「ふぅ・・・。」
「さっぱりしました？・・・あ、真島さんもバスローブ着てますね。」
「お・・せやな。」

シエルちゃんとタバコを吸おうと、一本差し出す。
ありがとうございますと受け取り、火をつける。
俺のにも火をつけ、煙を吐く。その行動一つ一つが愛おしく思うなんて・・・重症やな。

「そういえばシエルちゃんはいつからタバコ吸うてるんや？」
「２年くらい前ですかね。標的に近づく為のいい手ではあるので。お酒もそれなりに飲めます。」
「ほー・・・えらい徹底しとるんやな。」
「それが掟ですから。極道でいう親のいう事は絶対と同じですかね。」

掟か・・・。

「・・・シエルちゃんは、大丈夫なんか？」
「何がです？」
「奴らが戻ってきたら、どないするつもりや？」
「・・・まだ分かりません。この状況はもちろん初めてなので。」

そうやろな。仕事を失敗した人間の末路・・・そんなの分かっとる。韓来で感じた不安が、心の奥からどんどん出てくる。

「シエル・・・俺の傍にいてくれるか？」