———東城会本部
長ったるい話が終わり、中庭で一服する。
相変わらずくだらん話ばっかりや・・・みんな次期会長を狙って変に気に入られようとする奴らや。そないなことしてもしゅあないやろ。

「・・・・・・。」

『ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・。』
あの後、ひたすらシエルちゃんは謝っとった。俺にやない、どっかの誰かに向かってやった。いくら声をかけても、まともに反応せぇへんかった。
・・・何を怖がっとるんや。何に謝っとるんや。誰や。誰に対して何や。そいつのせいで怖がっとるんか？

「・・・滑稽やのぅ。」

姿見えん相手に腹立てて、何してんねん・・・。

「真島の兄さん。ここにいたのか。」
「・・・おぉ、桐生ちゃんやないか。カタギやのにこないなとこに呼ばれて大変やのう。」
「六代目の・・・大吾の頼みさ。」
「真面目やのぉ。」

ま、そういう所を六代目は気に入っとるんやろうな。

「兄さん、この後時間あるか？」
「何や、桐生ちゃんから喧嘩の誘いか？悪いが、今はそんな気分やないで。」
「俺が誘うかよ・・・少し話がしたいんだ。」
「あぁ？」

・・・桐生ちゅん、マジな目しとるな。

「ほんなら事務所行こか。」
「あぁ。」