Holy Song
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焼肉屋さんに着いた私達は店内に入って辺りを見渡すけど…あれ、遥ちゃんがいない?確かに入ったよね?
「こっちやシエルちゃん、桐生ちゃんと会う時は個室使うとるねん。」
「は、はいっ。」
真島さんに案内されてお店の奥にある個室へ向かう。真島さんが足を止めた扉の向こうから話し声が聞こえてくる。
一人は遥ちゃんで…あとは男の人二人?あれ、片方の声はどこかで聞いたような…そんな事を考えていると、真島さんはノックをせずに扉を開ける。
「おう、待たせたの。」
ちょ?!流石にノックしましょうよ!!って…あ…!
「さ、冴島さんっ!」
「ん?…お前この間の。久しぶりやな、元気そうで何よりや。」
「こ、こちらこそ!先日は助けていただきありがとうございました!」
「面識があったのか冴島。」
「あぁ。ちょっとな。」
冴島さんの隣にいる強面の人…この人が桐生さん、かな?
「初めまして、八神シエルといいます!お待たせしてすみません…!」
「気にするな。…桐生一馬だ。」
そう言いながら手を差し伸べてくる桐生さん。私はそれに応えようと握手をする。
うわあぁ…手がでかい!ゴツゴツしてる…!
(でも…真島さんの手の方が好き、だなぁ…。)
……はっ!!何失礼な事考えてるの私!!
「ほれシエルちゃん、こっちおいでや。腹減ったやろ?」
「あっはい!」
……って真島さんの隣…!!どうしよう、メイク崩れてないかな私!?…って気にしすぎてもしょうがないか。
「シエルちゃん何飲む?ここは桐生ちゃんの奢りやから遠慮せんでええで!」
「なんでそうなるんだ…まぁいいけどよ。」
「え、えっと…お酒飲めないのでお水で大丈夫ですよ?」
「駄目だよシエルお姉ちゃん、歌い終わった後はちゃんと潤わせなくちゃ!おじさんリンゴジュース2つ!」
「分かったよ、遥。」
えぇぇ〜〜……そんないいのに…でも、本当に遥ちゃんは桐生さんと仲良いんだなぁ。桐生さんが遥ちゃんを呼ぶ時凄い優しい声だし、遥ちゃんも私達に向ける笑顔とまた違うし。
「桐生、生追加や。あとホルモン。」
「俺も生や!特上カルビ10人前も追加やでぇ!」
「そんなに食うのか…自分で注文しろ。」
真島さんと冴島さんは兄弟だって言ってたけど…桐生さんとはヤクザ仲間って感じなのかな?桐生さん文句を言いつつも楽しそう…冴島さんも。
(……いいなぁ…。)
みんなと仲良く一緒にいる、みんな楽しそうに食事をしている。こんなに明るく暖かい場所…生まれて初めて…。
「…シエルちゃんどないした?」
「えっ。」
「元気ないなぁ。疲れとったか?」
「あ、いえ…そう言うわけじゃ…。」
やばい、気を遣ってもらっちゃってる…!
…でも…。
「…皆さん本当に仲良しなんですね。さっきから凄い楽しそうで…。」
私は今までこんな暖かい場所を傍観者としてずっと見てきた。関わることも出来ず、羨ましさから逃げることもできず…ただ、見てるだけ。
「心配かけてごめんなさい…。」
せっかく楽しんでたのに、真島さんから笑顔がなくなっちゃった…何やってるのよ私…。
「…シエルちゃんも楽しんだらええやんか。」
「…え?」
その言葉と一緒に、真島さんはそっと私の手を–––みんなから見えないように握ってくる。
「シエルちゃんも今ここにおるんや。楽しまな損やで?…これから楽しいこと、いっぱい教えたる。な?」
「っ…。」
「言うたやろ?我慢はもうせんでええて。楽しみたいんやったら全力で楽しむ。今の俺らみたいにな?」
チラリと三人を見ると、みんな本当にいい笑顔をしていた。
桐生さんに、冴島さんに、遥ちゃん…そして横を見ると、真島さんも私に微笑んでくれている。
…この人たちと…もっと、もっと仲良くなりたい…!
「あ、あのっ!」
突然大声を上げた私にみんなびっくりしてたけど、私は構わず携帯を取り出して立ち上がる。
「あの…!わ、私と…連絡先、こ…交換してくれませんか?!」
頭を下げながら私は桐生さんと冴島さんにお願いする。
……ふ、二人とも何も言わない…迷惑だったかな…?!
「…ふっ、そんな律儀にしなくて大丈夫だ、交換しよう。……遥、どうすればいいんだったか?」
「俺にも教えてくれや。」
「も〜おじさん達いい加減覚えてよね!」
かくいう私もまだちゃんと覚えてなくて、結局三人で教わりながら連絡先を交換した。
(澤村遥…冴島大河…桐生一馬…真島吾朗…。)
「…えへへ。」
一気に増えちゃった…嬉しい。
「何かあったら連絡してこい。」
「はい!」
「よかったの〜シエルちゃん、会長からのお墨付きやで〜?」
「……へ?」
か…会長?会長って…なんの会長??
「…兄弟、お前また先に話しとらんかったやろ。」
「え?あ…忘れとった。」
「……ま…まさか…。」
苦笑いで桐生さんを見ると何食わぬ顔で答えてくれる。
「東城会の会長だ。」
「…とう、じょうかい…?」
東城会って…真島さん達のいるヤクザ組織……それの、会長さんって……え、凄いお偉いさん……私、そんな人と連絡先交換した、の…?
「あ…あぁ……。」
「シエルちゃん!?」
あまりの衝撃に、私の意識が遠のいていった。
「こっちやシエルちゃん、桐生ちゃんと会う時は個室使うとるねん。」
「は、はいっ。」
真島さんに案内されてお店の奥にある個室へ向かう。真島さんが足を止めた扉の向こうから話し声が聞こえてくる。
一人は遥ちゃんで…あとは男の人二人?あれ、片方の声はどこかで聞いたような…そんな事を考えていると、真島さんはノックをせずに扉を開ける。
「おう、待たせたの。」
ちょ?!流石にノックしましょうよ!!って…あ…!
「さ、冴島さんっ!」
「ん?…お前この間の。久しぶりやな、元気そうで何よりや。」
「こ、こちらこそ!先日は助けていただきありがとうございました!」
「面識があったのか冴島。」
「あぁ。ちょっとな。」
冴島さんの隣にいる強面の人…この人が桐生さん、かな?
「初めまして、八神シエルといいます!お待たせしてすみません…!」
「気にするな。…桐生一馬だ。」
そう言いながら手を差し伸べてくる桐生さん。私はそれに応えようと握手をする。
うわあぁ…手がでかい!ゴツゴツしてる…!
(でも…真島さんの手の方が好き、だなぁ…。)
……はっ!!何失礼な事考えてるの私!!
「ほれシエルちゃん、こっちおいでや。腹減ったやろ?」
「あっはい!」
……って真島さんの隣…!!どうしよう、メイク崩れてないかな私!?…って気にしすぎてもしょうがないか。
「シエルちゃん何飲む?ここは桐生ちゃんの奢りやから遠慮せんでええで!」
「なんでそうなるんだ…まぁいいけどよ。」
「え、えっと…お酒飲めないのでお水で大丈夫ですよ?」
「駄目だよシエルお姉ちゃん、歌い終わった後はちゃんと潤わせなくちゃ!おじさんリンゴジュース2つ!」
「分かったよ、遥。」
えぇぇ〜〜……そんないいのに…でも、本当に遥ちゃんは桐生さんと仲良いんだなぁ。桐生さんが遥ちゃんを呼ぶ時凄い優しい声だし、遥ちゃんも私達に向ける笑顔とまた違うし。
「桐生、生追加や。あとホルモン。」
「俺も生や!特上カルビ10人前も追加やでぇ!」
「そんなに食うのか…自分で注文しろ。」
真島さんと冴島さんは兄弟だって言ってたけど…桐生さんとはヤクザ仲間って感じなのかな?桐生さん文句を言いつつも楽しそう…冴島さんも。
(……いいなぁ…。)
みんなと仲良く一緒にいる、みんな楽しそうに食事をしている。こんなに明るく暖かい場所…生まれて初めて…。
「…シエルちゃんどないした?」
「えっ。」
「元気ないなぁ。疲れとったか?」
「あ、いえ…そう言うわけじゃ…。」
やばい、気を遣ってもらっちゃってる…!
…でも…。
「…皆さん本当に仲良しなんですね。さっきから凄い楽しそうで…。」
私は今までこんな暖かい場所を傍観者としてずっと見てきた。関わることも出来ず、羨ましさから逃げることもできず…ただ、見てるだけ。
「心配かけてごめんなさい…。」
せっかく楽しんでたのに、真島さんから笑顔がなくなっちゃった…何やってるのよ私…。
「…シエルちゃんも楽しんだらええやんか。」
「…え?」
その言葉と一緒に、真島さんはそっと私の手を–––みんなから見えないように握ってくる。
「シエルちゃんも今ここにおるんや。楽しまな損やで?…これから楽しいこと、いっぱい教えたる。な?」
「っ…。」
「言うたやろ?我慢はもうせんでええて。楽しみたいんやったら全力で楽しむ。今の俺らみたいにな?」
チラリと三人を見ると、みんな本当にいい笑顔をしていた。
桐生さんに、冴島さんに、遥ちゃん…そして横を見ると、真島さんも私に微笑んでくれている。
…この人たちと…もっと、もっと仲良くなりたい…!
「あ、あのっ!」
突然大声を上げた私にみんなびっくりしてたけど、私は構わず携帯を取り出して立ち上がる。
「あの…!わ、私と…連絡先、こ…交換してくれませんか?!」
頭を下げながら私は桐生さんと冴島さんにお願いする。
……ふ、二人とも何も言わない…迷惑だったかな…?!
「…ふっ、そんな律儀にしなくて大丈夫だ、交換しよう。……遥、どうすればいいんだったか?」
「俺にも教えてくれや。」
「も〜おじさん達いい加減覚えてよね!」
かくいう私もまだちゃんと覚えてなくて、結局三人で教わりながら連絡先を交換した。
(澤村遥…冴島大河…桐生一馬…真島吾朗…。)
「…えへへ。」
一気に増えちゃった…嬉しい。
「何かあったら連絡してこい。」
「はい!」
「よかったの〜シエルちゃん、会長からのお墨付きやで〜?」
「……へ?」
か…会長?会長って…なんの会長??
「…兄弟、お前また先に話しとらんかったやろ。」
「え?あ…忘れとった。」
「……ま…まさか…。」
苦笑いで桐生さんを見ると何食わぬ顔で答えてくれる。
「東城会の会長だ。」
「…とう、じょうかい…?」
東城会って…真島さん達のいるヤクザ組織……それの、会長さんって……え、凄いお偉いさん……私、そんな人と連絡先交換した、の…?
「あ…あぁ……。」
「シエルちゃん!?」
あまりの衝撃に、私の意識が遠のいていった。