第一部 仮面の選択
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「んぅ・・おき、ふぅ・・・。」
「んっ・・はぁっ・・・。」
あれからどれくらい口付けを交わしているのだろう。そう思うくらい私達は求めることをやめられなかった。
上手く息ができなくて苦しい、けど、その苦しさが幸せだった。
「シエルちゃん・・・。」
「・・おき、た・・さん・・・。」
「・・・すまんな。体が震えとる。」
「え・・・。」
沖田さんに言われて、私は自分自身が震えていることに気がつく。
嘘・・なんで・・・。
「あんな事があった後やのに・・・すまん。」
「そ・・そんな事・・!」
「・・シエルちゃんが落ち着いたら、またさせとくれ。無理はしてほしくないんや。」
「沖田さん・・・。」
沖田さんは気にせんでええと言いながら、私の頬を優しく触れてくれる。
心は沖田さんを求めてるのに、体が追い付いてない・・・。ごめんなさい、沖田さん。
その時、部屋の外から賑やかな話し声が聞こえてくる。
その声の主達は、私達のいる部屋に入ってきた。
「八神、起きたのか。」
「斎藤さん!永倉さんに、藤堂さん!」
「無事起きれて良かったよ~。」
「思ったより元気そうやな。・・何や女のお前は初めてやから変な感じやのう。」
「なんや一ちゃん達やっと来たんか!歳ちゃんと源さんは?」
「今局長と話しとる。暫くしたら来るやろ。」
土方さんと井上さんまで来てくれてる・・・。
「しかし、本当お前がいなかった五日間は大変だったぜ。沖田の機嫌悪いし。」
「全然集中できてなかったし。」
「平助、それはいつもの事やろ。」
「ちょお待て新八。それただの悪口や。」
「事実だろ?」
「あはは!確かに!」
「お前等・・・。」
「ぷっ・・あはは!」
「あ!シエルちゃんまで笑うなや!」
それから私達は、楽しい会話を続けていた。
あってすぐに罵声が飛ぶかと思ってた・・でも、みんなそんな事なかった。気にせず話してくれてる。
本当に・・・新撰組のみんなは、優し人達ばかりだ。
「ほならあの小太刀、独学でやったんか?」
「はい。細い体を活かせると思って・・・。」
「あ~成程ね~。今度本当に稽古しようかな!」
「俺もまた手合わせ願いたいものだな。」
その言葉に胸が痛む。
私はこれから死ぬ身・・・未来の話はできない。話が盛り上がってるみんなを、ただ見る事しかできない・・・。
「シエルちゃん?どないした?」
黙ってしまった私に気付いたのか、沖田さんが声をかけてくれた。
しまった・・・気付かれないようにしなきゃ・・・。
「大丈夫です、ありがとうございます。」
「ほうか。・・・何や一ちゃん、その顔。」
「いや・・・あんたもそういう気遣いができるんだなって思ってな。」
「ワシを何だと思うとるねん・・・。」
そんな風に話をしていると、土方さんと井上さんがやってきた。
「土方さん、井上さん・・・。」
「起きたか八神君。・・いや、八神さんか?」
「・・・よかったらシエルとお呼びください。」
「シエルというのか。いい名前だな。俺のことも井上じゃなくて源でいい。」
「あ、ありがとうございます・・!」
二人も普通に話してくれる・・・私はみんなを騙してたのに・・。
「おぅ。待たせたな。」
すぐ後ろに近藤さんがいる。部屋の中の雰囲気が変わった。
・・・やっぱり局長って凄いんだな。一気に緊張感がでてきた。
土方さんの指示でみんなが座り、私と近藤さん、土方さんが向かい合う形になって座る。
「さてと・・・新撰組に入るまでの経緯は昨日聞いたが、昨日の晩までの話をしてくれるかい?」
ドクッ・・・
昨日までにあった事・・・全部・・・話さなきゃ・・・。
『みすずぅ・・!』
「——ッ!」
声が出ない。体が震える。どうしよう・・みんなが、待ってるのに・・!
「シエルちゃん。」
いつの間にか隣に沖田さんが座っていて、私の震える手を握ってくれた。
変わらない優しくて暖かい目のおかげで、少し心が落ち着いた。
大丈夫・・隣に沖田さんがいてくれる。
「んっ・・はぁっ・・・。」
あれからどれくらい口付けを交わしているのだろう。そう思うくらい私達は求めることをやめられなかった。
上手く息ができなくて苦しい、けど、その苦しさが幸せだった。
「シエルちゃん・・・。」
「・・おき、た・・さん・・・。」
「・・・すまんな。体が震えとる。」
「え・・・。」
沖田さんに言われて、私は自分自身が震えていることに気がつく。
嘘・・なんで・・・。
「あんな事があった後やのに・・・すまん。」
「そ・・そんな事・・!」
「・・シエルちゃんが落ち着いたら、またさせとくれ。無理はしてほしくないんや。」
「沖田さん・・・。」
沖田さんは気にせんでええと言いながら、私の頬を優しく触れてくれる。
心は沖田さんを求めてるのに、体が追い付いてない・・・。ごめんなさい、沖田さん。
その時、部屋の外から賑やかな話し声が聞こえてくる。
その声の主達は、私達のいる部屋に入ってきた。
「八神、起きたのか。」
「斎藤さん!永倉さんに、藤堂さん!」
「無事起きれて良かったよ~。」
「思ったより元気そうやな。・・何や女のお前は初めてやから変な感じやのう。」
「なんや一ちゃん達やっと来たんか!歳ちゃんと源さんは?」
「今局長と話しとる。暫くしたら来るやろ。」
土方さんと井上さんまで来てくれてる・・・。
「しかし、本当お前がいなかった五日間は大変だったぜ。沖田の機嫌悪いし。」
「全然集中できてなかったし。」
「平助、それはいつもの事やろ。」
「ちょお待て新八。それただの悪口や。」
「事実だろ?」
「あはは!確かに!」
「お前等・・・。」
「ぷっ・・あはは!」
「あ!シエルちゃんまで笑うなや!」
それから私達は、楽しい会話を続けていた。
あってすぐに罵声が飛ぶかと思ってた・・でも、みんなそんな事なかった。気にせず話してくれてる。
本当に・・・新撰組のみんなは、優し人達ばかりだ。
「ほならあの小太刀、独学でやったんか?」
「はい。細い体を活かせると思って・・・。」
「あ~成程ね~。今度本当に稽古しようかな!」
「俺もまた手合わせ願いたいものだな。」
その言葉に胸が痛む。
私はこれから死ぬ身・・・未来の話はできない。話が盛り上がってるみんなを、ただ見る事しかできない・・・。
「シエルちゃん?どないした?」
黙ってしまった私に気付いたのか、沖田さんが声をかけてくれた。
しまった・・・気付かれないようにしなきゃ・・・。
「大丈夫です、ありがとうございます。」
「ほうか。・・・何や一ちゃん、その顔。」
「いや・・・あんたもそういう気遣いができるんだなって思ってな。」
「ワシを何だと思うとるねん・・・。」
そんな風に話をしていると、土方さんと井上さんがやってきた。
「土方さん、井上さん・・・。」
「起きたか八神君。・・いや、八神さんか?」
「・・・よかったらシエルとお呼びください。」
「シエルというのか。いい名前だな。俺のことも井上じゃなくて源でいい。」
「あ、ありがとうございます・・!」
二人も普通に話してくれる・・・私はみんなを騙してたのに・・。
「おぅ。待たせたな。」
すぐ後ろに近藤さんがいる。部屋の中の雰囲気が変わった。
・・・やっぱり局長って凄いんだな。一気に緊張感がでてきた。
土方さんの指示でみんなが座り、私と近藤さん、土方さんが向かい合う形になって座る。
「さてと・・・新撰組に入るまでの経緯は昨日聞いたが、昨日の晩までの話をしてくれるかい?」
ドクッ・・・
昨日までにあった事・・・全部・・・話さなきゃ・・・。
『みすずぅ・・!』
「——ッ!」
声が出ない。体が震える。どうしよう・・みんなが、待ってるのに・・!
「シエルちゃん。」
いつの間にか隣に沖田さんが座っていて、私の震える手を握ってくれた。
変わらない優しくて暖かい目のおかげで、少し心が落ち着いた。
大丈夫・・隣に沖田さんがいてくれる。