Holy Song
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「着いたで、ここや。」
「わぁ…!綺麗なお部屋ですね!」
あの後真島さんに案内されたのは、オートロック式マンションの最上階。そこにある1Kの部屋だった。
新築、だよね?フローリングすごく綺麗だし、台所だってすごい…!お風呂も広いしトイレも別だぁ…!わぁぁベッドまである!!
「気に入ってくれたかいな?」
「はい!このお部屋好きです!」
「ほんなら今日からここに住んだらええ。」
「はい!……へ?」
今…なんて言った?「ここに住んだらええ?」
………?!?!?!
「えぇぇ?!えぇ、なななっ何でですか?!」
「気に入ったんやろ?住んでええよ。」
……あ…頭の理解が追いつかない…!!なんで気に入ったからって住んでいいってなるの?!いや確かにこんな部屋で住めたらいいだろうけど、でも流石になんで?!戸惑ってる私に真島さんは淡々と説明をし始めてきた。
「真島組が管理しとるマンションでな?ここはたまたま空いとった部屋なんや。防音も完璧やから歌の練習も出来るし、作詞作曲も出来るやろ?」
…え、管理してるから部屋を貸すって事なのかな?そ、そうだよね…流石にそうだよねっ!あはは…真島さんって商売上手だなぁ…。
防音か…有り難いけど…。
「あの…家賃っておいくらですか…?」
こんないい部屋だからきっと高いよね。アルバイトも出来てないのにこんなとこに住めないし…。
「あ?いらへんよ。」
「……え”っ?!?!?!」
や…家賃いらないってどういう事?!?!思わず変な声出しちゃったよ!!
「これ、歌手がそない喉潰す声出したらアカンやろが。痛めたらどないすんねん。」
「ふぇっ!」
近づいてきた真島さんは私の鼻を指先で軽くピンと弾いてくる。
そのせいでまた変な声出しちゃったじゃないですか…!!
「だ、だって!いくらなんでも色々貰いすぎですし…!」
本当に…怖いぐらい貰いすぎてる。こんなに色々貰ったことないから…なんか、怖くなってきた…。
言葉を詰まらせると、真島さんは私の頭を優しく撫でながら話しかけてくれた。
「あんな?俺はこの街で頑張っとるシエルちゃんを応援したいんや。」
「応援…ですか?」
「さっき焼肉屋でも言うたけど、こないな街で堂々としとるシエルちゃんを放っておけんのや。俺みたいな何もない極道モンからしたらの。」
「…でも…。」
でも流石に気が引けちゃうよ…そう言ってくれるのはすごい嬉しいけど、でも…何も返せないのに……。
「…ほんなら家賃代わりにやってほしい事あるんやけどええ?」
「は、はい!何でしょう?」
家賃代わりにって…何だろう。
「路上で歌う時は絶対に俺を呼んでや。俺にとってシエルちゃんの歌は、家賃以上の価値があるんやで?」
「…へ…?」
…そんなことでいいの…?それって全然釣り合ってないんじゃ…全然大した事ないし…。
……でも真島さんのその笑顔で言われちゃったら…何も言えない…。
「…わかりました。必ずお呼びしますね!」
「おう、よろしゅうな!まだ早いけど今日はもう休んどき。連絡待ってるで。」
そう言うと真島さんはまた頭を撫でてくれて、笑顔で手を振ってくるとそのまま部屋を出ていった。玄関が閉まる音が聞こえて一人になった私は、気が抜けてふらふらと体を揺らしながら寝室のベッドにダイブしていた。
「ハァ〜〜〜……。」
き…緊張した……でも…。
(誰かと出掛けるのって…初めて、だったなぁ…。)
私は友達がいたわけじゃなかった。だから誰かと出掛けることは無かったし、家族とどこかに行くなんて事もなかった。
今日だけで色んなこと体験しちゃった…ヤクザの事務所に入って、そこの組長さんとご飯に行って…初めてのスマホを買ってもらって、部屋までただで貸してくれて…普通こんな事連続で体験するなんて、ありえないよね。
(それに…初めての恋にも、気づけた…。)
でも真島さん…何でここまで優しくしてくれるのかな。本当に応援したいだけ?
もしかして私の事……ううん、そんな事ありえない。だってここは私の事を全く知らない場所だもん。それだけは絶対にありえない。それに…。
(真島さんは…いい人、だもん…。)
話してて何となく分かった。
真島さんは…本当に、私の事…心配してくれてるって……。
(でも…。)
––––ソウ思イタイダケジャナイノ?
–––––––––––
–––––––
––––
「…ん……んぅ…。」
あれ…私いつの間に寝ちゃって……えっ?!?!
「よ、夜?!?!」
嘘っ、そんなに寝てた?!確か真島さんが帰ったのは午後ぐらいだったはずだから…えっ何時間寝たの私?!
…そんなに疲れてたのかなぁ…久しぶりにベッドで寝れたっていうのが一番でかいと思うけど…体楽だし……っていうか、今何時?外の暗さだけじゃ分かんない…。
(そういえばこの部屋、時計ないや。えっとスマホスマホ…。)
今何時だろ…。確認の為にスマホの画面をタッチしてみると、一通のメールが届いてるお知らせが表示されていた。
メールの送り主は…もちろん、真島さんだった。
真島さんの名前を見ただけで、心臓がドキドキしちゃう…。
(どんなメールだろ…。)
私は真島さんから送られてきたメールを早速開いてみる事にする。
【今日は付き合うてくれておおきにな。ゆっくり休むんやで。】
「…あはっ…メールでも訛ってるんだ…。」
それに”ありがとう”って…それはこっちのセリフなのに…。
……なんて返信しようかな。私は慣れない手つきで私は一生懸命文字を入力していく。
【さっきまで寝てました!こちらこそありがとうございます。歌う時また連絡します!】
…こんなのでいいかなぁ…つまんないメールって思われないかな…でも変に堅いのも嫌だし…ん〜〜〜っえい!!送っちゃえ!!
「ふぅ…メール送るだけでも緊張しちゃう…。」
[♪〜♪〜♪〜]
「ふぇっ?!」
返事早っ!!
【そらなによりや(笑)待っとるで!】
「…ぷっ、あはは!」
その文面から真島さんの笑顔が伝わってくるような気がした。
些細なメールで幸せな気持ちになれた私は、いつの間にか真島さんからきたメールをお気に入り登録していた。
「わぁ…!綺麗なお部屋ですね!」
あの後真島さんに案内されたのは、オートロック式マンションの最上階。そこにある1Kの部屋だった。
新築、だよね?フローリングすごく綺麗だし、台所だってすごい…!お風呂も広いしトイレも別だぁ…!わぁぁベッドまである!!
「気に入ってくれたかいな?」
「はい!このお部屋好きです!」
「ほんなら今日からここに住んだらええ。」
「はい!……へ?」
今…なんて言った?「ここに住んだらええ?」
………?!?!?!
「えぇぇ?!えぇ、なななっ何でですか?!」
「気に入ったんやろ?住んでええよ。」
……あ…頭の理解が追いつかない…!!なんで気に入ったからって住んでいいってなるの?!いや確かにこんな部屋で住めたらいいだろうけど、でも流石になんで?!戸惑ってる私に真島さんは淡々と説明をし始めてきた。
「真島組が管理しとるマンションでな?ここはたまたま空いとった部屋なんや。防音も完璧やから歌の練習も出来るし、作詞作曲も出来るやろ?」
…え、管理してるから部屋を貸すって事なのかな?そ、そうだよね…流石にそうだよねっ!あはは…真島さんって商売上手だなぁ…。
防音か…有り難いけど…。
「あの…家賃っておいくらですか…?」
こんないい部屋だからきっと高いよね。アルバイトも出来てないのにこんなとこに住めないし…。
「あ?いらへんよ。」
「……え”っ?!?!?!」
や…家賃いらないってどういう事?!?!思わず変な声出しちゃったよ!!
「これ、歌手がそない喉潰す声出したらアカンやろが。痛めたらどないすんねん。」
「ふぇっ!」
近づいてきた真島さんは私の鼻を指先で軽くピンと弾いてくる。
そのせいでまた変な声出しちゃったじゃないですか…!!
「だ、だって!いくらなんでも色々貰いすぎですし…!」
本当に…怖いぐらい貰いすぎてる。こんなに色々貰ったことないから…なんか、怖くなってきた…。
言葉を詰まらせると、真島さんは私の頭を優しく撫でながら話しかけてくれた。
「あんな?俺はこの街で頑張っとるシエルちゃんを応援したいんや。」
「応援…ですか?」
「さっき焼肉屋でも言うたけど、こないな街で堂々としとるシエルちゃんを放っておけんのや。俺みたいな何もない極道モンからしたらの。」
「…でも…。」
でも流石に気が引けちゃうよ…そう言ってくれるのはすごい嬉しいけど、でも…何も返せないのに……。
「…ほんなら家賃代わりにやってほしい事あるんやけどええ?」
「は、はい!何でしょう?」
家賃代わりにって…何だろう。
「路上で歌う時は絶対に俺を呼んでや。俺にとってシエルちゃんの歌は、家賃以上の価値があるんやで?」
「…へ…?」
…そんなことでいいの…?それって全然釣り合ってないんじゃ…全然大した事ないし…。
……でも真島さんのその笑顔で言われちゃったら…何も言えない…。
「…わかりました。必ずお呼びしますね!」
「おう、よろしゅうな!まだ早いけど今日はもう休んどき。連絡待ってるで。」
そう言うと真島さんはまた頭を撫でてくれて、笑顔で手を振ってくるとそのまま部屋を出ていった。玄関が閉まる音が聞こえて一人になった私は、気が抜けてふらふらと体を揺らしながら寝室のベッドにダイブしていた。
「ハァ〜〜〜……。」
き…緊張した……でも…。
(誰かと出掛けるのって…初めて、だったなぁ…。)
私は友達がいたわけじゃなかった。だから誰かと出掛けることは無かったし、家族とどこかに行くなんて事もなかった。
今日だけで色んなこと体験しちゃった…ヤクザの事務所に入って、そこの組長さんとご飯に行って…初めてのスマホを買ってもらって、部屋までただで貸してくれて…普通こんな事連続で体験するなんて、ありえないよね。
(それに…初めての恋にも、気づけた…。)
でも真島さん…何でここまで優しくしてくれるのかな。本当に応援したいだけ?
もしかして私の事……ううん、そんな事ありえない。だってここは私の事を全く知らない場所だもん。それだけは絶対にありえない。それに…。
(真島さんは…いい人、だもん…。)
話してて何となく分かった。
真島さんは…本当に、私の事…心配してくれてるって……。
(でも…。)
––––ソウ思イタイダケジャナイノ?
–––––––––––
–––––––
––––
「…ん……んぅ…。」
あれ…私いつの間に寝ちゃって……えっ?!?!
「よ、夜?!?!」
嘘っ、そんなに寝てた?!確か真島さんが帰ったのは午後ぐらいだったはずだから…えっ何時間寝たの私?!
…そんなに疲れてたのかなぁ…久しぶりにベッドで寝れたっていうのが一番でかいと思うけど…体楽だし……っていうか、今何時?外の暗さだけじゃ分かんない…。
(そういえばこの部屋、時計ないや。えっとスマホスマホ…。)
今何時だろ…。確認の為にスマホの画面をタッチしてみると、一通のメールが届いてるお知らせが表示されていた。
メールの送り主は…もちろん、真島さんだった。
真島さんの名前を見ただけで、心臓がドキドキしちゃう…。
(どんなメールだろ…。)
私は真島さんから送られてきたメールを早速開いてみる事にする。
【今日は付き合うてくれておおきにな。ゆっくり休むんやで。】
「…あはっ…メールでも訛ってるんだ…。」
それに”ありがとう”って…それはこっちのセリフなのに…。
……なんて返信しようかな。私は慣れない手つきで私は一生懸命文字を入力していく。
【さっきまで寝てました!こちらこそありがとうございます。歌う時また連絡します!】
…こんなのでいいかなぁ…つまんないメールって思われないかな…でも変に堅いのも嫌だし…ん〜〜〜っえい!!送っちゃえ!!
「ふぅ…メール送るだけでも緊張しちゃう…。」
[♪〜♪〜♪〜]
「ふぇっ?!」
返事早っ!!
【そらなによりや(笑)待っとるで!】
「…ぷっ、あはは!」
その文面から真島さんの笑顔が伝わってくるような気がした。
些細なメールで幸せな気持ちになれた私は、いつの間にか真島さんからきたメールをお気に入り登録していた。