱う”覆面の男”を追って京にやってきた。
「その覆面の男が・・・源さんなんですね。」
「あぁ。そして、源さんの正体はもう一人の局長だった芹沢鴨。」
一年前、土佐からの戻った芹沢鴨、そして同じ水戸藩を脱藩した平山五郎・平間重助の三人を殺そうとした沖田総司達は、返討ちにされその場で斬られ死んだ。
当時の壬生浪士組を存続させる為に近藤さんが考えたのが、三人に第二の人生を歩ませる事。
それが——今の沖田さん達。
「もしかして、初めて名乗った時吾朗に反応したのは・・。」
「・・・同じ名前にびっくりしてもうての。せやから似合わん名前いうてしもうたんや。」
「そうだったんですね。」
一年前に、そんな事が・・・。
そして今になって源さんを口封じの為に殺した”もう一人の坂本龍馬”は、今寺田屋にいる。
「龍馬さん。いや、斎藤さんよ。あんた斎藤一として寺田屋襲撃に向かえ。」
「分かった。」
「シエル、お前さんは行くな。源さんを殺した相手だ。いくら八神吾朗が強くても適わねぇはずだ。」
「・・・分かりました。」
本当は、一緒に戦いたい・・・でも近藤さんの言う通りだ。
私が行ったら、きっと足手まといになっちゃう。もっと私が・・吾朗が強かったら、二人を守れるのに・・・。
「近藤さん。」
「ん?」
「——全てを教えてくれてありがとう。俺は新撰組に入った事、後悔していない。」
斎藤さん・・・。
「・・・そうかい。ならよかった。ほら、早く行け!」
「あぁ。」
斎藤さんが歩き出すと共に、沖田さんも一緒に歩き出す。けど、向かう方向が私だった。
そしてそのまま——二人の前で私を抱きしめた。
「お、沖田さん?!」
「シエルちゃん、ワシらの家で待っとってくれ。必ず帰る。」
「!・・分かりました、お気をつけて。・・・?」
そう告げた後見た沖田さんの顔は、どこか辛そうだった。
声をかけようとしたら、沖田さんは斎藤さんと共に寺田屋へ向かってしまった。
(沖田さん・・・?)
「随分総司と仲良くなれたんだなぁシエル。」
「へっ?!あ、はぁ・・・。」
「照れちまって初心だねぇ。」
近藤さんにそう言われるとすっごい恥ずかしい・・・!!
「・・・なぁシエル。」
「は、はい。」
「幻滅したか?」
「え?」
「総司の事だ。アイツは・・いや、俺達はお前に本当の名前を隠していた。法度とはいえ隠し事をしていたのは事実だ。お前の中で、総司への・・新撰組への想いは変わっちまったか?」
沖田さんへの想い・・・。
沖田総司ではなく、平山五郎。それがあの人の本当の名前。私と同じで、ずっと名前を語れなかった・・・ううん、私以上に語ってはいけなかったんだ。
それは全て、新撰組の為。近藤さんの目指す理想の為。
・・・ある意味沖田さん達は、近藤さんに、新撰組に人生を狂わされた犠牲者って言っても過言じゃないかもしれない。
それでもあの人は近藤さんの傍にいた。あの人が信じるなら———
「変わりませんよ。何を知っても、私は沖田さんを・・新撰組を信じています。みなさんが私を受け入れてくれたように。」
そう、それと同じ。みんなが私を受け入れてくれたから今ここにいる。
「・・・そうか。・・・家で待ってるんだろ?一人で帰れるか?」
「ふふっ・・・私は四番隊隊長ですよ?」
「!ハハッ・・一本取られたな。」
私は旭屋を後にして家へ戻った。
愛しい人の帰りを待つ為に。今は私のできることをしよう。