Holy Song
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「ふ〜食った食った!」
「ご馳走様でした!すみません、本当に払ってもらっちゃって…。」
「気にせんでええって。さて、これからどないするかのぉ。」
「そうですね、そろそろネカフェ…あっ!!」
「うおっ?!どないした!?」
ご飯が美味しくてすっかり忘れてた…!私、荷物置きっぱなしじゃん!!
「あの真島さん、私の荷物…!」
「あぁせやったの。あとで運ばせるから安心せぇ。」
「へ?」
「さぁ〜どないするかの〜。あぁせや!連絡先教えてくれへん?」
「え、えっと…。」
は、運ばせるってどこに…というか連絡先って、住所ってこと?ネカフェ転々としてるから固定の住所なんてないけど…。
そんなことを考えていると、真島さんがポケットから何かを取り出してきた。…これって、もしかして…。
「スマホ…ですか?」
「おぉ。持ってへんの?」
「はい。…初めて見たかも…。」
「初めて?!スマホも初めてなんか?!」
「え?…!!!」
やばい…!!
「あ、えっと…親!親は持ってるんですけど、こう近くで見るのが初めてってだけで…!」
「…ほ〜…よっぽど厳しかったんやなぁシエルちゃんの親は。」
「あ、あはは…。」
さ…流石にまずい言い方だったかな…でもそうとしか言えないし…。
「ほんならあそこでも行こうかの。ついてきぃや!」
「は、はい。」
「あの……ここは…?」
真島さんに連れられて入ったお店は色んなスマホが並んでいた。それだけじゃない、なんか折り畳みできるのもある…すごい、こんなにあるんだ…!
「スマホショップや。好きなの選び、買うたるから。」
「えっ?!さ、流石にそこまでは…!」
「えぇからえぇから。シエルちゃんと連絡取れるようにしたいだけやから。お?あの辺なんかええんとちゃうか?」
え…えぇ〜〜…ちょっと真島さん、そんな勝手に…。
…でも…初めての、スマホ…。
(すごい…嬉しい…。)
「あの、私本当に全然分かんなくて…おすすめとかありますか?」
「ん〜俺も詳しいわけやあらへんから…あぁすんません、ちぃとええか?」
真島さんは近くにいる店員さんに声をかけて、初心者に分かりやすいのはどれかとか、今人気なのはどれなのかとか色々聞いてくれた。店員さんは私にも分かりやすいように色々説明をしてくれて、本当に親切だなぁ…。
(…そういえばこの人、真島さんを見ても怖がらない…。)
この街は怖い人が多いから見慣れてる、とか…?なんかあり得そうだなぁ…。
それから機種を選んで契約をして、あっという間に私の手元にはスマホが収まっている。店の外に出ると真島さんは自分の事のように嬉しそうに微笑んでくれた。
「良かったの〜これで使えるで!」
「あ、ありがとうございます本当に…!この御恩はいつか必ずお返しします!」
本当にいつか何かお返ししなきゃ…!!スマホって結構高いんだ…!!
「んなもん気にせんでええって。あ、連絡先交換しようや!」
「はい!…えっと、どうすれば…。」
「ここをこうしてな?」
真島さんは何も分からない私に丁寧に分かるように連絡先の交換の仕方を教えてくれた。途中で分からなくなっても、ゆっくり一緒に。…本当に優しいんだなぁ真島さん…。
本当にこんな人…出会った事ない…。
「そんでこーやって…うし、できた!」
その言葉と一緒に画面に出てきたのは『真島吾朗』の名前。電話帳ってところにその名前が登録された。
「わぁ…!ありがとうございます!」
「いつでも連絡してな?ヒヒッ、初めてのメル友やな!」
「っ〜〜!」
子供のようにニカっとした笑顔で私の頭を撫でてくれる真島さん。
……はっ!!そう言えば真島さんの距離が近いっ…!!教えてもらうのに夢中でこの距離感忘れてた…!!どどどどうしよう緊張する…!
「そ、そういえば!さっきの店員さん、真島さん見てもびっくりしなかったですねっ!お知り合いなんですか?!」
「ん?あ〜知り合いっちゅうか…このあたりは俺の組が面倒見とるんや。せやから多少の話は通してくれるし世話にもなっとる。みかじめ貰てる代わりって感じかの。」
「へ〜…。」
ヤクザの人ってそんな事もするんだ…もっと危ない人達と繋がってるのかな〜って思ってたけど…意外と一般人とも関わるんだ。
「うちの奴らも大体はここで買うてるで。」
「お〜常連さんですね!真島さんが買ってあげてるんですか?」
「いや?自分で買わせてるで。」
「え、そうなんですか?」
てっきり今みたいにそうしてるものだと…。スマホって高いのに、組員さん達お金持ってるんだんぁ…。そんなことを考えてると、真島さんが私の耳元に近づいてきてそっと呟いてくる。
「シエルちゃんは特別、やで。」
「…えっ…?」
「ほな行くか!次や次!」
そう言いながら真島さんは私の手を引いて歩き出していく。
えっ…特別って、え…?私は特別だから、買ってくれたってこと…?と…とく、べつ……〜〜〜っ!!!
とてつもなく恥ずかしくなって顔が熱くなったけど…ふとその時気づいた事があった。
(そういえば今更だけど…。)
真島さん…私の歩く歩幅に合わせて歩いてくれてる…。人混みの中を歩く時も、私が他の人とぶつからないように配慮しながら歩いてくれてる。あったかい手を握ってくれながら…。
(今までじゃ考えられない…。)
やばい…どうしよう、私…。
真島さんの優しさに心が暖かくなる。真島さんの手の温もりに心臓が高鳴ってしまう。
私…私は…。
(真島さんを…好きに、なっちゃったかも…。)
今までにない人の優しさに触れてしまった私は…“恋”をしてしまったのかもしれない。
ドキドキと鳴り続ける心臓は、心地よい痛さだった。
「ご馳走様でした!すみません、本当に払ってもらっちゃって…。」
「気にせんでええって。さて、これからどないするかのぉ。」
「そうですね、そろそろネカフェ…あっ!!」
「うおっ?!どないした!?」
ご飯が美味しくてすっかり忘れてた…!私、荷物置きっぱなしじゃん!!
「あの真島さん、私の荷物…!」
「あぁせやったの。あとで運ばせるから安心せぇ。」
「へ?」
「さぁ〜どないするかの〜。あぁせや!連絡先教えてくれへん?」
「え、えっと…。」
は、運ばせるってどこに…というか連絡先って、住所ってこと?ネカフェ転々としてるから固定の住所なんてないけど…。
そんなことを考えていると、真島さんがポケットから何かを取り出してきた。…これって、もしかして…。
「スマホ…ですか?」
「おぉ。持ってへんの?」
「はい。…初めて見たかも…。」
「初めて?!スマホも初めてなんか?!」
「え?…!!!」
やばい…!!
「あ、えっと…親!親は持ってるんですけど、こう近くで見るのが初めてってだけで…!」
「…ほ〜…よっぽど厳しかったんやなぁシエルちゃんの親は。」
「あ、あはは…。」
さ…流石にまずい言い方だったかな…でもそうとしか言えないし…。
「ほんならあそこでも行こうかの。ついてきぃや!」
「は、はい。」
「あの……ここは…?」
真島さんに連れられて入ったお店は色んなスマホが並んでいた。それだけじゃない、なんか折り畳みできるのもある…すごい、こんなにあるんだ…!
「スマホショップや。好きなの選び、買うたるから。」
「えっ?!さ、流石にそこまでは…!」
「えぇからえぇから。シエルちゃんと連絡取れるようにしたいだけやから。お?あの辺なんかええんとちゃうか?」
え…えぇ〜〜…ちょっと真島さん、そんな勝手に…。
…でも…初めての、スマホ…。
(すごい…嬉しい…。)
「あの、私本当に全然分かんなくて…おすすめとかありますか?」
「ん〜俺も詳しいわけやあらへんから…あぁすんません、ちぃとええか?」
真島さんは近くにいる店員さんに声をかけて、初心者に分かりやすいのはどれかとか、今人気なのはどれなのかとか色々聞いてくれた。店員さんは私にも分かりやすいように色々説明をしてくれて、本当に親切だなぁ…。
(…そういえばこの人、真島さんを見ても怖がらない…。)
この街は怖い人が多いから見慣れてる、とか…?なんかあり得そうだなぁ…。
それから機種を選んで契約をして、あっという間に私の手元にはスマホが収まっている。店の外に出ると真島さんは自分の事のように嬉しそうに微笑んでくれた。
「良かったの〜これで使えるで!」
「あ、ありがとうございます本当に…!この御恩はいつか必ずお返しします!」
本当にいつか何かお返ししなきゃ…!!スマホって結構高いんだ…!!
「んなもん気にせんでええって。あ、連絡先交換しようや!」
「はい!…えっと、どうすれば…。」
「ここをこうしてな?」
真島さんは何も分からない私に丁寧に分かるように連絡先の交換の仕方を教えてくれた。途中で分からなくなっても、ゆっくり一緒に。…本当に優しいんだなぁ真島さん…。
本当にこんな人…出会った事ない…。
「そんでこーやって…うし、できた!」
その言葉と一緒に画面に出てきたのは『真島吾朗』の名前。電話帳ってところにその名前が登録された。
「わぁ…!ありがとうございます!」
「いつでも連絡してな?ヒヒッ、初めてのメル友やな!」
「っ〜〜!」
子供のようにニカっとした笑顔で私の頭を撫でてくれる真島さん。
……はっ!!そう言えば真島さんの距離が近いっ…!!教えてもらうのに夢中でこの距離感忘れてた…!!どどどどうしよう緊張する…!
「そ、そういえば!さっきの店員さん、真島さん見てもびっくりしなかったですねっ!お知り合いなんですか?!」
「ん?あ〜知り合いっちゅうか…このあたりは俺の組が面倒見とるんや。せやから多少の話は通してくれるし世話にもなっとる。みかじめ貰てる代わりって感じかの。」
「へ〜…。」
ヤクザの人ってそんな事もするんだ…もっと危ない人達と繋がってるのかな〜って思ってたけど…意外と一般人とも関わるんだ。
「うちの奴らも大体はここで買うてるで。」
「お〜常連さんですね!真島さんが買ってあげてるんですか?」
「いや?自分で買わせてるで。」
「え、そうなんですか?」
てっきり今みたいにそうしてるものだと…。スマホって高いのに、組員さん達お金持ってるんだんぁ…。そんなことを考えてると、真島さんが私の耳元に近づいてきてそっと呟いてくる。
「シエルちゃんは特別、やで。」
「…えっ…?」
「ほな行くか!次や次!」
そう言いながら真島さんは私の手を引いて歩き出していく。
えっ…特別って、え…?私は特別だから、買ってくれたってこと…?と…とく、べつ……〜〜〜っ!!!
とてつもなく恥ずかしくなって顔が熱くなったけど…ふとその時気づいた事があった。
(そういえば今更だけど…。)
真島さん…私の歩く歩幅に合わせて歩いてくれてる…。人混みの中を歩く時も、私が他の人とぶつからないように配慮しながら歩いてくれてる。あったかい手を握ってくれながら…。
(今までじゃ考えられない…。)
やばい…どうしよう、私…。
真島さんの優しさに心が暖かくなる。真島さんの手の温もりに心臓が高鳴ってしまう。
私…私は…。
(真島さんを…好きに、なっちゃったかも…。)
今までにない人の優しさに触れてしまった私は…“恋”をしてしまったのかもしれない。
ドキドキと鳴り続ける心臓は、心地よい痛さだった。