「じゃあ、あんまりはしゃぎ過ぎるなよ兄さん。」
「俺は子供かいな。今日はシエルちゃんとのデートや。変なことはせぇへんよ。」
「だといいんだが・・・。」
「じゃあ行きましょうか。」

2日後。桐生ちゃんに見送られ、久しぶりに神室町の中を歩いとる。
旧正月言うたか・・・確かに普段より中国人の数が少ない気がするのう。

「んじゃ、どこから行こか？」
「そうですね・・・軽く体を動かしたいので、バッティングセンターに行きましょう？ここから近いですし。」
「お、ええで。いっちょ決めたるか！」



久しぶりのバッセンやなぁ～。

「シエルちゃん。初めて会うた時に教えたコツ覚えとるか？」
「もちろんです。じゃあ先にやらせてもらいますね。」

・・・って、そこ超人級コースやんけ。
前に教えた時は初心者コースでも精一杯やったのに、大丈夫か？
そないな事考えとると、シエルちゃんはボタンを押し構えた。
そして勢いのあるボールを———簡単に返しホームランしよった。

「なっ・・・？」
「・・・私、実はできちゃったりするんです。」
「なんやとぉ？！」

それからも簡単にホームランを打ちよる。
・・・ゴッツイのう・・・！負けてられへんで！